【競馬予想Vol.460】第72回中京記念
トラックバイアス分析・展開予想
小倉は阪神競馬場改装工事の影響で例年より1か月早く始まって、今週が年内最終週。今開催は開幕からずっとAコース使用で内が荒れてきている。今週は火曜にややまとまった量の雨が降り、水・木曜と晴れた後に金曜にまた降雨。土曜朝時点のクッション値は9.3。
土曜の芝は2・5・7レースこそ前にいた馬のワンツーだったが3着は外から差してきた馬が絡み、9レース(ひまわり賞)は大きく出遅れたケイテンアイジンがレースの上がりより2秒近く速い脚を使って大外ブッコ抜き。11レースのテレQ杯は直線で外に持ち出した馬がワンツーを決めた。内も使えないことはないが、開催最終週らしい外差しが効く馬場。
テーオーシリウス、セルバーグ、ワールドリバイバルと逃げ候補が内に集中。そのまま内を通り続けることになると厳しく、これらを内に見ながら被せ差しに向けられそうな馬が狙い目。
全頭分析
【-】テーオーシリウス
(+)本コース2勝、野芝の小倉記念でも2着。得意の小倉で居残り妙味。
(-)快速馬セルバーグの存在が厄介。無理にハナ奪うと後続勢の餌食。
【△】アルナシーム
(+)小倉大賞典はハイペースを前受けして失速。構える競馬で妙味。
(-)関西圏のワンターンコース専用馬。周回コースだと詰め甘くなる。
【▲】セルバーグ
(+)中京施行の昨年の覇者。小倉大賞典は飛ばしての3着で速力脅威。
(-)テーオーシリウスとガッツリ競合。控える競馬では良さが出ない。
【-】ワールドリバイバル
(+)昨夏の小倉日経OPは直線向いて先頭の強い内容。小倉で見直す手。
(-)前残り展開の巴賞で4角失速の惨敗。今回同型多数で展開妙味薄い。
【-】カテドラル
(+)小倉施行の中京記念で2年連続2着。大外を回しても届く差し脅威。
(-)このところ出遅れ改善も肝心の追い込み不発。前止まる展開待ち。
【◎】エピファニー
(+)小倉大賞典はハイペースで捲りを決めて完勝。速い流れは歓迎。
(-)折り合い難で乗り難しい。外のスペースを確保できるかどうか。
【○】エルトンバローズ
(+)この距離の重賞2勝で実績断然。スタート決めるだけで勝ち負け。
(-)57kg以上を背負わされてからは未勝利。ハンデ戦で安泰ではない。
【-】タガノパッション
(+)小倉は未勝利も愛知杯含め再三好走。前がやり合うようなら出番。
(-)3年前のスイートピーS以来22連敗。前の馬に粘られると届かない。
【△】ボーデン
(+)前走去勢初戦で直線内から突き抜ける。あの末脚が本物なら脅威。
(-)前走はハイペースが嵌った感。周回コースで上手く行くかどうか。
【-】ソレイユヴィータ
(+)博多Sはスタート決めて楽に先行、直線見せ場十分。軽量で一撃。
(-)未だ3勝クラス在籍の格下馬。同型に強い馬が複数いて厳しい。
【-】アナゴサン
(+)スタート・行き脚共に速く安定して前に行ける。番手追走で妙味。
(-)オープン入り後は3着3回止まり。前残り展開で辛うじて残す程度。
【-】セオ
(+)都大路Sは好スタートから2番手待機、直線入口で先頭。勢いあり。
(-)斑鳩Sは直線で並ばれて競り負け。最終週の馬場で速さ減殺懸念。
【△】ニホンピロキーフ
(+)鳴尾記念は馬場が速過ぎて追走一杯。3戦全勝の小倉で巻き返し。
(-)前走付いて行けなかったにしても負け過ぎの感。今回も相手揃う。
【-】ロングラン
(+)小倉大賞典は4角大外から追い込み2着。内が止まる展開なら出番。
(-)毎回大外ぶん回しで距離ロス大。前の馬に頑張られると届かない。
結論
小倉芝重賞はズバリ「母父ディープインパクト」を買えば儲かる。母父ディープインパクトは通算【9・2・1・12】で勝率37.5%、単勝回収値868、複勝回収値180。北九州記念のピューロマジック、小倉大賞典のエピファニー、愛知杯のミッキーゴージャスと今年の小倉芝重賞勝ち馬はみんな母父ディープインパクト。昨年の小倉2歳Sのアスクワンタイム、小倉記念のエヒトに・・・まだまだいるので調べてみてください。
エピファニーは掛かるのがネックで、チャレンジCはルメール騎手が大事に乗って差し損ねて4着。中山金杯は来日直後のピューヒュレク騎手が全く折り合わせられず惨敗。大阪杯はスタート直後に両隣から挟まれてレースにならなかった。ケフェウスS、小倉大賞典と道中溜めが入らない前傾ラップの消耗戦に強いだけに、前が明確なここは巻き返しに期待したい。
エルトンバローズは前過ぎず後ろ過ぎずの位置から競馬が出来る馬で、展開面の制約を受けにくい。ただラジオNIKKEI賞はレーベンスティール(というか戸崎騎手)の差し損ねに救われたし、毎日王冠も開幕直後の内前馬場で55kgを背負ってギリギリ。ハイペースで前を追いかける競馬だと詰め損ないもあり得る。
セルバーグはスタートがイマイチだが行き脚は速く、エプソムCは大外枠から勢いを付けてハナに立ち、残り200M手前まで先頭をキープ。直線の長さは東京が約526M、小倉は約293M。単純計算だと残れる。テーオーシリウスやワールドリバイバルが玉砕に来ない限り今回もハナ確定、外差し馬場とはいえ内も使えないことはないのでマイペースで行った場合の居残りに注意したい。
ニホンピロキーフは今回のコースで2戦2勝、いずれも4コーナーで溜めを作って直線外差し一気。鳴尾記念が負け過ぎだが、超高速馬場が合わなかったとみて度外視。2,000M【1・2・2・2】に対し1,800M以下【3・1・1・1】で距離短縮はプラス。渋った馬場のマイラーズCで3着したところをみると、最終週のボコボコした馬場はこの馬に味方しそう。
アルナシームは小倉大賞典で4着だったが、あのハイペースをまともに付いて行ったら伸びあぐねるのは当然。エプソムCも早々と動いていったところを差された。ハナ差凌いだグランディアが函館記念で2着しているし、負けて強しと捉えたい。カシオペアSでレースPCI47.9の前傾ラップを差し切っているだけに、構える競馬なら通用していい。
ボーデンは錦SでレースPCI46.9のハイペース差し決着を内から突き抜け。レースの上がり3ハロン35秒1に対して自身はダントツ最速の33秒3。実績は全く足りないが、だからこそハンデが軽い。転厩&去勢でこれまでと別の馬になったと考えると格下と軽くは扱えない。引き続き団野騎手が乗ってくれるのも心強い。
◎エピファニー
○エルトンバローズ
▲セルバーグ
△ニホンピロキーフ、アルナシーム、ボーデン
単勝◎(1点)、馬複◎流し(5点)、3連複◎1頭軸流し(10点)
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