毒親だと愛着障害になりますか?|なる場合も、ならない場合もあります
【質問】愛着障害の原因になる親と毒親の違いがわかりません。
【お返事】まずは、こちらをご覧ください▼
毒親について書いたものです。長文ですが、記事の途中に図を入れて説明しているので、若干分かりやすいかと思います。毒親と愛着障害の関係が分かります。
※この記事は、Twitterの質問箱に来た質問を深掘りして回答したものです。
■毒親とは=理不尽(不適切)な親+虐待する親
現在では毒親の範囲が広がっています。ですから、毒親の中に「愛着障害の原因になる親」も含まれると考えていいでしょう。つまり毒親の中には愛着障害の原因にならない親もいるということです。例外はありますが、いわゆる不安型愛着スタイルをもった親ですね。
愛着障害の著書で有名な岡田尊司先生は、愛着スペクトラム障害なる概念を提唱しており、これは毒親を広くとっています。ですから愛着障害の原因にならない親もここに入ってきます。
昔は、毒親=子どもは愛着障害、の方程式が成り立ちましたが、現在は毒親を広くとる場合が多いので、毒親だった場合、子どもは愛着障害にもなるし、ならない場合(愛着不全)もあります。
■愛着障害の原因になる親とは=虐待する親
愛着障害の原因になる親は、虐待する親です。虐待については、ソレアのWebサイト内でも多くの記事がありますが、ざっと虐待の基本的な定義を確認しておきましょう。
①心理的虐待
②身体的虐待
③性的虐待
④ネグレクト
⑤社会的ネグレクト
この5つです。特に最後の社会的ネグレクトは分かりづらい概念であり、しかし広範囲に影響してきますので、サイトの記事でしっかりと理解してください。この⑤の理解がないと、多くの愛着障害、虐待事例を見落としてしまうことになります。
虐待については、継続性が大切です。継続性が問われない虐待は「性的虐待」のみです。性的虐待の場合は継続がなくても1発でアウトです。虐待です。専門家の方はそのように見立てましょう。
■愛着障害の多くは複雑性PTSDである
余談ですが、いま話題の(?)複雑性PTSDとの関連を話しておきます。
愛着障害(虐待)=複雑性PTSD + 自己の障害
・複雑性PTSD(複数・無数の継続的トラウマ①~④)
・自己の障害(複数・無数の継続的トラウマ⑤):かつて過敏型の自己愛性パーソナリティ障害と呼ばれていたもの。
愛着障害とは、複雑性PTSDと自己の障害を含めたものになります。どちらか一方でも愛着障害になり得ます。特に、自己の障害の判別は難しく、専門家さえ間違えることもあります。
こちらのnoteの記事も参考にしてください。
⇒解決しない悩みのある方は、ソレア心理カウンセリングセンター へご相談ください。
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