目視だけでは見逃してしまうパネルの落雷被害
※2023年1月13日に配信したメルマガのバックナンバーです
お知らせ:バックナンバーページを作りました
⇒ https://note.com/solament_ites/m/m3ae9be09e388
『太陽光パネルに異常に詳しい会社のメルマガ』vol.9
※「効率的な太陽光パネル点検のはじめ方」から改題しました
琵琶湖のほとりから
from 藤本 秀樹
雷の被害って目視で見つからないものが
あることを知ってますか?
今回は弊社が調査した雷の被害を受けた発電所の
パネル故障の事例をご紹介します。
前回のメルマガでお話した
バイパスダイオードのショート故障(以下BPDショート)
今回ご紹介する事例は、落雷により被害を受けた九州某所のメガソーラーです。
目視では異常がないストリングの発電量が低下しているというものです。
パネルが雷の被害を受けると、
ジャンクションボックスが損傷することがあります。
お餅を焼くとぷくーと膨れますが、あのようなイメージになります。
酷いとガラスも割れています。
目視で異常が確認されたパネルは56枚。
パネル以外にも、
接続箱内のブロッキングダイオードも焦げが確認されました。
そこのストリングを中心に、
周辺のアレイでソラメンテZでチェックしたところ
「開放電圧が著しく低下しているストリング」や
「数クラスタ分低下しているストリング」が複数ありました。
しかし、
インピーダンスは異常のないストリングと同じ数値を表していました。
開放電圧は低下しているが、目視で異常なパネルが見られない
そんなストリングが複数で確認されました。
そこで、開放電圧が落ちているストリングを
開放状態(=電流が流れていない状態)にして
ソーラーパネルチェッカー ソラメンテiS SI200を使って調査したところ、
なんと144枚のBPDショートを起こしているパネルを特定しました。
雷の被害で、複数のBPDショートを起こしたことがわかります。
ジャンクションボックス内の
BPDがショートしてしまうと、そのクラスタでは閉回路状態となります。
すると、ストリングを開放状態にしても、
日が当たる限りこのクラスタ回路には
電流が流れ続けるためパネルチェッカーが反応します。
こういった故障が各地で起こっています。
影の影響がないのに開放電圧が低下しているストリングがあった時は
BPDショートを疑って見てください。
その際は、
ソーラーパネルチェッカー ソラメンテiS SI200を活用すると
結線を外さず効率的にBPDショートパネルを特定することができます。
BPDショートの測定方法につきましては、
弊社のブログでも解説しています。
▼バイパスダイオード短絡故障とは?解説とその測定方法
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