食べ物と愛着の関係は?|摂食障害は愛着ありそう。愛着障害は摂食障害を起こさない。

【質問】摂食と愛着の問題の関係を教えて下さい! 私は基本、過食。ごくたまに絶食なんですが、 過食って飢餓感(愛着不全)な感じですよね。コロナ禍で20キロ増です(笑)
今は久しぶりの絶食モードで にわかでないといいのですが(笑) 。双子見つけないと過食治りませんかね? 太ってみっともなくって人付き合いが嫌になってます(笑)

※今回の記事はラジオでも視聴できます。テキストを見ながらどうぞ▼

【お返事】コロナ禍で太った人多いですよね。家から出ないわけですから、それはアタリ前ですね。嫌な常識ですが☺
過食と愛着、この問題は疑問に思う方も多いと思います。まず通常の摂食障害を考えてから、愛着障害のそれとどう違うのか整理します。そしてそこに双子がどうからんでくるのかを考えてみましょう。

※この記事は、Twitterの質問箱に来た質問を深掘りして回答したものです。

■摂食障害とは?

摂食障害は通常、学童期~思春期に発症する精神疾患と考えられています。母親との愛着がある、あるいは不完全な場合に発症します。次のような心理的背景があります。

  • 子どもが、自分の怒りをがっしりとガマンして、いい子でいる→拒食になります。
    母親とは一見すると仲良しに見えますが、子どもが従順なだけです。強迫症を併発している場合も多いです。
    精神症状を出さずに、身体に出す場合(身体化)もあります。例えば、頭痛や腹痛です。この結果、登校できなくなって不登校につながりがちです。
    拒食は、学童期から出現する症状です。

拒食こそ、愛情飢餓と連動しています。食べない姿を見せて、心配してほしいわけです。生理的欲求(食欲)を認知ががっちりを押さえて、ガマンMAXを生きているわけなので大変です。飢餓感がより強いのが拒食ですね。

  • 子どもが、自分の怒りをガマンしたり出したりして、葛藤している→過食になります。
    母親への反抗と従順を繰り返します。過食は、思春期から出現する症状です。

親が子どもの怒りをよく理解していない場合、あるいは親の怒りが強すぎる場合、子どもは親と適切なコミュニケーションを取ることができなくなります。結果、子どもは拒食になったり、過食になったりするわけです。母子葛藤、多くは母娘葛藤がうまくいっていないことが原因です。

■愛着障害は摂食障害になるのか?

愛着障害は母親との愛着がなかった場合ですが、その摂食障害のような行動は、拒食とか過食とか言いません。

  • 拒食にみえる:ネグレクトです。育児放棄によって、子どもは食べたいのに、食べられない状態が続いています。そのため栄養失調になります。
    外見では拒食に見えますが、自分で食べることを拒否しているわけではありません。

  • 過食にみえる:食べすぎです。通常の過食は、怒りの抑圧と開放の繰り返しの中で行われますが、愛着障害の過食は、母親とのそういう葛藤関係を築けません。そのために過食とはいいません。単に、ストレスを開放するだけの食べすぎです。

このように、摂食障害は愛着関係のある母子間に起きるものだと言っていいでしょう。表面的には愛着と連動しているんですね。
愛着障害の人の場合は、愛着と連動していませんので、飢餓感と連動していないと言えます。質問者さんのいうように、愛着不全は飢餓感を感じますね。

■飢餓感の緩和と双子

飢餓感を緩和するために双子を見つけようとするのいいアイデアですね。双子とは安全基地のことです。あなたの安全基地が見つかれば、そんなにガ~っと食べなくてすむようになるかもしれません。

なぜなら分かってくれる相手がいるから、飢餓感が満たされるからです。飢餓感というものは、「分かってくれ、分かってほしい」と求め続ける心理的欠乏感です。

また、双子は愛着障害の人々にも重要な位置付けになってきます。これまで体験したことのなかった愛着の世界を知らせてくれる人々だからです。

今回は摂食障害や愛着障害の話でしたが、双子(親友)というものは、それほどまでに大切な役割をもっているのです。

■まとめ

  • 通常の摂食障害は、ガマンしていい子でいると拒食になり、母への怒りがでるようになると過食になる。

  • 拒食は学童期心性、過食は思春期心性です。

  • 愛着障害の拒食はネグレクト、過食は食べすぎです。

  • 愛情飢餓を緩和するには親友の存在は大きいです。それで親を諦めることができます。愛着障害にも威力を発揮します。

余談:

ものを食べた分、歩くことから始めてみてはいかがですか。成人病が心配ですから。ピクミンで散歩にハマった人もいます。外は寒いですが、私も最近散歩を復活させました。ご一緒にいかがですか☺

⇒解決しない悩みのある方は、ソレア心理カウンセリングセンター へご相談ください。

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