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植えっぱなし球根とグランドカバー

広がったディコンドラ

2023年2月に、石だらけの荒れ地の上に10㎝ほど客土を敷いて、
ディコンドラの種を直播した区画がある。

手前の白い花はタピアン

剣先スコップが入って行かないような荒れ地だったが、それでも種から発芽して活き活きと広がってくれたディコンドラ。
タピアンと混色した場所もあり、それぞれが広がって地面を覆ってくれてとても綺麗なグランドカバーになった。広がったグランドカバーの中に他の植物を植えて変化を持たせたいと思ったが、
通常の苗もの植物では根を張るスペースがディコンドラに埋められてしまうだろうし、水や肥料分も行き届かない気がした。

そこで一つひらめいた事がある。
ディコンドラの生育期は6月~9月の暑く多湿の時期
その時期が弱点の秋植え春咲き球根と相性がいいのではないか?と

ディコンドラと球根の相乗効果

球根は土中に埋めたままだと暑さと湿度で腐ってしまう事がある。
その為、花が終わり葉も枯れ始める梅雨前頃に掘り取って、地上の日陰や涼しい所で夏を越して、秋の肌寒くなった頃にまた植える。
小さな球根は溜め込んだ水分量が少ないので腐りづらく、植えっぱなしでも夏越しがしやすくなるが、それでも長雨や猛暑でダメになってしまう事もよくある。
そこで、梅雨と夏に生育するディコンドラが広がる事で、土中の水分を吸ってもらい、地面への直射日光を遮り地温も下げてもらう。
というのが今回の狙い。
あくまで思い付きだが、そもそも球根を植える場所の水はけと通気性が良くなるようにしっかり土壌改良をすれば、
ディコンドラ効果が薄くとも球根自体の生育に問題はないはず。
やってみる価値はある。

①土壌改良開始、まずは土を掘り取る

広がったディコンドラの中に球根が咲くように植えたいので、
幅と深さは30㎝ほど、長さは2mほどで場所を決めてディコンドラを切り取って土を掘り取る。

球根が分球して増えていくので広めに掘り取った

切り取ったディコンドラは他の場所に植え付けた、要は株分けと一緒だ。

②底土の水はけ・通気性・消毒

底土にパーライトとゼオライトを厚さ1cmで敷いてよく馴染ませる
荒れ地で地山の状態が悪く不安だったのでフロンサイド粉剤も混ぜておいた。

地山と客土の間に緩衝帯を設けるイメージ

鉢でいうところの鉢底石的な意味合いとして、客土の水はけと根腐れ防止になればと思い敷設してみた。

③ふるった庭土を6割+有機質3割+無機質1割

掘り取った庭土をふるいにかけて石やゴミを取り除く。
粘土質の塊なども一緒に取り除くので、土質としては砂質が多い土になる。
出来るだけ水はけを良くしたい&保肥性、保水性は資材を投入する事で補いやすいので好都合。

ふるいをかけた庭土の山

バーク堆肥などの有機質を3割投入して土壌改良を行う。
色々入った土壌再生材を使ってみた。

植物系のふかふかした質感
バーク堆肥とヤシ殻繊維が8割、他2割といった感触

さらにパーライト&ゼオライト&くん炭&有機石灰を合わせて1割ほど投入
とにかく球根が腐らないような土質にしたい。
フロンサイド粉剤も少量混ぜ込んでおいた。

白い物質がいっぱい

天地返しをするようによく混ぜこんで、手で質感を確かめながら平らに均す。

さらさらふわふわな感触

④米ぬかと堆肥で放置改良

表土面に米ぬかを薄く散布して、土壌微生物を増やす。
球根の植付は10月下旬~11月上旬の紅葉の頃なので、それまで微生物の力で投入した資材を土に馴染ませてもらう。

全体に薄く掛かるように米ぬかをまいた

その上に厚さ2㎝ほどバーク堆肥をマルチングして完了。
回りの土に落ちた石やゴミも綺麗に取り除いて馴染ませておく。

微生物が増えてくればうっすらカビが見えてくる時もある

同じ要領で他も改良

全部で3か所設けた。
それぞれに1種類の花を群生させたい
上:アネモネ
中:原種チューリップ
下:ハナニラ
今のところそんなイメージ

入口側から見下ろした写真
通路側から見上げた写真

すぐ隣には2本のバラと小径を設ける

掘り取ったエリアの上部にバラのピースを植えて、
そこに向かう道を丸太の飛び石で作り、両側をクロッカスとスノードロップで縁取る。グランドカバー植物は悩み中。
ふるった土が山になってる場所には、つるばら(フランシスバーネット)を植えて、道の反対側に植えるクリスティアーナとバラのアーチを作る予定。

区画全体の写真

やりたい事は尽きないが、グランドカバーと球根を合わせるイメージをまずはこの区画で楽しんで行きたい。

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