愛着障害の母親とその子どもへの対応は?|子どもはいいので、母親を支援しよう
【お返事】詳しく事情を書いていただきありがとうございます。関係性がよく理解できました。おっしゃる通り、愛着障害の母親の場合は育児が厳しくなります。どのように厳しくなるか、質問箱に届いた感想をご紹介します。
※今回の記事はラジオでも視聴できます。テキストを見ながらどうぞ▼
※この記事は、Twitterの質問箱に来た質問を深掘りして回答したものです。
■愛着障害の母親のきびしさ
次は、同じ日の別の質問箱にいただいた方の感想です。
これに対して私の回答もご紹介しておきましょう。この感想でいただいている「積極的な受容行動」については次のnoteをご覧ください。このnoteの最後にも、下記記事をコンパクトにしたツイートを張っておきました。
【お返事】あなたはひとりで大人になったのですね。大変でしたね。ご自身が娘さんを甘やかすことができていると気が付いたのは、とても良かったです。ダダをこねる娘さんをカワイイと思えている、これも素晴らしいことです。いつもできるわけではありませんが、10回に1回程度、そういうことができるようになると、あなた自身のこころの滋養にもなっていくでしょう。娘さんも嬉しいし、あなたの世界も恐怖が減っていくでしょう。娘さんと一緒にお幸せにお暮しください☺
この感想をいただいた方は愛着障害とは書いていませんが、「世界が怖い」という表現からすると、おそらく愛着に問題のある方だと思います。愛着障害の母親は、自分がひとりで生きてきて、いまでも世界が怖いので、子どもに対しては「ちゃんと育てないと大変なことになる」と厳しい育児になりがちです。その育児は厳しいですが、そこには愛はあるのです。
しかし、質問者さんのように、その厳しさの理由が理解できず、児相に相談したり、通報になったりのケースも少なくありません。普通の愛着家庭に育った人々には、この理由を理解することは困難を極めます。こういう場合、どのような支援があるのでしょうか。
■愛着障害なら母親を支援する
義理の姉が愛着障害であるなら、まず、義姉の育児を支持してあげてください。育児方針に助言などせず、「義姉さんは偉いね!」というメッセージを出し続けてください。そうすると最初は拒否している義姉の厳しい育児が、だんだんと緩和されると思います。
その結果、次女の反抗もマイルドになるでしょう。子どもを助けるのではなく、義姉を助けるのです。これはあなたの兄さんと協力してやればいいでしょう。支持とは【〇〇してあげる】のです。
このコツは、あまり接近しすぎないことです。さじ加減難しいですが、様子をみながらやってみてください。
■愛着障害の母親の子どもへの対応
次女の反抗は自然なものでしょう。そろそろ思春期に入ってくることも手伝って、母親にその厳しい育児を抗議しているのです。次女は比較的自由に自分の気持ちを表現できるのでしょう。長女はどうでしょう。自分の不満を隠しているかもしれませんね。
あなたが姪たちの世話を焼くこともできますが、もともと母子関係は厳しいだけで、悪くはないのでしょうから、見守っていることです。「あなたたちのお母さんは厳しいけどよくやってるよ」とメッセージを出しておく。
あなたが子どもたちのためにできることはあまりありません。いえ、できることはありますが、それは余計なことになる可能性があります。それによって実際の母子関係が悪化するかもしれません。もし余裕があるなら、義姉のサポート以外に兄のサポートもしてあげるといいでしょう。
■まとめ
愛着障害をもつ母親の子育てはきびしい。周囲の人は、子どもでなく母親をサポートしましょう。
母親サポートのコツは、「あまり接近しすぎないように、見守っている。何かをしてあげる。」です。押し付けにならないよう注意しましょう。
◇上で紹介した「積極的な受容行動」(ラビングプレゼンス)については、私のツイートも参考にしてください。
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