坂道を駆け上がれば、差はできるもので①~人気者の条件~

 櫻坂46は昨今、過去最高のスピード感で更なる高みへと昇っているように見受けられ、Buddies界隈もまた過去最高レベルの盛り上がりを見せているように感じられます。
 グループは至極順調、に見えるのですが、メンバー個人単位ではさてどうでしょうか。人気を盤石とする方、まさしく今注目を集める方、反対にいまいちスポットライトが当たり切らない方、存外様々な気がします。

 この度の記事では3編に渡り、グループ内におけるメンバー間の人気格差やフォーメーションの立ち位置についてあれこれと考えこんでみようと思います。
 すみません、3編に渡り、ではなくて、書き始めたら結果としてまたしても長くなってしまったため分割しただけの結果論です。渡らせるつもりなんてありませんでした。
 以前の記事においては、表題曲を歌う選抜メンバーを選ぶにあたりミーグリ売上基準は適切か、という論点で考えてみましたが、この度はその可否はさておき、ミーグリ売上に基づきメンバーが選ばれるという実状の中、その中で選抜を勝ち取るメンバーとはどういう方か、我が推しはなぜ現在の立ち位置なのかを分析してみました。
 すみません、分析なんて立派なものじゃありません。自分が感じている「何となく」を言語化することに挑み、それっぽく語って頭よさそうにしているだけです。
 その程度のものであると思って読んでいただけますと幸いです。

 私としては、まつりのお客様どころかお得意様、沼の中でエラ呼吸しているほどの沼の住人であることを自負しておりますが、この度は少し距離を取った立場から偉そうに宣っております。故に冷淡さすら滲む文章かもしれませんが、以後長々駄弁っている様子をご覧いただければ、寧ろ熱に浮かされているようにも感じられるでしょう。
 それでは少し、いやだいぶ、皆様のお時間を頂戴致します。


〇長めの前振り

 「カラタチ」というお笑い芸人をご存じですか。アイドルオタクのボケ役・前田さんとアニメオタクのツッコミ役・大山さんによるコンビです。
 昨年のM-1グランプリ準決勝進出、決勝行きを賭けた敗者復活戦はテレビでも放送され、それらを機に知ったという方もいらっしゃるかもしれません。
 彼らのネタは全編に渡りオタクあるあるやオタクの生態、悲哀を弄るしゃべくり漫才で、ネタの序盤には必ず、前田さんによる「僕の推しは櫻坂46の武元唯衣ちゃん。僕は~」と自己紹介というか推し紹介というか、そこから始まるボケが挟まります。

 アイドルオタク・前田さんは、ハロプロに始まり、いくつかのアイドルグループのファンを経て現在は坂道グループのファン。彼自身が松田里奈さんと同じく宮崎県延岡市出身であるにも関わらず、彼の一推しは櫻坂46の武元唯衣さんです。
 彼は、漫才出番とミーグリが日程的に被っても、舞台の合間に陰ながら複数部のミーグリに参加し、スケジュールが被っても物理的に可能ならばリアルミーグリと仕事を梯子する、逞しいBuddiesでいらっしゃいます。
 M-1での健闘ぶりは武元さんもチェックしているそうで、先日の敗者復活戦の直前でのミーグリでは直に武元さんから応援されたそうです。
 櫻坂46のメンバーと共演し、ファンになってくれる芸能人というのは数々いらっしゃいますが、ファンという立場から前田さんの位置まで登ってきた方というのは珍しいのではないでしょうか。
 彼の夢は武元さんとの共演。「サクラミーツ」で中継先という形での共演は果たしましたが、同じスタジオ内での共演には未だ至っておらず、叶った暁には芸人をやめてしまうかも、とも嘯いています。

 私がこのコンビを知ったのは櫻坂46のファンになって間もない頃のこと、当時のM-1グランプリの予選の動画を見た時です。当時からやはり上述のようなネタで、そのネタにハマってしまいました。
 ネタにも、そして彼らの普段のトークにも表れていますが、前田さんは熱狂的なファンであり、そのことに堂々と胸を張る反面、自身やファン全体を俯瞰視し、世間的にどういう存在であるかということを心得て慎ましく振舞いつつ、自身とアイドルファン全体を弄っています。
 そのファンとしての距離感、ファンという存在の捉え方や考え方に共感したこともあって、私は彼らの活躍を応援しています。

