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人間が鬼になる時


人間が鬼になる時

その辺によく転がってる、モノノ怪が出て来る話を読んでて。

モノノ怪って妖怪とかなんか人間とは違う別の物のように思う人もいるかもしれないけど、
結局とりあえずモノノ怪は人間が生み出してるわけで、
人間そのものと言ってもいいようなもので、
ある程度知能がある動物が、何かしらの業を抱えた時に発生する思念のようなもので。

話の一つに、子供のいない夫婦の夫が浮気をして、妻が鬼になる話。
あまりにありふれすぎた内容だけど、繰り返し作られるね。
そういう事が繰り返されているからなんだろう。

人の心は信頼に値するものでもあるけれど、
絶対でも永久でもない。
そう思えないと鬼は発生し続けるだろう。

その鬼が持つものは、
愛なのか執着なのかどっちだ?
愛は執着でもあるから同じか?
でも執着のない愛も世の中には存在するのは事実だから、
やっぱり愛と執着は違う物だと思う。

鬼は執着だ。
成仏させるべき対象だと思う。

でないと鬼自身が苦しかろう。

執着は「それを無くすと思う時」に発生する。

無くしたら困る物。
何で無くしたら困るのか?
無くしたらどうなるのか?
無くしたら何が変わるのか?何が変わらないのか?
無くしたら困るほど価値があるものなのか?
それ以外に価値があるものはこの世に存在しないのか?

それをちょっと内省できるだけで鬼も引っ込むかもしれないよ。

そんな卑怯で悲しい目に遭った事がないからだ、そういう目に遭った事がない人には分からない、とか言われる。

はい、そうかもしれません
でも同じ事象でも、それが鬼となる人と、鬼にはならない人がいる。

それはどういう事か?

同じ浮気でも、すっごい浮気と、すっごくない浮気があって、鬼にならないのはすっごくない浮気だからか?

そんな事あるわけない。
浮気は浮気だ。すごいもすごくないも無い。

同じ事象でも、鬼になる人とならない人がいるのは、
愛の深さでも何でもなく、
その人の性格、生育歴、思考のクセ、生活状況、など
様々な違いによって、
その人自身が違う思考や行動をするからだ。

何回しても、何人としても、結婚契約や恋人契約を裏切る事には何ら変わりはない。

契約だから、契約破棄の意思表示が必要なのに、勝手に契約不履行するのが浮気だ。

ちょっとした過ちだ、とか契約不履行で言える人がいたら、その人は間違いなく仕事出来ないしクビだろう。

そんな仕事出来ないような人から、契約不履行されて、鬼に成り下がるなど、
人生や時間の無駄だから、
さっさと契約破棄して、違約金取って、さっぱりするのがいい。

さあ、次の契約に行こう。

と、私なら思うけど、
まあ、そうも思えない人もたくさんいるだろう。

愛がないからそんなに切り替えが早いんだ、
本当の愛を知らないからだ、

とか、鬼になりやすい人はよく言うけど、
そもそも愛って何?

無償の愛を求めて、永遠の信頼を求めて、それを得るのが愛なら、
自分も許せよ。他人の過ち。
許せない時点で、無償ではないし、永遠でもないはずで。

許せなかったら、去れよ?

私の愛は軽いし、永遠でもないし、許せないから去るを選ぶ。

今生の人生で心地よい人と一緒にいる事が最優先で、
心地よくなくなったらいらない。

鬼で居続けるのは苦しかろう。

裏切らなかった人の人生のほうが大切だよ。
きちんと契約破棄の意思表示してくれる相手は誠実だよ。

わざわざ鬼になれる部分を探して選んで、鬼になることはないよ。

しばらくゆっくりして、次行こう。

そんな事考えながら、ありきたりなモノノ怪談を読む。


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