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夫のお尻の匂いを嗅いでうっとりする私はヘン?|腐敗臭と安心感と懐かしいふる里

こちらの記事をいつも楽しく読ませて頂いています。私と夫は愛着障害らしく、 愛着障害の私は、人に執着がないと自覚し始めています。しかし一つだけ止められない(執着する)ことがあります。 それは、一日に一度は夫のお尻に鼻を近づけて、匂いを嗅いだり、夫が使った後(大きい方をした時)のトイレの匂いを嗅ぐことが止められません笑 (足の匂いは嗅ぎません)
こんな年になり変な癖が現れはじめて恥ずかしいです。 夫は苦笑いしていますが...
これは、どんな現象なのでしょうか? ちなみにこれまでお付き合いした方にはそのような性癖は現れませんでした。

高間しのぶの「質問箱」より

あなたはご主人との間に愛着形成を始めているのかもしれません。

よくあるパターンに、愛着障害の人は、自分の産んだ子どもに対して、においへの執着が強まることがあります。この方の例のように、子どものお尻ばかりでなく、いたるところのにおいを嗅ぎまくって、幸せホルモンのオキシトシンが爆上りするわけです☺

※今回の記事はラジオでも視聴できます。テキストを見ながらどうぞ▼

※この記事は、Twitterの質問箱に来た質問を深掘りして回答したものです。

■においの究極は腐敗臭

においについてはかなり重要なマーカーです。

  • 自分がおならをした後、座っていた椅子の匂いを嗅ぐ

  • 手から醸し出される自分の匂いを嗅ぐ

  • 匂いではありませんが、大量の大便をした後、その量の多さを確認して気持ちが落ち着く

  • 鼻くそをほじって、その匂いや粘り具合にうっとりする

質問者さんは夫のにおいについてでしたが、これらの例は自分のにおいです。においを嗅ぐ行動は、愛着障害と関係なく、普通の人でもあり得ることなのです。

腐敗臭というのは、究極、自分が羊水の中にいたときに味わっていたにおいなのかもしれませんね。その遠くの記憶が発動する(らしい)ので、うっとりするのかもしれません。においについて、腐るという視点でソレアの記事を書いています▼

以前飼っていた犬は、私や子どもがおならをしたら、おならのにおいを嗅ぎに飛んできていました。もともと犬はにおいに敏感(人間の1億倍!)ですが、飼い主のにおいは格別です。飼い主の強烈なにおいを嗅いで安心を覚えて、リラックスするようです。質問者さんも、犬と同じでしょうか笑。

そういえば、おしりたんていなんてのもありました笑

◇腐敗臭でリラックス

温泉の硫化水素の腐敗臭によって、「あ、温泉に来たな」という気分になってリラックスした経験のある方は、多いのではないでしょうか。

腐敗臭というのは、人間にとっては、いや動物にとっては惹きつけられるにおいなのでしょう。試論ですが、ひょっとするとフェロモンも腐敗臭とつながりがあるのかもしれません。

ただ、高濃度の硫化水素は、脳の嗅覚神経をマヒさせて死に至ることもあるため、注意が必要です。

例えば、死と隣り合わせのふぐ毒に、最高の美味・珍味があると言われます。その刹那的な味を求めて命を落とす人も、たまにいます。それほど毒(腐敗臭)は人を惹きつけて止まないのかもしれません。臭い珍味の「くさや」も有名ですね。

企業やメディアによる「清潔な、においのないムーブメント」によって、腐敗臭は目の敵にされることが多いですが、実はそんなことはないのです。

この記事も参考になります▼
「オナラ」と「香水」の意外な共通点とは/地球の雑学

■発酵も腐敗

わたしは乳製品が非常に好きなのです。特に妊娠が分かってから好きになりました。乳飲み子の頃、母親の母乳が出なかったし、それは仕方ないにしても、愛のない母親でした。 深層心理で、母乳ゃ優しい母親求めてるから、今でも乳製品を求めてしまうのでしょうか。

高間しのぶの「質問箱」より

そうですね。どこかで母の味を求めているのかもしれません。さきほど、ご主人のおしりの匂いを嗅ぎまくる奥さんの投稿にお返事しましたが、それとよく似ているのかもしれません。

味とかにおいという感覚は、人間の一番古い(爬虫類の)脳が関与している場所です。味覚、嗅覚は人間の行動に不思議な作用をするのですね。爬虫類の脳については、下の脳の三層構造仮説をご覧ください。

ヨーグルトなどの乳製品は発酵します。乳酸菌が牛乳の乳糖を分解して、その副産物として乳酸を作り出します。これがヨーグルトです。ヨーグルトは人間にとって有益な食糧ですね。また腐敗菌が増殖すると、牛乳に不快なにおいが現れます。これが腐敗です。腐敗すると人間にとって有害な食糧になります。

このように働く細菌の違いによって、発酵したり腐敗したりします。

◇脳の三層構造仮説

脳は3つに分かれているという仮説です。脳幹が一番中央にあって、その周辺を大脳辺縁系、一番外側を大脳新皮質が被っています。

  • 脳幹:生きるための爬虫類の脳(本能、安全でいる)

  • 大脳辺縁系:感じるための哺乳類の脳(情動、仲間を作る)

  • 大脳新皮質:考えるための人間の脳(思考、成長する)

21世紀に入って、この仮説は否定されたようですが、人間のモデルを考えるには分かりやすいです。本能の脳および情動の脳による支配が一番大きく、思考による脳の支配は影響力が少ないところに、人間の苦悩が生まれるのですね。

◇ラジオおやすみカフェ:朝晩の雨と日中の初夏模様は梅雨そのもの。京都のシャボン玉飛んだ…詳細はラジオをお聴きください。

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