 その前田さんと、同じくBuddies芸人、ラジオ「SCHOOL OF LOCK!」のパーソナリティを長年に渡り努め、その中で櫻坂46と幾度と共演、現在も進行が深いお笑いトリオ「グランジ」の遠山さん、この二人によるトークライブ「それがオタなのね」が不定期的に開催されており、私も可能な限り観覧しています。
 ゲストのBuddies芸人をもう1名招き、3人で近頃の櫻坂46に関する活動や直近のライブについて語るトークライブです。同じBuddiesとして、聞いていて「あるある」「そうだよね」と共感する、仲間内でするような内容の話ですが、そこは流石芸人さん、語り口が面白いです。
 また、芸能界という場所に身を置くからこその知見も多く、そういった話は、やはり素人のBuddiesとしては興味深いものです。
 開催の度ネット配信もされていますので、Buddiesの皆様、是非。

 これと同様のイベントが昨夏開催されました。タイトルを「沼の住人とパワフルガール」。前田さんと、これまたBuddies芸人・お笑いコンビ「きつね日和」の松本さんによるトークライブです。
 松本さんが大沼晶保さん推しということで、二人の推しメンに因んだこのタイトル。構成はおよそ「それがオタなのね」と変わりませんが、より大沼さん、武元さんにフィーチャーした内容になっていました。
 このイベントの中で不意に交わされたトークを印象深く覚えています。ここからが本題。
 「もし櫻坂46をよく知らない人に『お勧めのメンバーは?』と聞かれたら何て答える?」

〇あなたの「お勧めメンバー」

 「もし櫻坂46をよく知らない人に『お勧めのメンバーは?』と聞かれたら何て答える?」
 私もこの問いについて少し考えてみて、しかしすぐにこの問いの不自然さに行き当たりました。
 そもそもこんな質問をしてくる人は、櫻坂46についてこそ疎いかもしれませんが、他のアイドルグループのファンである可能性が高いと思われます。
 「お勧めのメンバーは?」の「お勧め」が何を指すかは分かりませんが、例えば推し甲斐のあるメンバー、活躍の場が多いメンバーは誰か?とか、人気のあるメンバーは誰か?とか、そういった意味ではないかと思います。
 そんなことを気にする人は、既に他のアイドルグループのファンであり、アイドルを推すということに慣れている人ではないでしょうか。そんな方なら、とりあえず櫻坂46を見続けてもらえれば勝手に推しを見つけられます。
 今までアイドルに興味のなかった方からの問いならば、恐らくもう少し限定的な質問になりそうなものです。歌番組なり外番組なりで見かけたその子がどうやら櫻坂46らしいと知った上で「櫻坂46の〇〇ちゃんってどんな子?」とか、そういう質問になるのではないでしょうか。
 そんな方ならば、見つけたその子を応援してくれればよいのです。

 さておき、この問いについて改めて考えてみると、本当は、問うてきた人の好みとか、他に推しているアイドルの傾向から分析して回答したいところですが、スパッと答えず、分析するための問いかけをするあたりがオタクの面倒なところ、忌避されがちなところです。
そもそも、人の推しというものが必ずしも共通項を持っているとも限りませんし。
因みにこの問いに対する前田さんの回答は推しメン・武元さん、松本さんの回答は「森田ひかるちゃんとかかなぁ」だったと記憶しています。
 推しメンがおよそバックスメンバーに偏っている私ですが、私も選抜メンバー、その1・2列目に連なるようなメンバーを答えるかもな、と想像しました。
 皆さんならどうお答えになりますか。

