愛着不全への対応|あなたが【友だち】になれば、彼女もひきこもりから脱出できる
※今回の記事はラジオでも視聴できます。テキストを見ながらどうぞ▼
【お返事】友だちなのでなんとかしてあげたいという、あなたのお気持ちは分かります。ただ、あなたにできることは少ないかもしれないということだけは覚えておいてください。だからあなたが離れる結果になっても仕方ないかもしれません。愛着不全の人を回復させるのはカウンセラーでも難しいからです。しかし、あなたがその人を大切に思うのでしたら道はあります。そのキーワードは「友だち」です。
※この記事は、Twitterの質問箱に来た質問を深掘りして回答したものです。
まず、どのような人がひきこもりになるのかを解説します。4タイプあります。
■愛着不全とひきこもり
下記の記事には、ひきこもりの原因と対策が詳しいです。一読ください。▼
ひきこもりの原因としては(1)~(4)までの4つあります。
当人の精神疾患-(1)発達障害、統合失調症、うつ病など
家庭環境-(2)被虐体験、(3)親の心理発達の問題
学校の様子-(4)いじめ体験
愛着不全の人は、上の(3)が該当しますね。いわゆる機能不全家族です。(4)も同時に体験しているかもしれません。ですから、愛着不全の人はひきこもりやすい傾向にあると言えます。
■愛着不全の人は回復がむずかしい
愛着不全の方の回復のためのロードマップは下記記事を参考にしてくださいイラストの曲線の②が愛着不全の方です▼
記事ではだいたいの回復年数も目安で入れてありますが、この年数については近々変更する予定です。現在、これまでの臨床事例を検討中ですので、改訂記事をご覧ください。中断しなかった場合は、半年~数年で回復しますが、道は険しくもあります。
受容しつつ話を聴く段階
悪化する段階(最悪、入院の可能性も?)
回復する段階
回復のためのキーは「友だち」です。
■愛着に問題のある人にとって一番大切なものは「友だち」
愛着障害や愛着不全など、愛着に問題のある人にとって必要なものは「友だち」です。彼らは母性を欲しているのですが、それでも「友だち」のほうが重要です。なぜなら母性は実母からしかもらえないからです。でも愛着に問題のある母親は母性を十分に与えられない親です。「母性はもらえないものだ」と幻滅する中で、「友だち」の存在が大きく浮上してくるのです。
質問者の方が、もし愛着不全の彼女に対して共感することが嫌でなければ、共感して受容してあげてください。彼女はあなたを召使いのように扱っているかもしれませんね。しかし、彼女がいつかあなたのことを召使いではなく、友だちと思えるようになれば、彼女にとってはあなたを「双子」と認識できるようになるかもしれません。同じシャドーを持った同士です。
双子については下記記事を見てください▼
彼女は、今でも召使い気分ではないかもしれませんが、こころの底では「召使いにも母親にもなってほしい」と思っている可能性があります。愛着不全とはそれほどまでの愛情飢餓があるのです。その状態から、彼女があなたのことを「友だち」と思えるようになるには、そう簡単ではありません。長い道のりです。The long and winding road...
これまでも彼女は、あなたのことを友だちというより、召使いや母親のように見て行動してきたかもしれませんね。
それでもあなたは、彼女から離れなかった。それはどうしてか、ご自身で考えてみましょう。
おそらくあなたは彼女の中に、あなたしか見つけられない純粋な輝きのようなものを見つけていたのかもしれませんね。それは何でしょうか。それがあったから、ここまで付き合ってきたのでしょう。
その輝きのようなものによって、あなたがどう輝かせてもらっているのかも考えてみましょう。ワガママな彼女かもしれませんが、あなたが離れない理由を自分でよく考えてみることです。
そこに、あなたたちが「友だち」と思えるようになるまでの道筋が隠れているかもしれません。あなたたちが「友だち」と思えるようになれば、彼女はそのとき親を捨てられる(あきらめる)し、新しい扉も開くでしょう☺
■愛着不全の方への具体的な対応は?
以下の順番を経て、自分に自信がつくことが、愛着不全の回復の具体例です。この背景には「友だち」の存在があれば、なお良いでしょう。友だちとの関係の中で、下記が進んでいきます。その中で精神年齢が進んでいくことを経験します。
注意としては、精神年齢が進むときは、催眠下でそういう体験をしても付け焼刃で、自分の生活の中でリアルに体験する必要があるということです。
自分を捨ててきたことに気づく
自分の中心部にあるブラックホールが熱いことを知る
子の自分を癒す大人の自分が出現(精神年齢が進む)
自分と同じ年齢の「私」が出現し、自分を見ている(精神年齢が進む)
他人の期待に対して、応えてもいいし応えなくてもいい、選択できる。
自分に期待しなくなり、自由になってこだわりが消える
自分の怒りに自信が持てるようになった。すると怒りからパワーをもらえるようになる。
自分で居られる。周りが子どもっぽく見える。人の目が気にならなくなる。
精神年齢の発達については下記をどうぞ▼
■まとめ
愛着不全のひきこもりの方を助けるには、あなたが友だちになれるかどうかです。
愛着不全回復のロードマップは、友だちのいる環境で自分の精神年齢が進み出すことです。
⇒解決しない悩みのある方は、ソレア心理カウンセリングセンター へご相談ください。
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