薄膜CIS型パネルの故障事例と対処法
※2023年6月16日に配信したメルマガのバックナンバーです
『太陽光パネルに異常に詳しい会社のメルマガ』vol.28
琵琶湖のほとりから
form 藤本 秀樹
ソラメンテでがっちりメンテ!
アイテスの藤本です。
今回は、薄膜CIS型パネルの故障事例、
雷害によるバイパスダイオード(以下、BPD)の
短絡故障についてお話しします。
具体的には、
BPD短絡故障が起こっているストリングでは、
どのような事が起きているのかを説明します。
前回(vol.19)から、
かなり間が空いておりますので(ゴメンナサイ)、
軽く内容をおさらいさせて下さい。
前回のメルマガで、
CISパネルは1枚当たりの電圧は高く、電流は小さい
という特性を持っていることをお話ししました。
そのため、
一般的なCISパネルの発電所では、
直列・並列を組み合わせたストリング構成になっています。
ここでは直並列回路の直列部分をサブストリング
サブストリングを並列接続した部分をストリングと表現します。
BPD故障が発生したストリングは
「正常サブストリング」と「故障サブストリング」は
並列に接続されているため、
電圧は等しくなります。
しかし、故障サブストリングは
パネル1枚が出力に寄与しないため
サブストリング間で
IV特性(電流-電圧特性)が異なります。
この違いによって問題が起きます。
正常なストリングの開閉器を切り
開放状態にすると
電圧が一定なので電流は流れません。
しかし、
故障パネルがストリング内にある場合、
開放状態でも各サブストリングのIV特性に沿って
正常サブストリングから故障サブストリングへ
発電電流が逆流します。
この逆流により、ループ電流が発生します。
つまり、故障パネルがあるサブストリングは
電流が逆流していることがわかるわけです。
このCISパネルのBPD短絡故障を
効率よく点検できるのが
「ソラメンテCiSアダプター」SC-200です。
このアダプターをセットした
ソーラーパネルチェッカー ソラメンテiS SI200を使うと
PVケーブルを外さずに、
パネル表面から故障サブストリングと故障パネルを
検知することができます。
ざっくりですが、
薄膜CIS型パネルのBPD短絡故障についてお話しました。
故障パネルの特定や早期対応には、
ソラメンテCiSアダプター SC-200の活用が有効です。
次回は故障事例を交えて、SC-200の使用方法について説明します。
お楽しみに!
太陽光パネルに異常に詳しい会社
アイテス 藤本
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