非常口
「非常口」それは、火事や事故など危急のときに
逃げるための出入り口である。
それを私たちが普段使うことはあまりない。
けれど、それがあるだけで私は少し安心する。
いざという時に逃げることができるのだから。
では、私自身の人生を一つの建物として考えてみよう。
私は成人したとはいえ、まだ人生経験をあまり積み上げていないので、二、三階建ての小さなアパートといっても問題はないだろう。
だが私は、まだ夢を追いかけている途中で、
時には悩み落ち込むこともあり、
そのアパートはひびが入り今にも倒れそうな状態である。
だが、そのアパートに「非常口」なんてものは存在しない。
なぜなら、いわば逃げ道を作るということだからだ。
私は逃げ道を作ると心のどこかで安心をして妥協してしまう性格だと心得ているから、
私の人生に「非常口」は必要ない。
崖っぷちの状況で自分自身を奮い立たせるのだ。
そして、努力を積み重ね、タワーマンションほどの
立派で丈夫な建物にしてみせる。
もちろん、その建物に「非常口」を作るつもりはない。
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