定型フローのプロンプト管理を劇的に簡単にする2つの関数とは?
GenesysCloudを使っていると、定期的なプロンプトの更新やスケジュールの変更に頭を悩ませることがありますよね。特にプロンプトを変更するたびに、フローを再発行しなければならないのは面倒な作業です。
しかし、そんな煩わしさを解消してくれる便利な方法があります。FindSchedule関数とFindUserPrompt関数の組み合わせを使えば、スムーズにプロンプトとスケジュールを管理できるのです!
なぜこれが必要なのか?
まず、フローに固定のプロンプトやスケジュールをリテラル設定すると、次のような問題が発生します:
プロンプトやスケジュールの変更が面倒:プロンプトを更新するたびにフローを修正して再発行する必要があり、時間と労力がかかる。
動的に変更できない:状況に応じたプロンプトやスケジュールを柔軟に反映できず、固定されたものを使い続けることになります。
これらの問題を回避するために、FindScheduleとFindUserPromptの2つの関数を使うことで、プロンプトやスケジュールの管理が簡単になります。
方法:データテーブルを使って柔軟に管理
では、実際にどのように設定するのか、簡単なステップで説明します。
1. データテーブルの作成
まず、プロンプトとスケジュールを管理するデータテーブルを作成します。このテーブルには以下の情報を含めます:
DNIS(電話番号)をキーにする。
スケジュール名とプロンプト名をフィールドとして設定する。
データテーブルにこれらを設定することで、フロー内で動的にプロンプトやスケジュールを取得する準備が整います。
2. フローの冒頭でデータテーブルを検索
次に、フローの冒頭でデータテーブルの検索を実行します。DNIS(電話番号)をキーにして検索を行いますが、この際、フローの中でCall.CalledAddressOriginalという変数を整形してDNISとして利用します。
3. スケジュールをFindSchedule関数で評価
データテーブルから取得したスケジュール名を使い、FindSchedule関数でそのスケジュールがアクティブかどうかを判定します。これにより、スケジュールに応じた処理が可能になります。
4. プロンプトをFindUserPrompt関数で再生
スケジュールがアクティブであれば、次にデータテーブルから取得したプロンプト名をFindUserPrompt関数で再生します。これにより、適切なプロンプトが流れるようになります。
これで何が変わるのか?
この方法を使うことで、DNISに基づいたプロンプトが流れるだけでなく、プロンプトやスケジュールが変更された場合でも、フローを再発行する必要がなくなります。要するに、更新が必要な際はデータテーブルを更新するだけでOK!フローのメンテナンスが大幅に簡略化されます。
FindSchedule & FindUserPromptのメリット
プロンプト更新が楽々:フローの再発行を避け、データテーブルを更新するだけでプロンプトやスケジュールの変更が反映されます。
柔軟なスケジュール管理:FindScheduleを使えば、状況に応じて動的にスケジュールを適用でき、柔軟な運用が可能に。
時間とコストの節約:プロンプトの更新やスケジュールの変更にかかる時間を大幅に削減できます。
まとめ
FindScheduleとFindUserPromptの2つの関数を使えば、プロンプトとスケジュールの管理がこれまで以上に簡単になります。更新のたびにフローを変更しなくていいので、運用の手間が大幅に軽減されます。
「煩わしいフローのメンテナンスから解放されたい!」という方には、ぜひこの方法を試してみてください。あなたのGenesysCloudライフが、ぐんと快適になりますよ!
記事で案内したサンプルフローのエクスポートデータを希望の方は、
以下よりダウンロードしてください。
1. DID(Direct Inward Dialing)/DNIS:
この設定では、電話番号ごとに異なるスケジュールやプロンプトを動的に管理することを前提にしているため、最低2つ以上のDIDまたはDNISが必要です。各DIDに対応するプロンプトやスケジュールを分けることで、異なる番号に対して異なる動作を設定できます。
2. プロンプト(音声ファイル):
それぞれのDIDに対して異なる音声プロンプトを再生させたい場合、最低2つ以上のプロンプトを用意する必要があります。たとえば、A番号に対しては「お待ちください」というメッセージを、B番号には「ご用件をお知らせください」というメッセージを再生するといった設定が可能です。
3. スケジュール:
スケジュールは、時間帯に応じて異なるプロンプトを再生させたり、特定の時間帯に特定の処理を行うためのものです。異なるDIDや同じDIDでも、時間帯に応じて対応を変えるためには2つ以上のスケジュールが必要です。
具体例:
・DID 1 → 午前中は「営業時間内のプロンプト」、午後は「営業時間外のプロンプト」
・DID 2 → 終日「特定のサービス案内プロンプト」、時間帯に関係なく固定のメッセージ
これにより、番号や時間帯ごとに異なるメッセージやアクションを設定することができます。
設定時の注意点
・データテーブルにDIDと対応するプロンプト・スケジュールを正確に登録しておく必要があります。
最低2つのDIDとそれに応じたプロンプトやスケジュールをデータテーブルで管理しましょう。
・プロンプトとスケジュールが適切に一致するか、テストモードで確認してから公開します。