 この問いに対する回答は概ね二通り、我が推しメンか人気メンか、と言えそうです。質問者を分析させてもらえればバラエティメン、ダンスメン、歌唱メンなどを選ぶ可能性も大いにあるでしょうが。
 推しメンが人気メンである、という方を除いて考えてしまいますが、この問いに対する回答内容を敢えて分類するなら、推しメンを紹介するのか、グループを紹介するのか、の違いかもしれません。
 お勧めは推しメンである、という回答には熱意と説得力があります。そのメンバーについて提供できる情報量も多く、魅力を数々知っているからこそ語り口には真実味があります。その熱に押されて、当該メンバーに注目してもらいやすく、推してもらいやすくなるかもしれません。
 しかしこの場合リスクも高いです。こちらのお勧めが相手に刺さるかどうかは分かりません。その推しメンが刺さらなかったがためにグループ全体に興味を持ってもらえなくなるくらいなら、現在Buddiesからより支持されている人気メンをお勧めしたほうが相手の関心を引く可能性は高い、と考える方もいるのではないでしょうか。
 何せ多くのBuddiesからの人気を集めているのだから、相手も興味をもってくれる可能性は高いだろう。何せ人気メンなだけに活躍の場が多く、その子を見る機会も多いからこそ推しメンとしてくれる可能性は高かろう。延いてはグループ全体を推すBuddiesになってくれるだろう。
 ともかくもまずはグループ全体に興味を持ってもらおう。あわよくばいずれ我が推しメンにも注目してもらえるかもしれない。お勧めとして人気メンを挙げる方の心理はこういったものではないでしょうか。
 私もそうですが、あえて推しメンじゃないメンバーを答えるのは、自分の好みがマイノリティ、推しメンが「通好み」のメンバーであるという自覚をしているからかもしれません。
 個人的には、フロントメンバーにビジュアル面で劣るなんて思っていない、人的魅力が不足しているなんて思っていない、なんならより素晴らしいとすら思っている。が、それはあくまで個人的な視点で、多くの方の好みはそうではないと、選抜結果により明示されていると心得ているからかもしれません。

〇選ばれる人、選ばれない人

 坂道グループの表題曲を歌う選抜メンバーは、ミーグリ売上を基準に、それだけではない要素も加味されているようですが、第一義にミーグリ売上や完売速度を基準に選出されているように見受けられます。
 言い換えれば、選抜メンバー、更に言えばフォーメーション1・2列目に配されるようなメンバーは、ミーグリ参加のためにCDを買うよりコアなファンからの人気が高いメンバー、とも言えるでしょう。
 そしてこのミーグリ売上順位は、おおよそファン全体の人気の傾向に近かろうと推察されます。なんてことを、別のnoteに纏めたこともございます。

 表現を少し変えますが、つまり、ファン全体からの人気の傾向がミーグリ売上結果と相関する、ということです。堅苦しく言っていますが、要はミーグリ売上結果、完売速度がそのままファン全体からの人気度を表すということです。
 いや、別にファンから嫌われているメンバーなんていないでしょう。人気度とはシンプルに「私は櫻坂46の中で彼女のことを一番応援しています。」と思ってくれているファンの多さのことです。

 バックスメンバーに推しメンが偏っている私としては、「不思議と言えば不思議」くらいの感覚があります。
 いわゆる人気メンを下げるつもりはありませんが、彼女らが可愛いことは重々承知の上で、バックスメンバーだって同じくらい可愛いだろうと思うのです。しかしなぜか人気に差が生まれ、立場に差が生まれます。
 私が、私の基準で彼女らに差をつけて推しメンを選んでいるように、多くのファンにとっての基準に沿ったメンバーが人気のあるメンバーということでしょう。
 自論ですが、ファンがアイドルを推す理由は「愛着」ゆえであると思っています。
 街中にも存外美女はいて、芸能界ともなれば尚のこと、アイドルを凌駕する美貌がごまんといる。歌が上手い人もダンスが上手い人も、他アイドルグループ、他アーティストに山ほどいる。それでも彼女たちを推したのは、家族愛、友愛、恋愛感情にも似た愛着に由来するのだと。
 その愛着は、ある程度継続的に彼女らの活動を見続ける中で醸成されるとも思っているのですが、その継続の最初の一歩が「きっかけ」であり、そこから「継続」に至るまでの期間を経て「推しメン」が生まれる。
 ルックスの話に戻ると、メンバー皆、多くのファンから見て「可愛い」の部類に入ってはいるものの、その上で「櫻坂46のファンになるような方」の好みにより合致するメンバーがつまり、「ビジュアルがいい」という評価を得て、より人気が高まるのでしょう。
 そのルックスというものも、きっかけに過ぎないはずです。きっかけがパフォーマンスであることもあれば、バラエティの活躍ということもあるでしょうし、インタビューでの一言ということもあるかもしれません。
 そして恋愛がそうであるように、きっかけを受けて付き合いを深めていく中で、もとい彼女らの活躍を見続ける中で、その人間性を知り、それにまた惚れ込んでいよいよ付き合う、いや彼女らを「推しメン」と呼び始めるのではないでしょうか。
 即ちファンが推しメンを定めるまでに、メンバー視点ではファンからの人気を獲得するまでに、二つのハードルがあると考えます。きっかけがあるか、そして愛着を持たれるに至るまで見てもらえるか(それくらいファンを惹きつけ続ける要素があるか)。
 多くのファンから愛着を集め、そのファンの一部がミーグリ参加のためにCDを買い、より早く完売したメンバー、転じて人気のあるメンバーが表題曲歌唱メンバーとして選抜される。そんな因果関係なのではないかと私は推測しています。

