VOL.710 ピータン 〜用語辞典

ピータンは、アヒルの卵を発酵させて作る中国発祥の食べ物です。

卵を木炭や灰、塩などと一緒に粘土で包んで1ヶ月以上貯蔵、発酵させることで、白身の部分が真っ黒(厳密には茶色)のゼリー状、中の黄身がグレーに色づいた特徴的な見た目に仕上がります。今は、ピータンはアヒルの卵だけでなく、鶏卵やうずらの卵などで作られることもあります。

白身の表面にアミノ酸の結晶によって、松葉や菊の花のような紋様がつくことがあります。松葉の紋様から「松花皮蛋(しょうかピータン)」、菊の花紋様は「菊花皮蛋」と呼ばれることも。これらの紋様がついたピータンは、ときに高級品として扱われることがあるそうです。英語では100年たった古い卵という意味で、センチュリーエッグ(century egg)と呼ばれます。

アンモニアのような刺激臭や独特の風味もありますが、ピータンならではのコクとうま味は、調味料の代わりとしてお粥に入れたり、冷奴にのせて食べたりします。また、サラダと刻んだピータンをドレッシングで和えて食べるのも良いでしょう。

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