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お客さまの成果を最短高確率で最大化するプランナー。情報の速さと量がプランニングのカギ

お客さまの抱えている課題に対して、最短高確率で成果の出るマーケティングプランを提案するプランナー。今回のnoteでは、そんなプランニングチームを率いる越後 茜えちご あかねさんにインタビューしました!

アカウントプランニング本部 本部長として、ソウルドアウトのプランニングのクオリティを高めるべく、プランナーのスキルアップや再現性のある組織作りに尽力しています。プランニングの思考プロセスや留意点、広告主さまからいただきたい情報とは?いいプランニングをするためのポイントを伺います。

越後 茜(アカウントプランニング本部本部長)
2016年に新卒で入社し、営業部に配属。2019年よりプランニング職(新規営業)に従事。2020年4月に部長に就任し、現在はアカウントプランニング本部本部長を務める。趣味は釣りとサウナ。最近は韓国語を勉強中 ✍

「あの人に相談したい」と思い出されるように

─── まずはじめに、アカウントプランニング本部について教えてください。

越後「成果を追い求める、最高のチームであれ」をミッションに掲げて活動しているチームです。成果とチームワークの両方を大切にしています。二つは相乗効果によって高まっていくものだと思っているので。

─── 最高のチームになるために、仕事をする上で大切にしていることを教えてください。

越後「あの人に相談したい」と真っ先に思い出されるような行動をとることです。お客さまから信頼していただくためには、提案やコミュニケーションのスキルアップはもちろん、人間性を磨いていくことも大切だと思っています。このことを常に頭におき、「真っ先に思い出されるためには、どうすればいいのか?」と考えて行動しています。

─── 新規営業には、とても重要な心がけだと感じました。では、どのような体制で行なっているのでしょうか?

越後:基本的に一つの案件を一人のプランナーが担当します。プロジェクトチームを組成し、必要に応じて、クリエイティブチームやメディアチーム、ストラテジックプランニングチームなど、社内の専門部署に協力を仰ぎ、プロジェクトを進行していきます。

お客さまに寄り添ったベストな提案をするために

初回訪問では仮説の答え合わせ

─── それでは、実際のプランニングの流れに関して伺っていきます。まずお客さまからお問合せをいただき、メールや電話で連絡するところから始まりますよね。

越後:最初の返事は、3時間以内に行なうようにしています。スピードはもちろん、次のお打ち合わせが楽しみになるような一工夫も大切です。一言一言を大切にして、私たちに対する印象を少しでもよくしてもらったり、期待値を上げてもらったりすることを意識しています。

最初の連絡のあとは、基本的に5営業日以内で初回ヒヤリングの候補日を提示させていただいています。

─── そんなスピード感で!スピードかつクオリティが求められるということは、スキルや経験も大切になってきそうです。初回ヒヤリングでは、どのようなことを行なうのでしょうか?

越後仮説の答え合わせがメインです。初回ヒヤリングまでに、お客さまの会社や業界のこと、必要であれば社長や社員のことなど、調べられることはすべて調べておきます。3C(*市場(customer)、競合(competitor)、自社(company))を中心に準備しますね。あとは、社内で同じような業界・業種の案件があれば必ずチェックしておきます。

そういった事前調査を踏まえて、仮説を立てます。初回ヒヤリングで、どのような会話になるのか、どのような展開になるのかを予測して、当日は答え合わせの気持ちで臨みます。壁打ちをするようなイメージです。

必ず一次情報を取りにいき、解像度を高める

─── いよいよ提案作成ですよね。どのように進めていくのか、押さえるべきポイントは何なのかなどを交えながら教えてください。

越後:提案の大きな流れとしては、まず「与件の整理」から始まり、マーケティング戦略全体を整理します。そして3C分析やターゲットを定義してお客さまと目線を合わせ、ここを起点に戦術をつくりあげていきます。前提条件に納得感をもってもらえるかどうかで、提案の成否が決まると言っても過言ではありません。

提案書の流れのイメージ

─── ありがとうございます。戦術の前提条件として肝になるのが、ターゲットの定義なんですね。どのように進めていくのでしょうか?

越後:まずはお客さまが保有する利用ユーザーに関する情報を共有いただきます。加えて、私たちが独自で、その商品・サービスを何度も使っている人や、使ってはいないけれど、ターゲットになり得る人、競合の商品・サービスを使っている人などに直接話を聞きにいったり、必要であれば有料のアンケート調査を行なったりしています。私たちは必ず一次情報を取りにいき、“お客さまのお客さま”の解像度を上げていきます。

お客さまと私たちとで、アプローチしていくターゲット層の合意をとります。もしもお客さまがデータをもっていない場合は、調査の提案をすることもあります。

─── 商品・サービスへの理解にかなり時間を割かれているんですね。どうしてそこまでされるのでしょうか?

越後:私たちは初回ヒヤリングから提案までの準備期間、およそ2週間ほどで提案を行なわなければなりません。事業を何年もやっているお客さまに一歩でも寄り添ってベストの解を出すため、理解度を高められるところまで高めていきます。

様々な調査を通じて事業理解を深められた結果、実際の提案時に、首がもげるのではないかというほど頷きながら聞いていただいたもこともあります(笑)。

─── 事業への理解度という点でお客さまと目線を合わせていくイメージですね。

お客さまからは早くたくさんの情報をいただきたい

─── 次は、与件整理や3C分析、ターゲット定義などの内容を起点として、戦術に落とし込んでいく段階です。どのようなプロセスで戦術をつくっていきますか?

