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第1回 プラスチックハンガーからの脱却! #段ボールハンガーができるまで

今回からSolairo Cleaning Factoryのメインの取り組みとも言える「段ボールハンガーへの挑戦」をシリーズでお届けします。Solairo Cleaning Factoryが、脱炭素の取り組みの一環で行っている洗剤の量り売りサービス。無事にオリジナルの洗剤が出来上がり、次に着目したのは、「プラスチックハンガー」でした。

プラスチックハンガー」はクリーニング店のサービス上で一番消費量の多いアイテム。年間約7,427トン生産されており、その約半数が家庭ゴミや事業ゴミとして廃棄されていきます。しかし、ハンガー自体は、クリーニングサービス上、必要不可欠なモノのため、無くすことは難しい状況です。

そこで私たちは、これを別の素材に代替できないかという検討を始めました。オープン直後の2021年末のことでした。まず最初に検討したのは、「紙製ハンガー」に代替すること。しかし、市販されている「紙製ハンガー」は1本あたり数百円と、業務用としては到底検討が難しい価格帯で、これでは事業が成り立ちません。そこから別のものを探し続けました。

その後、翌年2022年1月に、福岡県の外郭団体である「公益財団法人 福岡県リサイクル総合研究事業化センダー」(以下、リ総研)のマッチング事業により、大国段ボール工業様(寺澤会長)と出会いました。お会いしたその日に両者のニーズが合致(意気投合!)し、業務用段ボールハンガーの共同開発に挑戦することになりました。

服を掛けるという機能だけであれば、自由に形をデザインできますが、わたしたちのようなクリーニング会社が使用する包装機(ビニールカバーを掛ける機械)で使用できるハンガーを製作するとなると、様々な制約が出てきます。

①衣類の重さに耐えられること
②ネック(ポール等に掛ける部分)の高さが2cm以下であること
③ネックがポールを滑りやすい形状であること
④持ち運びに耐えられること(輸送、お客さまがご自宅に持ち帰られる)
⑤店頭で一定期間の保管に耐えられること
⑥再利用できること
⑦Solairoのデザイントーンに合っていること
⑧低価格
⑨グッとデザイン賞
⑩リユースリサイクル

以上の全ての点をクリアすることが求められ、ここからが約1年間の苦難の日々が始まったのでした…

第2回に続く


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