人生や生きることについての普遍的な考察|マイナスイメージしかもてない、わたし
■人生をなかったことにしたい
※今回の記事はラジオでも視聴できます。テキストを見ながらどうぞ▼
※この記事は、Twitterの質問箱に来た質問を深掘りして回答したものです。
【お返事】質問者さんにどういう言葉を返したらいいのか、昨夜からずっと考えているのですが、気の利いた返事などはできないなと思っています。ただ思うのは、存在を消したい人の深みというか、凄みのようなものを感じています。
もうすぐ夜明けです。今日も晴れるようです。窓から公園の木々が見えます。風が少し吹いて枯れ木にぶらさがっている枯葉が、それでも落ちずにゆらゆらと揺れています。枯葉は枯れてしまって存在はほぼゼロのようですが、風に揺れることで、あぁそこに居たのかと分かります。
とても小さな世界です。枯葉の一生なんてたかがしれています。しかし、そのような存在ゼロの彼らの一生にも、何かしら訴えてくるものを感じるのです。ゼロの存在ですが、揺れることで何か違う事象が生まれてくるように感じます。この感じはいったい何でしょうか。
一部のものしか見えないときはほんとうに消えゆく存在のものに、全体性がみえると別のもののように見える。これはまるでブラックホールです。見えない巨大な力がそこにあります。そんな存在を、そのちっぽけな枯葉に感じました。
最近の記事で書いていますが、これをユングはコンステレーションあるいはシンクロニシティと呼びました。それがあるからこそ、枯葉もわたしたちも、同じように生きのびていられるのかもしれません。
人の存在も、この枯葉と似たようなものなのでしょうか。どんなに枯れ果てても、からだがゼロになっていっても、「透明な」私はそこに居ます。透明になっても存在しています。もうすぐ夜明けです。今日も一日を始めましょう。
次の質問もこの質問と同じテイストをもったものです。かなり普遍的なテーマといえそうです。
■生きることは負債
【お返事】生き続けるのは借金がかさむ感じー何もいいことがない感じでしょうか。確かに、生き続けるのはしんどい側面はあります。
もうちょっとリラックスしてやれればいいのにと思ったりします。しかし誰でも、そのリラックスできない生き方が、自分の生き方なので、しょうがない側面はあります。
自分の生き方は変えられないし、あえて変える必要もないでしょう。だから、借金がかさんでいる感覚も「まずは良し」と腹をくくることも必要でしょう。行動している自分も、行動しかできない自分も、行動しない自分も、すべて良し、です。
借金がかさんでいると感じるのは、おそらくあなたが「それは嫌だ」と思っているから、質問されたのだと思います。この訴えに漂うのはあきらめでしょう。しかし、こころのどこかで焦りがあるように見えます。焦っている分、あきらめていないような。
あなたはいったいお幾つくらいの方なんでしょう。
思春期に入る前は、借金など何もなかったでしょう。しかし…
10代なら、焦るのは当然。
20代なら、焦りながら自己否定するのも当然
30代なら、未来を思うと暗澹(あんたん)たる気持ちになるのも当然
40代なら、何もかもうまくいかず途方にくれるのも当然
50代なら、これまでの自分を振り返って唖然とするのも当然
そして60代以降、いつかあなたの人生の鍵が見つかるといいですね。
それぞれの時代にそれぞれの当然があります。これらの「当然」はあなたが生きているからです。借金というよりも、人生という学校で叡智を学んでいるからです。あなたが落としてしまった人生の鍵は、毎日見上げる空のかたすみでキラッと光りを放っているかもしれません。
あなたが落としてしまった人生の鍵は、いつかあなたの手元に返ってくるでしょう。今日も人生に、行ってらっしゃい☺
◇行動している自分も、行動しかできない自分も、行動しない自分も、すべて良し。について
これについては新しい記事を書いています。参考にしてください。
■他の助けを求めるのもいいでしょう
もし、あなたの人生がうまくいかず、自分ではどうしようもないと思っているときは、臨床心理士などの心理の専門家にアドバイスを求めるとよいでしょう。年配の心理士なら、彼らの心理士としてのアドバイスと人生の体験からにじみ出た言葉を授けてくれるかもしれません。
⇒解決しない悩みのある方は、ソレア心理カウンセリングセンター へご相談ください。
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