ライフイベントを経験して得た生活者としての新しい視点。変化を楽しみ、仕事の幅を広げる。 / 産休・育休経験者インタビュー
産休・育休を経験した社員にインタビュー!
2022年5月のゴールデンウィーク明けからおよそ一年間、産休・育休を取得した野中 愛佳さん、池田 理紗さんにお話を伺いました。
女性ならではのライフイベントや経験は、私たちが日々向き合っているマーケティングの仕事において“価値”になるといいます。また、そのときに起こる変化を楽しむことが一番大切だ、と。
今後ライフイベントを経験するであろう私たち女性の背中を押してくれるお二人のリアルな声をお届けします!
産休・育休前、最前線で働いていた二人
─── はじめに、お二人の育休・産休取得前の業務内容を教えてください。
池田:営業や広告運用、クリエイティブのディレクションなど、案件ごとに様々な役割で、デジタルマーケティングの支援をしていました。
デジタルマーケティングにとどまらないコミュニケーション戦略の立案・実行にも取り組んできました。
▸お仕事事例
野中:新規のお客さまへ提案を行なうアカウントプランニング部で多くのお客さまへのプランニングに従事しつつ、既存のお客さまのマーケティング支援も行なっていました。
▸お仕事事例
限られた時間で働き、パフォーマンスを発揮する
自分で選んだ復帰後の働き方・業務内容
─── それでは復帰後の働き方と業務内容を教えてください。
池田:復帰後は、水曜日休みの週四日勤務かつ時短で働いています。業務内容は、既存のお客さまの営業をメインで行なっており、空いている時間でメンバーのサポートをしています。営業や広告運用、クリエイティブ制作のフォローなどですね。
また、私は副業でカメラマンをしており、撮影の仕事がある際は水曜日に行ない、ない場合は自分の自由時間にしています。
───産休・産育休の前後で働き方を変えたのはどうしてでしょうか?
池田:私の夫は仕事が忙しく、在宅勤務と出社は半々くらいなのですが、出社した日は帰宅が遅くなることがほとんど。必然的に、週の半分は私のワンオペです。もし、フルタイムで働くとなると、心の余裕がなくなってしまいます。なのでまずは慣れるまで、今の働き方に変えることにしました。
カメラマンの副業も、子どもが生まれる前まではほとんど土日に行なっていました。ですが、そのままだと家族3人の時間が取れなくなってしまうと思ったんですよね。
今は、会社が休みの水曜日を私の時間、土曜日は家族3人の時間、日曜日は夫の時間、というように分けています。夫とも話し合って、夫も私も心のバランスが取れるように、この形に決めました。
─── 意図的に「自分の時間」をつくることで、心のバランスを保っているんですね。働き方を変えることに不安はありましたか?
池田:もちろん収入の面で大きく減ってしまうので、その不安はありました。
なので私の働き方は、夫とよく話し合って二人で納得したうえで決めましたね。我が家は、夫と別々のお財布で家計管理をしており、私の収入が減ってからは、家賃を出す割合を変更するなどの工夫をしています。
また、ソウルドアウトでは、前月20日までに申し出れば、翌月の働き方をフルタイムに変えることができます。だんだんと余裕をもてるようになってきたので、フレックスタイム制を活用しながらフルタイムで働くなど、次の働き方を考えている途中です。
─── では、野中さんはいかがでしょうか。復帰後の働き方と業務内容を教えてください。
野中:働き方は池田さんと違って、私はフルタイムで、残業はほとんどしていない状態です。現在の業務内容は、既存のお客さまのマーケティング支援をしており、お休み前に戻ったような形ですね。
─── どうして時短勤務にせず、フルタイムで働かれることにしたのでしょうか?
