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【競馬予想Vol.491】第13回アルテミスS



トラックバイアス分析・展開予想

  • 水曜に1ミリの雨が降った以外は概ね晴れ。火・水曜と金曜に散水が実施されて、金曜朝時点の含水率は4コーナー12.4%、ゴール前13.5%、クッション値は9.9。先週までとあまり変わらない馬場。

  • 東京は今週からBコースを使用。メイクデビューや未勝利戦でも上がり3ハロン33秒台連発の軽い馬場が継続していた中でのコース替わりで、内が使えるなら前に行く馬が脅威になる。

  • 何が何でも逃げるという馬は見当たらない。デビュー戦で逃げの手に出たミストレスがハナ。速い1,400M戦を経験したキョウエイボニータ、デビュー戦で掛かりそうになりながらも2番手に控えたザラタン、走破時計断然のショウナンザナドゥが好位を追走。スローで各馬離れずの追走。上がりで差が付かなさそうなだけに後ろより前、外より内が基本線。


全頭分析

【-】ミストレス

(+)18頭立ての外からハナ奪い、直線で後続引き付けてから突き放す。
(-)中1週の強行軍。既勝馬相手に同じ競馬をして通用するかは疑問。

【△】ブラウンラチェット

(+)行き脚速く好位の外確保、直線横並びから馬なりで抜け出し楽勝。
(-)前半超スローで実質直線だけの競馬。今回は左周りかつ距離短縮。

【-】マイエレメント

(+)出たなりの位置で脚を溜め、直線半ばまで持ったままの余裕あり。
(-)道中やや行きたがる場面あり。追い出してヨレたりと所々粗削り。

【○】シホリーン

(+)デビュー戦はレコード決着の2着、前走は直線外に持ち出し楽勝。
(-)ここ2戦高速で前に行った者勝ちの馬場。後方一気への対処次第。

【▲】ミリオンローズ

(+)スタートイマイチも行き脚速い。クローバー賞は20kg増も影響か。
(-)前々で勝負するだけに後続の的になりやすい。仕掛けどころ次第。

【-】マピュース

(+)ラスト200Mで届きそうにない位置から差し切る。決め手俊敏。
(-)出遅れて行き脚も鈍い。直線内がポッカリ開き過ぎで恵まれた感。

【-】キョウエイボニータ

(+)弾むような走法でスパートしてからの脚が速い。馬群の捌き上々。
(-)前走外から並んできた馬にラスト競り負け。ベストは1,400Mの感。

【◎】ショウナンザナドゥ

(+)デビュー戦は3着馬に7馬身差、前走は流して1分33秒5。脚が速い。
(-)6月デビューはレベル差著しく眉唾物。競られて案外もあり得る。

【-】ザラタン

(+)先行争いでハナ譲り2番手、直線横並びの競り合いから抜け出す。
(-)加速の付きがやや鈍い。瞬発力が問われる府中でキレ負け懸念。

【△】カムニャック

(+)スタートを決めた上で下げ、外を通して直線ノーステッキで楽勝。
(-)奥行きありそうだがドスローで相手も弱く正直よく分からない。

【-】クレオズニードル

(+)後方から徐々に進出、4角捲って直線力強い脚捌きで突き抜ける。
(-)直線内にモタレっぱなし。左周りに変わって真っ直ぐ走るか不安。


結論

このレースはキャリア1戦の馬よりもデビュー戦で負けて未勝利戦を勝った馬の信頼度が高い。直近10年で前者は【3・3・2・40】なのに対し、後者は【6・4・2・11】。後者のうちコンマ6秒以上の差を付けて勝った馬は【3・3・1・1】と大当たり。昨年はこのパターンに該当するチェルヴィニアとサフィラがワンツーを決めた。今年の該当馬はショウナンザナドゥのみ。

ショウナンザナドゥがデビューした世代最初の新馬戦はダノンフェアレディとのマッチレースになり、走破時計は1分33秒8。3週後の未勝利戦はノーステッキで流して1分33秒5。2歳秋で1分33秒3はイフェイオン(翌年にフェアリーS勝ち)がいるが、2歳夏の時点で1分33秒5は異常。前で速い脚を使えば後ろから行く馬はひとたまりもない。小柄な馬で長距離輸送がどうかだけ。

シホリーンは「デビュー戦で負けて未勝利戦を勝つ」という、冒頭で挙げた信頼性が高いパターンに該当。デビュー戦は1分32秒9とショウナンザナドゥよりも速い時計で走っているが、近年の秋の中山は異常に時計が速いのでアテにならない。菊花賞を制して勢いに乗る武井厩舎の管理馬だが、何故かルメさんはブラウンラチェットをチョイス。

ミリオンローズは新馬戦解禁当週の日曜東京でデビューして勝利。ラスト5ハロン加速ラップの流れで前に付けて上がり3ハロン33秒4。2着エンブロイダリー、3着クライスレリアーナはいずれも次走で後続をぶっ千切っていてハイレベルを担保。ただ前走はニタモノドウシに2馬身離されて完敗。プラス20kgと洋芝が合わなかっただけだとすれば、東京に戻るここは買い。

ブラウンラチェットはスローで一団の流れを黙って追走、好位の外からサクッと交わして勝利。時計は冴えなかったが、スタートから一貫して速くなる完全加速ラップで上がり3ハロン最速の脚を繰り出して勝ったのは評価すべき。ちなみに過去10年で馬主サンデーレーシング【2・4・0・2】、前走から引き続きルメさんが乗る馬は【1・4・0・0】。これは切れんでしょ・・・。

カムニャックは先々の教育のためかスタートを決めながら後ろに下げ、超スローを淡々と付いていって直線勝負で圧勝。全く追わずにラスト3ハロン推移は12.2-10.9-10.9。ジャスティンミラノの共同通信杯(11.4-10.9-10.8)、シックスペンスのスプリングS(12.0-10.9-10.8)に近いラップ推移。素質はこの馬が一番かもしれない。

◎ショウナンザナドゥ
○シホリーン
▲ミリオンローズ
△ブラウンラチェット、カムニャック
単勝◎(1点)、馬複◎流し(4点)、3連複◎1頭軸流し(6点)

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