・Buddiesの好み

 多くのファンにとってのきっかけが多いメンバー、きっかけの後愛着を集めるメンバーとはどういうメンバーか。もっとシンプルに言えば、櫻坂46というグループにおいて人気が出やすいメンバーとはどういうメンバーか。
 現在の選抜常連、1・2列目に名を連ねるようなメンバーに共通項を見出すことで、その特徴が見えてくるかもしれません。
 そんなメンバーを想像して、逆にバックスメンバーを想像して私が思いついたのは人気を集めやすいメンバーとは「ファンからの憧れ」を集める人、その上で「共感」と「隙」を兼ね備えている人、ではないかという仮説です。

 「日経エンタ11月号」に以下のような表が掲載されました。

各坂道グループのあたりを丸で囲みました

 縦軸にそのジャンルのファンの年齢層、横軸にファンの男女比を置き、円の大きさでファンの数の規模を表したこの表によれば、櫻坂46は坂道グループの中では相対的にファン層が若く、ファンの男女比について女性の割合が高いグループ、と読み取れます。
 これも踏まえて考えてみると、人気メンバーはより若い層に受ける人、男女それぞれから憧れられる人、男性目線で憧れの女性、かつ女性目線からも憧れの女性である方、ではないかと思えてきます。
 女性目線を私が語るのも烏滸がましいですが、可愛い、という感情は勿論、いわゆる「なりたい顔」「なりたいスタイル」という観点もあるのかもしれません。
 何もルックスの話ばかりでなく、人間性への憧れ、生き様への憧れ、「あんな風にカッコよく踊れたら」「あんなカッコいい人になれたら」そんな憧れだってあるのかもしれません。

 さて、女性ファンが多いとはいえ男性ファン比が圧倒的なわけで、とすると「共感」と「隙」が特に効いてくるのではないでしょうか。
 山﨑天さんについて、個人的には、彼女は坂道グループ最高の人材の一人だと感じています。
 ビジュアル、スタイル、パフォーマンス、バラエティ、演技…アイドルが為す仕事全てに高い才能を発揮する、カリスマ性と親しみやすさを兼ね備えた逸材。アイドル日本代表を定めるならば、櫻坂46からは彼女が選出されるだろうと思えるグループの象徴です。
 なぜ、彼女がグループ内人気No.1ではないのか。十分に人気メンバーであることは間違いなく、きっとBuddies、それどころかファン外の方からの支持だって集めそうな女性なのに。
 それがいつでも疑問なのですが、その理由は、それだけ絶賛していながら彼女を推しメンとはしていない私自身が胸に手を当てれば分かることかもしれません。
 ルックスという点では、彼女が涼やかな美人であること、背が高いことなどが理由でしょうか。それが減点とは言わないものの加点までには至らない。やはり小さくて可愛らしい女性ほど、男性からの支持は得やすかったりするものではないでしょうか。Buddies構成比が女性の方が高かったなら、やはり人気No.1になったのではないかと思うのです。
 また彼女の底抜けに明るく、主張の強いキャラクターは人として素晴らしい反面、それに近寄りがたさを覚えてしまう方というのも多少はいらっしゃるでしょうか。
 また、私見ですが彼女は「負けない」タイプの方だと思います。
「そこ曲がったら、櫻坂?」などでしばしばみられる彼女の奔放振り。積極的に前に出て、どんな無茶振りも楽しそうにやり切る彼女は、ある意味すべり知らずです。
 一見すべってしまいそうな展開も、彼女の堂々とした振る舞いを見るとそれが正解のように思えてくる。
 すぐに他のメンバーを煽ってみせますが、実際彼女にかかれば、勉強以外においては他のメンバーを軽くあしらえるだけの実力がある。
 そんな彼女の姿は魅力的で、しかし少しだけ共感しづらく、何より隙があるように見えない、という欠点(と呼ぶにはあまりに小さいですが)になってはいないでしょうか。
 対してグループ人気No.1の2名、森田さんや田村さんについて。ルックスやパフォーマンスで「憧れ」を集めつつ、森田さんはよりあどけなく見える顔立ちと低身長やゲラ振り、田村さんはより柔和な印象と、しばしば失敗して弄られる抜けっぷりに、見る側が「隙」を感じて、親近感を覚えやすくて、Buddiesからの評価を集めているのではないかと分析しています。
 また山下さんについても、予てからの櫻坂ファンであること、生写真を集める様、先輩を前にした時の態度がファンの「共感」を呼び、高いダンス技術とは裏腹の運動をはじめとした各企画でのポンコツぶりが「隙」となって、三期生の中でも早々抜きんでた人気に繋がったのではないでしょうか。

