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あなたの思い出の中で永遠に生き続ける少年|純粋な子どもが家系の呪いの封印を解く!

【質問】自分に素直になれますか?

【お返事】これはなかなか難しい問題ですね。成人期になるとTPOを考えて、その場その場であまり違和感を持たれないように動くようになるので、自分の気持ちを解放することは少なくなります。自由でなくなる、つまり素直ではなくなります。

※今回の記事はラジオでも視聴できます。テキストを見ながらどうぞ▼

※この記事は、Twitterの質問箱に来た質問を深掘りして回答したものです。

■昔の気分に戻るとき素直になる

しかし、そんな人でも、ここぞ!というときに、少年のような自分を解放させることがあります。全開で輝くときがある。質問者さんの「素直になれる」瞬間ですね。

例えば、昔のバンド仲間とセッションしているようなとき、技術は比べようもなく落ちているのに、自然なフレーズを奏でたりしているときがあります。そのときは、昔の若いころの自分がひょっこり顔を出しているのでしょう。

今の自分も楽しんでいるけれど、昔の自分も楽しんでいるような瞬間です。

■いつも、いつまでも、こころの片隅にいる少年・少女

これは精神年齢が思春期や学童期に戻ったわけではなく、こころの片隅には、そんな少年・少女のあなたが、ずっと居続けているということです。

つまり成人期になっても、乳幼児期、学童期、思春期の自分があなたのこころの片隅に住んでいるのです。各時期が【重層的に】塗り込められている感じです。ちょうど油絵を描くように。あなたの辿ってきた道はなくなることはありません。だから、大人になってもファンタジー小説や絵本なんかに惹かれるのです。

ときどき話すのですが、思想家の吉本隆明(吉本ばななの父)が言っていたことに、「犬が死んでまた新しい犬を飼うと、死んだ犬の面影が新しく来た犬のどこかに宿っている。」そんな感じで、かつての私が、いまの私の中に立ち現れてくるのです。

人は、いつまでも若々しくいられます。それはこういうことだったのです。

■治癒力の源泉は遊びから

芸術療法というものがあります。例えば、森へ行って大木を抱きしめたり、泥沼に入って泥遊びをしたり、自然のもつ力に癒されるセラピーです。エンカウンターグループでも、そういう遊びはしませんが、自然豊かな場所でのリトリートをやったりします。

そんな自然の力から喚起されるものは、こころの片隅に住んでいる少年・少女なのでしょう。子どものころ無心で泥遊びをした、そういう歓びが治癒力を活性化させるのですね。

それをセラピールームに持ち込んだものが箱庭療法です。ですから、箱庭って何かを解釈するよりも、その箱庭を作る活動をもっと評価したほうがいいのです。それでは論文を書けないかもしれませんが、論文にならないもののほうが治癒力を増すかもしれませんよ☺ プレイセラピーも同じですね。

■素直は愛着不全の特権です

いつまでも子どものままでいる愛着不全(学童期)の人々ですが、子どもの特権である「ほしい!ちょうだい!」を前面に出されると、相手をする側も引いてしまいます。そんな人々ですが、彼らの中には、純粋な子どもが躍動している瞬間もあります。

彼らの子ども時代はガマン時代ともいえる純粋さが封印された時代で、躍動の「や」の字もないように見えますが、彼らが回復していくと、その純粋さが出てきます。封印が解かれるのですね。魔法が解かれるファンタジー小説そのものです。

そうやって冒険譚に書き換わりながら、彼らの純粋さが解き放たれ、家系の呪いを破竹していくのでしょう。彼らの子ども性は、そのような可能性も秘めているのです。

■まとめ

  • 大人でも若い頃の自分が顔を出すときがある。

  • 心理発達は次の時期が前の時期に取って変わるのではなく、重層的に油絵のように塗りこめられていく

  • 治癒力は幼いときの遊びが源泉になる

  • 愛着不全の人が純粋な子どもに気づくと、呪いの封印が解かれる

◇ラジオのおやすみ談話室:愛着障害は生卵。火星に生卵は、レイ・ブラッドベリ的☺

■他の助けを求める

もし、あなたが子どもの純粋性を封印しているのなら、臨床心理士などの心理の専門家にアドバイスを求めるとよいでしょう。あなたが封印の呪いを解けるように、心理士は特別なトレーニングを受けています。

⇒解決しない悩みのある方は、ソレア心理カウンセリングセンター へご相談ください。

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