越後目標と現状の乖離から、戦術を決めていきます。

ですがよく問題にあがってくるのが、現状を正確に把握できていないケースです。例えば、あるサービスが「顧客リスト獲得→商談→受注」という順序を踏むとき。商談から受注への転換率が不明だったり、複数のCV地点があるにもかかわらず計測できていなかったりと、現状の計測数値に問題があったりする場合もあるんです。

目標も同様で、どうしてその目標を立てたのか、その目標は適切かなど、目標と現状の乖離を、お客さま自身が正しく捉えられていないことがあります。ヒアリングを通して、言葉の定義を揃えていきます。

─── 目標と現状の乖離幅によって、戦術を決めていくんですね。目標と現状についてお客さまと認識を合わせることが重要そうです。

越後:そうですね。お客さまからたくさんの情報を早くいただければ、より完成度の高い提案に結びつけられます。

目標と現状の乖離幅について、お客さま自身の肌感覚も知ることができれば、戦術の見立てを立てることもできます。幅が大きいなら、今までとやり方をアグレッシブに変える戦略・戦術になりますし、今やっていることの改善で足りるならば、提案のやり方は変わってきます。

─── 目標と現状の乖離幅を正しく把握するために、お客さまからより速くたくさんの情報をいただきたい、ということですね。

越後:あとは、ROI(投資利益率)の許容範囲や、立てた目標を達成したい期間を教えていただきたいです。目標と現状の乖離と、許容範囲や期間などの制約がわかれば、お客さまのご要望と大きなズレは生じないと思っています。

事業フェーズが「0→1」なのか「1→10」なのか

─── どのようなポイントを押さえながら戦術をつくっていきますか?

越後:企業の「事業フェーズ」と「業種」によって大きくわけられます。事業フェーズは、「0→1」なのか「1→10」なのか。業種は、「EC」なのか「非EC」なのか。基本的には、この2×2の4つの大枠で、提案時にどこに注力すべきかが変わってきます。

事業フェーズについては、新規事業を拡大させたい「0→1」と、すでに何らかの施策に取り組んでいて成果を改善したいと思っている「1→10」があります。「1→10」なら、現状を共有していただくところからスタートします。改善施策や、どれくらいの予算が必要なのかという経済条件なども重要ですね。事業フェーズや業種によって、提案の型が大きく変わってきます。

グループ連携の強化で戦術に厚みを増す

グループ内で戦略と戦術を完結

─── では、ソウルドアウトのプランニングチームの強みを教えてください。

越後:比較対象にもよりますが、毎日提案をしているくらいなので、提案数は多いと思います。メンバーによっては1日に2提案のときも。数が多いので業種別のノウハウやナレッジも多く、お客さまの業種や事業フェーズに合わせた適切な提案が可能です。

また、テクノロジー領域のソリューションにも強みをもっています。ソウルドアウトには、「DATA CONTROL」や「H-AI TD GENERATOR 」をはじめとして、自社で開発・提供しているソリューションが多くあります。人間が戦略を考え、それを実行する戦術の部分ではAIやテクノロジーを借りる。これが実現できていることは、今後も私たちの強みになると思っています。

─── 業種や事業フェーズに合わせて、テクノロジーも駆使しながら適切な提案ができることがソウルドアウトの強みなんですね。

越後:ソウルドアウトグループ全体としてもこの領域の投資を強化してきました。グループ内には、テクノロジーに強いSO Technologiesのほかにも、データドリブン経営や人材教育などの支援を得意とするアンドデジタル、コンテンツマーケティングの支援を得意とするメディアエンジンのソリューションもあり、幅広い支援を行なうことができます。

─── 昨年4月から博報堂DYグループの一員となりました。何か変化はありますか?

越後博報堂DYグループは国内トップクラスのクリエイティブ集団であり、テレビや新聞などマスメディア向けの広告に強みをもっています。マス広告を使ったコミュニケーション戦略も積極的に提案できるようになりました。また、デジタル領域ではD.A.Cやアイレップとの連携も開始しており、ナレッジに深みと拡がりはじめています。

以上のように、グループ内で提案から実行までを一気通貫で支援できています。戦略と戦術をシームレスに行なえることは私たちの強みであり、お客さまからも求められていることです。

成長意志のあるお客さまとともに挑む

─── では最後に、今後注力していきたいことや、お客さまに伝えたいことを教えてください。

越後:目標と現状の乖離を埋めるための打ち手の幅をさらに広げていきたいです。3C分析やターゲットの定義など、基礎的な部分は変わりませんし、今後も精度を高めていきたいと思っています。グループの連携を深めて、提案の厚みを増していきたいです。

とは言いつつも、私たちプランナーが提示するのはあくまで仮説です。事業を実際にやっているのはお客さま自身。丸投げではなく、一緒に成長したいという意志のあるお客さまと一緒に挑戦を続けていきたいです。


編集後記
「必ず一次情報を取りにいき、“お客さまのお客さま”の解像度を上げていきます」とインタビューでおっしゃっていた越後さん。自分が好きだと思えるまで商材のことを知り尽くした上で提案をされるそうです。仕事に向き合う姿勢がとてもカッコいい先輩です。

👇採用サイトのインタビュー記事はこちら

【インタビュー・執筆・編集:みやたけ(@udon_miyatake)】

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