 そんな見方をしてみた時に興味深いのが、松田さんや武元さん、井上さんや中嶋さんといった、バラエティでの活躍が目覚ましい面々がちょうど選抜か否かのボーダーライン上にいるという実態です。
「そこ曲がったら、櫻坂?」でも番組を盛り上げる中心的な役割を担い、外番組への出演も一際多く、世間の、Buddies以外の方からの知名度という点ではフロントメンバーを超えていそうな彼女たちがボーダーライン上であるという実態。
 選抜されるか否かは櫻坂46ファンの中でも、ミーグリに参加するようなよりコアな方々からの評価に懸かっていることを鑑みると、笑いを生むような活躍をするような人物像は、それほどBuddiesから求められてはいないのかな、そういった振る舞いに「憧れ」を抱く人は相対的に多くないのかな、と勘繰ってしまいます。
 彼女らの可愛さ、面白さは十分に評価した上で、それでもそういったメンバーよりも落ち着きがあり、品があり、よりクールで、あるいはミステリアスなメンバーの方が、Buddiesには受けるのかもしれません。
 反面、松田さんらはそういうキャラクターだからこそボーダーライン上に上り詰めている、という捉え方もできます。
 従来のBuddiesからの「憧れ」票は多く集められないかもしれないが、外番組で多くの方の目に留まり、その中の一部が新規のBuddiesに、自身のファンになって少しずつ人気を高めている。だからこそ選抜もあり得る立場に立てている。
 それがバラエティメンと呼ばれる彼女たちの、彼女たちなりの選抜の勝ち取り方なのかもしれないと考え至っています。

 この見方で、森田さんや山﨑さん、藤吉さんなど、櫻坂初期からセンター経験が豊富な彼女らの活動内容と人気の関係にも言及できるかもしれません。
 森田さんや山﨑さんは、外番組バラエティにはたまにご出演されますが、Buddiesの人気が圧倒的な上、そこさくなどを見てもバラエティスキルは申し分ないように見えるのに、その割には出演が少ないというのが私の体感です。
 藤吉さんに外バラエティ番組の印象はほとんどありませんが、近頃は役者業での活躍も目覚ましく、森田さん、山﨑さんも揃って、CM仕事もこなしています。
 MVで、ライブで、歌番組でいつでも多くの人の目に留まる彼女たちは、その活動の中で「憧れ」を集めているでしょう。同時に、自身を晒し、笑いを取りに行き、時には周囲から弄られるような、「憧れ」の視線を減らしかねない外バラエティへの出演は少ないわけです。
 ルックスや人柄や技術以外に、そういった点も彼女たちの人気に影響している、というのは考えすぎでしょうか。
 仮にそうだとして、その仕事の選び方が彼女たち自身の希望なのか、運営から見た彼女たちの適正性の問題なのか、戦略的意図なのかは分かりません。学生であるというような、出演がそもそも難しい立場にあるということだってあるのかもしれません。
 なので仮説どころか妄想臭いのですが。
 山下さんや的野さんも他の三期生に比べてまだ外番組への出演が少ない気がしますが、これについての判断はまだ気が早いでしょうか。近い将来当たり前のようにグループの看板になっていそうな彼女たちが、その時尚バラエティ番組への出演が少ないようだったら、その時もう一度この妄想に耽ってみようと思います。


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