火葬場というドラマを使った表現セラピー
【火葬場セラピー】心理療法の1つである芸術療法は幅広く活用できるものです。多数の表現形態を掛け合わせできます。描画と埋葬とドラマを掛け合わせたセラピーに、火葬場セラピーがあります。カタルシス効果も期待できる☺
今回のテーマの背景になるツイートです。昔、伊丹十三のお葬式という映画がありました。葬式を舞台にしたコメディーです。火葬場セラピーも似たようなものです。ドラマ性をてんこ盛りにすると、それだけで「わざとらしさ」が強調されて、ユーモアが起動しセラピー効果が上がるでしょう。
芸術療法とは何かという話をしてから、埋葬(火葬場)セラピーの話をしましょう。
■芸術療法によるケア
何かを表現することで隠された自分の気持ちを知って、それをケアにつなげていくセラピー全体を芸術療法といいます。表現療法とも呼びます。自己表現をして、自分に出会うためのものです。色々ありますが、具体的には下記のようなものがあります。集団でやる場合、個人でやる場合、様々です。
・園芸療法
・作業療法(道を作る)
・彫刻
・絵画(スクリブル、コラージュ等)
・音楽(ドラム、楽器)
・俳句
・ダンス
・演劇(サイコドラマ)
・箱庭
これらの表現活動を通して、無意識の領域に分け入っていきます。そこで出会うものは…
・気づいていない自分に気づく
・知らなかった自分を知る
・本当の自分に出会う
・問題解決への糸口を見つける
しかし、最後の「問題解決への糸口」というものを意識しているわけではありません。自由に表現する中で、その糸口は自然と現れてくるでしょう。
■埋葬セラピー
聞きなれない言葉かもしれませんね。これも表現療法の1つです。今日紹介するものは、絵画 X 埋葬、詩歌 X 埋葬など、何かの芸術療法に埋葬を掛け合わせたものです。埋葬することでのカタルシス効果も狙っています。代表的なものをご紹介しましょう。
カタルシスとは、気持ちが晴々と、スッキリするようなことを言う、心理学用語です。
◇出さない手紙
親へ向けて手紙を書きます。淡々と書く人、叫びながら書く人、それぞれ。なんでもいいです。親への気持ちを書いてみます。それをカウンセリングで読み上げて、カウンセラーに処理してもらいます。そのときポストのようなものを作って、そこに投函するようなドラマのフレーバーを入れるのもアリ。
カウンセラーはそれを保管しておき、カウンセリング修了後10年くらいたってから焼却処分にします。
◇燃やすセラピー
感情を絵に託します。抽象画でも、写実でも、何でも可。スクリブルというグチャグチャに描き尽くすのも可。それを自分で燃やします。フライパンの上で燃やしてもいいし、オレンジ色に塗った缶の中で燃やしてもいいです。燃やすときは家の外、北西の方向の敷地内で燃やすのもいいかもしれません。これはスピリチュアル的要素が入るので、ちょっとどうかという人はフライパンくらいにしておきましょう☺(火事に注意)
前に実際に、湘南の茅ケ崎の海岸で作品などを燃やしたことがあります。そのときは、昔から捨てずに持っていた置物や図画などを海岸で燃やしました。いつもの面接室から場所を海岸に変更です。付添人としてご主人にも参列してもらって、葬式さながらに「おくりびと」をやりました。灰は海岸に埋めました。まさにそういうドラマ性が重要でした。絵画 x 埋葬 x ドラマですね。
◇火葬場セラピー
感情を絵に託します。作品作りは、燃やすセラピーと同じです。何が違うのかというと、埋葬方法です。レンジのグリルを使います。アルミフォイルを敷いたグリルの中へ入れて、火葬場気分で燃やします。そのときの火を見ています。ここでカタルシスが起きるかもしれません。そして燃え終わったら、燃えかすに塩をまいて、ぐちゃぐちゃにして捨てます。火葬場ドラマの主人公になった気分で演じ切りましょう。(火事に注意)
⇒解決しない悩みのある方は、ソレア心理カウンセリングセンター へご相談ください。
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