Architectでプロパティ/メソッドを活用しよう!非通知判定がこんなに簡単に?
Genesys CloudのArchitectを使ってコールフローを構築する際、「これもっと簡単にできたらいいのに」と思ったことはありませんか?そこで登場するのが プロパティ/メソッド です。これを使えば、非通知番号の判定もスマートにこなせるようになります!
プロパティ/メソッドって何?
プロパティ/メソッドとは、Architectの式で特定のデータ型に使える機能です。
式の末尾に「.○○」と付け加えることで、データの状態をチェックしたり、特定の操作を実行することができます。
例えば、電話番号データに「.isTel」というメソッドを使うことで、そのデータが電話番号形式(tel形式)であるかを簡単に確認できます。
非通知判定をプロパティ/メソッドで実現
具体的には、以下のような式を使います:
この式は、コールの発信者番号(ANI)を電話番号形式として判定します。「非通知番号」や「無効な形式」の場合は False を返します。
これを判定アクションにセットすると、以下のような分岐ができます:
True: 発信者番号が有効な電話番号形式
False: 発信者番号が非通知または不正な形式
つまり、たった1行で非通知の判定が可能になるのです!
コードを書く時間もぐっと短縮でき、正確性も高まります。
なんで非通知判定が必要なの?
非通知番号の取り扱いは、多くのビジネスで重要な課題です。たとえば:
顧客対応の品質向上: 非通知の場合、適切な対応ポリシーを実行できる。
コンプライアンス遵守: 非通知番号を特定し、法規制に沿った運用が可能。
効率的なルーティング: 有効な番号と無効な番号を区別し、効率的なルート設計ができる。
他にも便利なプロパティ/メソッドが!
Architectには「.isTel」以外にも多くのプロパティ/メソッドが用意されています。例えば:
isSips: 電話番号がsipsスキームであるかを判定します。
例: ToPhoneNumber(Call.Ani).isSips
結果: True(sipsスキームの場合)、False(それ以外の場合)
dialingCode: 電話番号の国際ダイヤルコードを取得します。
例: ToPhoneNumber(Call.Ani).dialingCode
結果: "1"(米国の場合)、"81"(日本の場合)など
subscriberNumber: 電話番号の加入者番号部分を取得します。
例: ToPhoneNumber(Call.Ani).subscriberNumber
結果: "8012345678"
e164: 電話番号をE.164形式で取得します。
例: ToPhoneNumber(Call.Ani).e164
結果: "+818012345678"
raw: 電話番号の生データを取得します。
例: ToPhoneNumber(Call.Ani).raw
結果: "tel:+818012345678"
これらを活用することで、柔軟かつ効率的なコールフロー設計が可能です。ぜひ一度リストを確認してみてください。
まとめ
Genesys CloudのArchitectでプロパティ/メソッドを活用すれば、非通知番号の判定が簡単に、しかもスマートに行えます。「.isTel」のようなシンプルなメソッドを使うだけで、煩雑なロジックを避けられるのは大きなメリットです。
効率的なフロー設計を目指しているなら、プロパティ/メソッドを積極的に取り入れてみましょう!次回は、さらに応用的な使い方もご紹介予定です。お楽しみに!