野中:フルタイムで働くことで、私自身が仕事もプライベートもどちらも楽しめるバランスを取れていると感じるからです。
仕事も育児も、ずるずるとやるのではなく、メリハリをつけて取り組めています。だからこそどちらも楽しめていますね。心の余裕はもう少し欲しいですが(笑)。
─── 池田さんも野中さんも、ご自身の事情に合わせて働き方を選択されているんですね。
関係者とのコミュニケーションを工夫
─── 仕事のやり方に変化はありましたか?
野中:限られた時間で働くためにコミュニケーションの取り方を工夫するようになりました。産休・育休の取得前は、業務内容によっては「あとでやろう」がありましたが、今は家事や育児のため、必ず17:30に業務を終わらせなければなりません。
例えば、営業の業務では、社内外関わらずリマインドの回数を増やしました。何かを依頼する場合は、期限や進捗状況を都度確認すること。また、依頼の仕方も変わりましたね。依頼に対して出来上がりが大きく乖離しないように、手順を事前に説明しておくなどです。
池田:これまでは緊急の対応もできていましたし、少々の遅れがあっても多少無理すれば何とかなりました。しかし今は、そういったことはできません。「〇〇までに戻さなければ、対応できません」とはっきりと言うことが大事ですね。
日頃から案件状況を共有
─── 子どもがいるかいないかに関わらず、全員が意識すべき仕事の進め方のポイントだと感じました。限られた時間内に業務を終わらせるといっても、営業をしていると緊急時の対応が発生してしまうこともあるのではないでしょうか?
野中:ありますね……。私の担当案件のすべての状況を、上長や周りのメンバーが把握しているわけではないので、何とかして自分で対応することもあります。
池田:営業をしていると、緊急の対応があるので大変ですよね。
私も少しずつ、営業の業務をメインで担当するようになっていて、ほかのメンバーにサポートに入ってもらうようにしています。私が休みのときに緊急対応が必要になった場合の一次対応をお願いしています。
産休・育休前は「旅行にいくので〇日まで休みます」とか、事前に休みがわかるので、余裕をもって業務の引継ぎができていましたが、今はそうはいかないので。
野中:子どもがいると急な休みを取ることが増えたので、日頃から情報共有を心がけて引継ぎがすぐにできる状態をつくっておくことが大事ですよね。
関係者をメールのCCに入れておくとか、チャットツールでのやり取りにはメンションをつけておくとか。普段の業務でも、情報や進捗を共有しておくことで効率的に進められます。
リモートワーク制度の活用
─── 育児をしながら仕事をしていくには、仕事の仕方を工夫する必要がありそうですね。では、会社や部署の雰囲気としては産休・育休を取りやすい環境でしたか?
野中:そうですね、取りにくいと感じたことはありません。特に今感謝しているのは、リモートワーク制度です。これがなければ、フルタイムでの復帰はできていないと思います。
私の部署では、週に二日の出社日が設けられていますが、在宅勤務にする日もあります。息子の体調がよくない日であれば、保育園のお迎えに行かなければならない可能性があり、そうなると出社していた場合に移動の時間が大幅にかかってしまうからです。息子の体調が万全のときにだけ出社するように、と上長から言ってもらっています。会社や周りのメンバーからの理解があり、とても助かっています。
池田:本当に、野中さんのおっしゃる通りですね。リモートワーク制度はかなり助かっています。
ソウルドアウトでは、会社として、育児しながらでも働きやすい環境づくりに力を入れています。最近では、ある福利厚生サービスのテスト導入を行なっていました。
あと、私たちはSlackというチャットツールを使用しており、そのなかでママさんたちが入っている「育児チャンネル」というグループがあります。育児の相談をしたり、情報交換をしたりする場があるのは非常にありがたいです。お休みに入る前には、先輩ママさんにかなり助けてもらいました。
野中:私は同じ時期に産休・育休を取った池田さんのことを戦友のように思っていますよ (笑)。
生活者としての視点や発想の変化
生活者としての気づきがマーケティングへ
─── 仕事のやり方での変化を伺ってきましたが、プライベートでの変化はありましたか?
