愛着障害や愛着不全のパートナーとうまくやるコツは?|あなたが双子になることです
【お返事】「うまくいくコツ」については、まず両者の傾向を理解することです。以下、傾向について解説します。
愛着障害の人は、これまでずっとひとりだったので、結婚してもひとりをキープしたい気分がありです。スルーされても大丈夫。これは、見た目はASDっぽい感じです。反応性アタッチメント障害ですね。実際ASDと誤診されているケースも少なくありません。理由は、愛着障害に詳しい精神科医がいないからです。愛着障害はPTSDの分類になり、薬では治りませんので、カウンセリングが必須です。
また、愛着障害の人は、脱抑制対人交流障害という診断もあって、こちらはスルーされると「表面的には」傷ついているように見えます。でも内心は、「いつもと同じだ」と空虚の中に放り込まれています。この診断は難しいですね。これは専門家さえ見誤ることがあります。けれど、ルーツは反応性の人と同じです。★【親密が怖い】★です。これが愛着障害の人の傾向です。
それに比べると、愛着不全の人は、人間関係がめんどくさくなりがちで、たくさん愛情をかけてもらっていると、それが当然と思って、たまにひとりになりたいと思うことがあります。しかし根底では★【ほっておかれることがもっとも嫌い】★です。スルー、無視が大の苦手です。だから、ひとりにさせると、「寂しい…」とすり寄ってきます。これが愛着不全の人の傾向です。
この傾向をよく理解すると、彼らとつきあうにはどうすればいいのかが見えてきます。今回は、もっとも大切な原則論について話しをします。これが分かっていれば、色々と応用が利くでしょう。困ったときの判断基準になるでしょう。愛着の専門家の方にも、今回は特別に無料でお教えします(笑)。
※今回の記事はラジオでも視聴できます。テキストを見ながらどうぞ▼
※この記事は、Twitterの質問箱に来た質問を深掘りして回答したものです。
■愛着に問題のある人とどう付き合うか
愛着障害の人とは、基本的には、距離を急に縮めることはせず、距離を取りつつ、気にしてあげていることです。その距離感を保ちながら、いろんなことをしてあげることです。
ひとりをキープしながら、常に遠くから気にかけている。そしてたまに花束なんかをあげてください。
でも、これだけは忘れずに⇒【距離はつめない】。このさじ加減はとても難しいですが、実際の体験を重ねていく中で、ちょうどいい案配に慣れてください。距離感については、愛着の専門家と一緒に検討・チェックしていくのがいいでしょう。普通の人にはムリでしょう。なぜなら、普通の人は愛着のある世界で生きてきたので、愛着のない世界の人がどう感じているのか、想像もできないでしょうから。
愛着不全の人は、かまってほしいので、かまってあげていると落ち着きます。しかし、彼らは「あなた」を欲しいのではなく、「親」が欲しいのです。ここを分かっておかないと、共依存の関係じ陥ります。
かまってあげて依存をさせていると、親への依存に火がついて、あなたに怒りをぶちまけてくるでしょう。怒りという感情は甘えの一種です。つまり、あなたに親を求めてくるのです。ということは、親になるのはマズイということはお分かりいただけるでしょうか。底なしの甘えが向けられるでしょう。ここを持ちこたえることは不可能に近いです。ですから、その方向は取らないこと。
依存させておけばそのうち満足するだろうと考えるのは甘いです。それは「普通の」親から愛着をもらって育ってきた人の話です。そういう人の甘えには底があります。しかし愛着不全の人は、底なしの甘えを向けてきます。そこに持ちこたえなければ、共依存の道が待っています。
なかなか、一筋縄にはいかないのが愛着不全の治療です。では、どうすればいいのか?それが双子の関係です。「親友」としてつきあっていく。これはカメレオンの話を参考にしてください。▼
そばで気にかけている。受容しつつ、親友の関係を崩さないこと。
■双子のカメレオン
双子のカメレオンとは、
【あなたと同じ質のシャドーを持った存在】である友人・親友です。
人によってはパートナーもここに含まれる人もいます。
シャドー(影)というものは、何も同じ病気である必要はありません。例えば、愛着障害の人のシャドーの人物は、愛着障害である必要はありません。愛着に問題のない「普通」の人でもシャドーになり得ます。例えば、深い絶望というものは、愛着の有無に関係なく、人間が共有できる感情です。これが「同じ質」ということです。
相手が愛着障害でも愛着不全でも、あなたが自分の影を見つめることで、相手にとって双子のカメレオンとなれれば、お二人の関係はうまくいくでしょう。相手の愛着に関する問題も沈静化していくでしょう。
ただ、これはかなり難易度の高い話ですので、1人では難しいかもしれません。愛着に詳しい専門家に相談しながら、
ご自身のシャドーを見つめながら、
相手との対応を調整していく。
これが良いでしょう☺
■まとめ
愛着障害の人は親密が怖い。ひとりをキープしながら、常に遠くから気にかけている。そしてたまに花束なんかをあげてください。
愛着不全の人はほっておかれることがもっとも嫌い。そばで気にかけている。受容しつつ、親友の関係を崩さないこと。
双子のカメレオンとして接するとよい。そのためには、ご自身のシャドー(影)も分かっていること。
⇒解決しない悩みのある方は、ソレア心理カウンセリングセンター へご相談ください。
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