【競馬予想Vol.475】第38回産経賞セントウルS
トラックバイアス分析・展開予想
今週は火曜に21.5ミリの雨が降ったが、以降は快晴。木曜と金曜に散水を実施しても土曜朝時点のクッション値は9.8と堅めのコンディション。日曜朝時点のクッション値は10.0と更に堅め。
前開催から引き続いて今週が実質5週目。今週までAコース、来週からの3週間はBコースを使用。3~4コーナーの内側の芝はすっかり剥がれて匍匐茎しか残っていない状態。しかし土曜の芝のレースを見る限りは道中内、直線も内寄りのコース選択の馬が上位に来ていた。トラックバイアスは内寄りと判定。時計の出方は馬場状態を考慮すると速い部類に入る。
韋駄天ピューロマジックの逃げ。速過ぎるので競り合いには発展せず、オーバーペースで隊列は縦長。馬場は内が使える状態で外差しは相対的に不利。結局のところ、ピューロマジックが坂で止まるかどうかを当てるレース。
全頭分析
【○】モズメイメイ
(+)アイビスSDは手際良く差して勝利。国分恭介騎手と手が合う模様。
(-)開催進んで傷んだ内を通らされるリスクあり。追い上げ不発懸念。
【-】アネゴハダ
(+)CBC賞は大外枠から先行してガス欠。直近の好走はいずれも内枠。
(-)前走外枠から先行したとはいえ負け過ぎ。相手も強くなり厳しい。
【-】グレイトゲイナー
(+)行き脚速くCBC賞も2番手確保。内枠引いてレースはし易くなる。
(-)ぶっ飛ばし系の逃げ馬が複数いる状況で前に行くメリットは薄い。
【-】ストーンリッジ
(+)前走はママコチャとクビ差。久々ながら栗東坂路で猛時計マーク。
(-)オープン入り後は3着4回と詰め切れていない。ここも善戦止まり。
【△】サウザンサニー
(+)函館スプリントSは内突き僅かに及ばず。内枠引き再チャレンジ。
(-)末脚強力も道中の位置取りは後ろになりがち。馬群の捌きも課題。
【-】ジョウショーホープ
(+)ストークSは終始外回してきっちり差し切る。息の長い脚が武器。
(-)1,200Mは初出走。テンからぶっ飛ばすタイプ多いここは追走懸念。
【-】ヨシノイースター
(+)北九州記念は唯一ピューロマジックに追随。追走は何ら問題無し。
(-)前に行けるがあと一押し足りない。今回前に行く馬多く展開微妙。
【-】キミワクイーン
(+)UHB賞は前残り決着を外からよく詰める。外差し決着なら即浮上。
(-)昨年の函館SS勝利後は4角外回しがデフォルト。ここも展開次第。
【-】ミッキーハーモニー
(+)TVh賞は4角外をぶん回して差し切る。前から離されなければ妙味。
(-)前走は位置取れず付いて回っただけ。一線級との力の差を感じる。
【-】テイエムスパーダ
(+)阪神開催の昨年の勝ち馬。小細工無しでぶっ飛ばすだけなら出番。
(-)今年は連続開催で芝の状態が悪い。同型の快速馬にも敵わない。
【-】トゥラヴェスーラ
(+)高松宮記念で3回走って全てコンマ2秒以内。差し効く展開で浮上。
(-)前走は出遅れ。スタート決まっても行き脚無く後ろに置かれる。
【-】テンハッピーローズ
(+)前走の1,200M通過タイムは68秒4。力を出し切ればここでも通用。
(-)次走の米国BCが本線。初スプリントのここは試走の意味合い濃い。
【◎】ピューロマジック
(+)現役屈指の韋駄天。速過ぎて誰もこの馬からハナを奪い返せない。
(-)直線坂ありコースは未勝利。ここ2戦のような高速馬場ではない。
【▲】ダノンスコーピオン
(+)京王杯SCでトウシンマカオに先着。追い切り気配抜群で復活警戒。
(-)1,200Mは初出走。追い切りで時計を出せば走るなら苦労しない。
【-】アサカラキング
(+)函館スプリントSは内枠が却って仇。行き切ればまだ見限れない。
(-)逃げ馬なのにスタートが遅い。爆速ピューロマジックの存在厄介。
【-】カリボール
(+)鞍馬S、福島TVOPと内を通って激走。内に潜り込めれば一撃ある。
(-)前走に引き続きまた桃帽を引き当てる。今回も付いて回るだけ。
【△】トウシンマカオ
(+)京阪杯、オーシャンSと8枠から連続差し切り。条件は悪くない。
(-)4角で外に振られ易い中京は鬼門。ある程度位置を取る必要あり。
【△】ママコチャ
(+)高松宮記念は渋った馬場で脚上がる。良馬場なら走ってきて当然。
(-)2か月以上の休み明けは8戦1勝。中京フルゲートの大外枠も辛い。
結論
ピューロマジックは当初3週前のCBC賞を使う予定だったが、55.5kgのハンデを嫌って回避。グレード別定戦のここならGIIIを複数勝っていても斤量加算は無く53kgで出走可能。馬場は内が使える(外差しに触れていない)だけに前に行って残すとみる。「光る(=人気の)逃げ馬は疑え」は定石だが、単勝オッズ4倍台後半ならまだ旨味はある。
モズメイメイは北九州記念でいきなり激変して、アイビスサマーダッシュは差し切りV。国分恭介騎手と波長が合うらしい。中京は3~4コーナーの内側がボコボコに荒れているが内を通っても失速している感じがしないし、直線走路も内から2~3頭目からの差しが効いている。スタートを決め、内をタイトに回ってきての捌き差しに期待したい。
ダノンスコーピオンは追い切り気配が尋常ではなく人気になるのも分かる。このレースが中京で行われた2020~2022年はいずれも前走から距離短縮となる馬が勝っていて、京王杯スプリングCの次に安田記念を使ったのは良い。それよりも福永調教師が戸崎騎手に乗り方を指示しているのが不気味。シヴァージするかも。
トウシンマカオは京阪杯、オーシャンSといずれも8枠から勝っていて、外を回すこと自体に抵抗はない。但しこの中京ではシルクロードSで8枠から外を回して3着に2馬身半届かなかったりと苦戦している。能力が優るか、再び中京コースの特性に阻まれるか。ただシルクロードSで負けた時は58.5kgを背負っていたし、今回の57kgは優しい斤量。
ママコチャは高松宮記念で外枠から普通に先行出来ていたし、大外枠でも普通に買いで良い。しかしピューロマジックは滅茶苦茶速く、追走で57kgがボディーブローのように効いてきそうではある。本番はあくまで連覇が懸かる次だし、着拾いで御の字。GI馬が5番人気、単勝8倍台で買えるというのは美味しいが・・・。
サウザンサニーは内突きお楽しみ枠で持っておきたい一頭。函館スプリントSは完全に「狙った」乗り方だったが、捌き損ねて惜しい4着。中山で3連勝した際に使った上がり3ハロンの脚はいずれもレースの上がり3ハロンより1秒前後速く、京王杯スプリングC3着、CBC賞でも2着に入ったスズハロームに近い素質を感じる。
◎ピューロマジック
○モズメイメイ
▲ダノンスコーピオン
△トウシンマカオ、ママコチャ、サウザンサニー
単勝◎(1点)、馬複◎流し(5点)、3連複◎1頭軸流し(10点)