池田:SNSのタイムラインに流れてくるものが変わりましたね。
私は副業でカメラマンとして活動しているので、産休・育休前のInstagramやTikTokのタイムラインには、綺麗な写真の投稿や撮影に関する情報が表示されていました。しかし、出産後は、育児や家事にまつわる投稿を頻繁に見るようになったからか、自然とタイムラインに流れてくるものが変わったんです。
野中:私も、タイムラインに流れるものは変わりました。
あとは、なにかとママさんの目線から物事を考えるようになったと思います。例えばファッションでは、デザインが気に入ったとしても、白い服は汚れが目立つという理由で違う色を買うようになったとか。
商品を購入するとき、何かしらのサービスへ申し込みをするときなどの意思決定基準が変わってきたように感じています。
─── なるほど。視点が変わってきた、と。仕事にも何か影響はありましたか?
池田:以前は、ママ層をターゲットにした商材やサービスを担当する際、リサーチなどのデータをもとにプランニングやクリエイティブ制作に取り組んでいました。
しかし、今は自分自身が当事者です。インプットする情報も、その時々の感情もとにかく新鮮で。仕事での発想のポイントが変わってきたように感じています。
野中:こういった生活者としての、当事者としての気づきは、私たちのような職業においては仕事に活かすことができるんですよね。自分自身の変化を楽しみながら、マーケティング支援をするときの力に変えていきたいです。
池田:ソウルドアウトでの仕事はもちろん、副業であるカメラマンの仕事でも変化がありました。
出産後は、「ママである私ならほしい」という写真を撮るようになりましたね。子どもだけが写っている写真だけではなく、家族団らんの写真を意識して撮影しています。子どもの成長記録がほしいのはもちろんですが、そのときパパやママがどのような気持ちでいたのか?どのような表情をしていたのか?そういったことも残しておきたいと思うようになりました。
─── たしかに、当事者になったからこそ課題やニーズを理解できる、といったことがいえそうですね。「自分自身の変化を楽しむ」という考え方は、とても素敵だなと感じました!
仕事もプライベートも「楽しめるかどうか」
─── これからの働き方について考えていることはありますか?
野中:私は今後、もっと心の余裕をもって働けるようにしたいです。今は100のリソースに対して、120くらいで働いているイメージで……。80くらいで働くことができれば、20のリソースを、新たな提案を考えたり、インプットしたりする時間にできると思うんですよね。
産休・育休前と違って時間を自由に使えなくなったので、先輩ママさんからのアドバイスももらいながら、自分にとってちょうどいい働き方に変えていきたいです。
池田:今後は産休・育休前のように、担当のお客さまにしっかり向き合い、支援していきたいです。今は勤務形態の関係もあり、個別の案件に深く入り込むことができていないんです。育児とのバランスを取りながら、ちょうどいい塩梅の働き方を模索していきたいと思います。
─── では最後に、読者へのメッセージをお願いします!
野中:がんばりすぎる必要はない、と思います。プライベートが楽しめるから仕事も楽しめるんですよね。どちらも楽しめるバランスは自分にとってどこなのか、自分自身の心と向き合って考えてみてほしいです!
池田:本当にその通りです。私は復帰後にメンバーのサポートから始めました。そういった働き方もあります。野中さんのように、お休みする前と同じ働き方を選んでもいいですし、価値観が変わったならキャリアチェンジしてもいい。固定概念にとらわれるのではなく、上司や同僚に、自分の素直な感情を伝えることが大切です。そして何より、自分自身の変化をプラスにとらえ、存分に楽しみましょう!
おまけ👶ソウルドアウトグループの育休取得者数
編集後記
私自身、今後ライフイベントやキャリアの変化があるだろうし、そこで葛藤を抱えることになるかもしれません。何事も楽しむことが一番、自分の心に正直になってみること、とおっしゃってくださったお二人。先輩方の言葉がとても心強く響きました!ありがとうございました。
【インタビュー・執筆・編集:みやたけ(@udon_miyatake)】
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