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【競馬予想Vol.487】第72回アイルランドトロフィー府中牝馬S



トラックバイアス分析・展開予想

  • 火曜に21.5ミリ、水曜にも45.5ミリのまとまった量の雨が降ったが、木曜には雨が上がって金曜以降は快晴。金曜から日曜にかけて連日散水が行われているように馬場の乾きが早い様子。日曜朝時点の含水率は4コーナー12.8%、ゴール前13.9%、クッション値は9.7で先週とほぼ同じ馬場状態。月曜朝時点の含水率は4コーナー13.9%、ゴール前14.9%、クッション値は9.6。

  • 日曜の芝はスローで上がりの速いレースが多かった。馬場が軽いことに疑いはない。母父ディープインパクトやディープインパクト系種牡馬(キズナ、サトノダイヤモンド、ワールドエース)の産駒が上位に来ていたのも頷けるところ。メインのオクトーバーS(3歳以上OP/芝2,000M)はハーツクライ産駒ボーンディスウェイが好位から抜け出して勝利。勝ち時計1分57秒4は今年の東京で2番目に速い時計。馬場はメインレースの頃には乾燥し切っている様子。

  • コンクシェルの行き脚が速くすんなりハナ奪取。スタートが速いフィールシンパシー、安田記念でも前に取り付いたフィアスプライドがこれに続く。アスコルティアーモとラリュエルも内を固めて前へ。流れはまた速くなりそうで、1,000M通過58秒台後半~59秒辺りを想定。前に適度なプレッシャーが掛かって差し頃の流れ。


全頭分析

【-】ハーパー

(+)Vマイルは流れに乗れず終い。GIを7連戦して今回久々の格落ち戦。
(-)自身最速の上がり3Fは34秒台。溜めての直線勝負になると苦しい。

【△】アスコルティアーモ

(+)関越Sは一息入れる間が無く失速。中弛みの流れなら巻き返せる。
(-)一線級との対戦が無い。前走の大敗は実力の可能性も否めない。

【-】ラリュエル

(+)久々のレースでハナ奪って3勝。内枠引き当てたここは行くのみ。
(-)行き脚はコンクシェルのほうが速い。ハナを奪われると妙味無し。

【△】モリアーナ

(+)クイーンSは大外&57kgで所詮無理ゲー。岩田親父の内突き一発。
(-)後ろから行く馬で展開やTBに左右される。馬群捌き性能も未知数。

【◎】ブレイディヴェーグ

(+)東京は後続を千切る楽勝2回の得意舞台。追い切りは終い好反応。
(-)スタートが遅く久々の今回特に不安。後ろに追い遣られると心配。

【▲】マスクトディーヴァ

(+)Vマイルは直線詰まりながら盛り返して3着。総合力の高さの現れ。
(-)豪脚を活かすには外の確保が必須。辻野師も認める叩き台の気配。

【○】フィアスプライド

(+)前々での競馬が板に付く。安田記念は直線一瞬先頭のシーンあり。
(-)前に行くようになって決め手は消失。後ろから行っても昨年4着。

【-】コスタボニータ

(+)小倉記念は積極策で勝ちかけまで行く。今回は実績ある1,800M。
(-)最内引いた昨年は2番手で抵抗できず。東京だと決め手不足露呈。

【-】フィールシンパシー

(+)Vマイルは流れ速過ぎで度外視。スタートが速く常時前付け可能。
(-)展開も位置取りも完全に嵌った福島牝馬Sも2着。GIIでは荷が重い。

【-】シンティレーション

(+)新潟日報賞をほぼレコードで快勝。この距離では大負け無く堅実。
(-)前走は内が使える馬場で内から先抜け。今回そこまで恵まれない。

【-】セントカメリア

(+)ここ2戦は後ろからではノーチャンス馬場。末脚自体は悪くない。
(-)スタート怪しく行き脚も遅い。今回強い相手揃い付いて回るだけ。

【-】コンクシェル

(+)Vマイルでもハナ取り切る速力あり。ここもハナ奪い居残り狙い。
(-)ラリュエル、フィールシンパシーの出方次第。単騎放置は望み薄。

【-】モズゴールドバレル

(+)昨年の秋色S勝ちはラスト3F全て10秒台。東京替わりで激変警戒。
(-)重賞は6戦していずれも存在感示せず。単純に能力不足否めない。

【-】ライラック

(+)昨年10番人気で差して3着と気を吐く。牝馬GIIだと格上的存在。
(-)昨年はスタートを決めて前目を取る。この枠から昨年の再現疑問。

【△】ルージュリナージュ

(+)Vマイルは最後方大外から突っ込んで5着。全て嵌れば突き抜ける。
(-)出遅れ癖持ち&行き脚激遅。他の馬に上手く立ち回られたら終了。


結論

ブレイディヴェーグはレガレイラと同じくスタートに著しい不安がある。エリザベス女王杯は最内枠を活かしてポジションを取り切ったが、今回は行き脚の速い先行馬が揃っているし、内を固められると苦しくなる。ただ今回のコースは2戦2勝でいずれも楽勝、コースでの追い切りも2週連続で6ハロン81秒台と時計を出しているし、さっさと外を確保すれば突き抜けられる。

フィアスプライドはヴィクトリアマイル、安田記念とマイルGIで前に行ける行き脚の持ち主。今年に入って飛んだ2回はいずれも渋った馬場で、ヴィクトリアマイル当日のような軽くて速い馬場はこの馬にはうってつけ。昨年のこのレースは大外枠から追い込んでコンマ1秒差の4着だったが、前に行けるようになって確実性が増した今年は昨年以上を期待したい。

マスクトディーヴァはヴィクトリアマイルの直線でドゥアイズを無理矢理抜こうとしたとして戒告を取られたが、ドゥアイズが散々内にモタれてきて仕方無くこじ開けに行っただけでむしろ被害馬。ここは本来タダ貰いだが、坂路の最終追い切りでラスト1ハロン減速、辻野師から「物足りない」だの「1度使ったほうが良さそう」だの弱気コメント連発。ちょっと心配。

アスコルティアーモはオープンクラス初挑戦の関越Sで1秒も負けたが、他が何も行かずの消去法的な逃げで道中全く息が入らなかったのが敗因。道中12秒台のラップが入る流れだと滅法強い。今回はコンクシェルが行ってくれるのでその後ろで溜めが作れそうだし、内を固めたまま回ってくるだけで良い。「人気→人気→人気薄」理論にもドンピシャ適合で盲点。

モリアーナはクイーンSが57kg&大外枠。武藤雅騎手は4コーナーで外を回した後、直線は無理せず流し気味にフィニッシュ。今回は内枠&岩田親父。岩田親父は直近10年でこのレースに騎乗して【3・0・1・2】と得意にしていて、一昨年は12番人気のイズジョーノキセキで断然人気のソダシを喰った。この中間は終い重点、一週前の追い切りでラスト1ハロン10秒8をマーク。

ルージュリナージュはスタートが遅く後ろからになるが、大外枠なら被される心配はない。ヴィクトリアマイルでフィアスプライドやマスクトディーヴァにコンマ2秒差、モリアーナに先着した馬が10番人気なら買い。但し日曜メインのオクトーバーSで大外に入ったドゥラドーレスが苦戦していたのを見ると、大外から届くのかという心配は残る。

◎ブレイディヴェーグ
○フィアスプライド
▲マスクトディーヴァ
△アスコルティアーモ、モリアーナ、ルージュリナージュ
単勝◎(1点)、馬複◎流し(5点)、3連複◎1頭軸流し(10点)

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