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第5回「そいつ」11月❶
週一で、同じ映画を見る。ただそれだけ。
観る映画は「遊星からの物体X」、つまり「THE THING」です。
ルール
毎週1回「遊星からの物体X」をみる
毎週1回みて、気づいたことを書く
木曜または金曜の通勤時間で見る
ネタバレとかは気にせず書く
通勤中。ほぼほぼ電車内での視聴となる。デバイスはiPhone se(3G)。
イヤホンはAppleの有線イヤホン。
画面は小さく、音質も良好とは言えない。
製作陣が期待する映画館という環境からも程遠い。この点については留意。
あくまで「通勤中のiPhoneでの体験」という狭苦しい体験ということは気をつけないといけないかもしれない。
第五回目 11/2通勤
習慣化までの道のり
(前回の記録からわたし自身の変化)
10/27
仕事。聞き取り作業。
他人事のように話してくる人たち。僕のメモを覗き込んでくる人もいる。馬鹿馬鹿しくなってペンを置く。回答者は急にこの件について好き勝手語りはじめる。終いには「私があなたの立場なら…」と喋り始めた。
回答者の責任に耐えられる人間が1人もいない。ジョンカペの世界と少し似ている。
10/28
勉強、サウナ&中華。
友人のYouTubeチャンネルで自分の音楽活動を取り上げてもらえた。ありがたい。
そして、このブログのことも話してくれて、やる気に繋がる。自分もコレを続ける必要性は分からないし、面白がっているだけな気がする。
10/29
勉強。角田波健太波バンド、黒岡まさひろカルテットのライブをみる。胸熱くなる。感想を詳しく書きたいが、やはりまたライブをみて直で感想を伝えたい。
黒岡さんがブログを読んでくれてると話しかけてくれた。続けなければと思う。
10/30
仕事。
10/31
残業後、ブラジルコーヒーへ。ドイツのPAINTINGというバンドだけ見れた。妻がドイツ語を頑張って話す。僕はズーパーしか言えないが、話が一部聞き取れたのが嬉しい
帰って十一時半、クタクタだがハロウィンを半分見る。
11/1
ハロウィン残り半分を見る。
実はこの映画でもsuperstitionという単語が出てくることに気づく。前回ヤボな気がして触れなかったけど、スティービーワンダーのと同様の文脈だと思う。
それにしても怖いものが出てくる時、シンセのピャーッて音…
11/2
鑑賞
ラジオドラマ_遊星からの物体X
この日は急遽、車での通勤になった。電車で物体Xを見るつもりだったが諦める。
と思ったけど趣旨を変えて、車内で遊星からの物体Xを音だけで視聴することにした。
運転中に画面を見るのは道路交通法的にアウト(というか危険)なので、再生ボタンを押してから、助手席のカバンに放り込んだ。
音量調整は諦める
始まってすぐシュワーんという音、そして落雷のような音が車内に鳴り響く。UFOと題字のシーンだ。
音が小さいのでボリュームを上げる。と、急に爆音でボンボン!
車外にめちゃくちゃ響いてる気がして、音量下げる。
進んでいくうちに今度は会話が聞こえない。画面が見えない分、音を頼りに話を探るので、小さい声では何を話しているか理解できない。その都度、音量調整するしかない。
鳴る音、届く音
冒頭のヘリのシーンはプロペラ音のみ。吐息が聞こえたけどイヌかな…?プロペラ音が大→中→小と変わっていき、カメラとヘリの距離感がわかる。実際は後からつけた音だろうから、音響編集者とかがこういうのをやるのだよな、と改めて。
音の距離感がコロコロと変わり続けることで、カメラがどこらへんから撮っているかイメージが湧く。もちろん何回も見ているおかげで画面が想像できるからなんだけど。
この後のノルウェー人がアメリカ基地での発砲するところなんかは、画面の切り替わりに合わせて砲音のパニングや音量なんかが変わってくる。距離感を出すとなると音量だけでなく、フィルターとかリバーブとかが関係しそうと思うけどよく分からない。
プロペラ音<銃音
イヌTHINGが持ち込んだこのトラブルは、ノルウェー人の砲音にアメリカ隊が気づくところから始まる。今回初めて気づいたが、プロペラ音ではなく砲音のほうが大きい。
え、プロペラ音ってめちゃデカいんじゃないんかなと思って、ググってみる。
結果、ヘリコプターってうるさいけど、銃ほどではないのかもと言うことがわかる。ヘリが100dBくらいで、銃は大体130〜140dBくらい。
①ヘリコプターの測定の研究
https://www.kawada.co.jp/technology/gihou/pdf/vol09/09_gijyutu01.pdf
②銃のWiki
人間が音を感知したときに耳の痛みを感じるしきい値は130dBであるのに対して一般的な拳銃の発する銃声が140-170dBであるため、耳栓などを装着する事によって115dB以下に下げられる。
③Yahoo知恵袋
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10198743090
いや、でも銃にもよるかな、と調べてたらすごいサイト発見。映画やアニメ、ゲームの銃を特定して解説するサイト。コメント欄のヒヤヒヤする喧嘩腰感。懐かしいインターネット。いや、オタクはいつでもそうか。
とりあえずこのシリーズのHK93という事らしい。映画だから銃の音をわざとデカくしたのかと思ったけど、そういうわけでもないらしい。(別にリアリティ主義ではないので、わざとデカくするのは反対じゃないです)
生活に残してこなかった音
自分で言うのは恥ずかしいことだけど、もう何回も見てるせいで、音と会話でどのシーンか分かる。2日目のUFO見にいくシーンについてはモリコーネ音楽とプロペラ音ばかりで、ストーリーを知らなかったら何が起きてるかさっぱりだと思う。というかそりゃそうだよ。音だけでいいなら映画じゃないし。
でもこんな遊び、折角なら、まっさらな気持ちで聞きこみたい。本作を見た記憶ではなく、効果音と会話で話に追いつきたい。
火炎放射器の音、砲音、ヘリ音。
いまどんなシーンでどんな事態が起きてるかを理解できる。
実際に見たことはないけど、映画で聞いてきた音だ。僕たちの生活にこんなに映画から音を吸収してんだなと思う。
思ってたけど、途中で、映画からぜんぜん生活に入り込まない音もあることも認識した。それはフュークスの部屋を通り過ぎる影の音!カペ&ハワースがシンセで作ったであろう「ピシュゥアァン」って感じの音。これは本当にジョンカペ音。ジョンカペ音として認定したい。
先日見たハロウィンでもマイケルが出るたびにジョンカペ音の炸裂。こんな音、テレビでも職場でも聞いたことない。本当にこの音が正解なのか…?ジョンカペ好きすぎる。
何を震わし音を発するのか
話の流れを追えば理解できるが、生活にない音と言えば、物体Xの鳴き声。ライオンの咆哮のようなグゥォオオンって鳴き声もあれば、ピャーって感じの声、低いこもった声などなど多様な鳴き声。考えてみるとイヌTHINGといい、ノリスモンスターといい、体は幾つにも分離して、見た目や体のデカさによって鳴き声はバラバラ。
身体を震わして音を鳴らしてるのだとしたら、身体のサイズで音の太さが異なるのも納得いく。(鳴き声クイズしたら面白そう。)
こうやって聞き返すと、謎の鳴き声に比べて、触手、体が分裂する音、内臓を触る音などについては確かに生活で聞いたことがある。やっぱりモンスターの恐怖と、人体破壊の恐怖(自分に置き換える共感型)とで効果音に求めるリアリティさが異なる気がする。
少しズレるけど、火炎放射器が炎を照射する音は毎回違うのも面白かった。
騒がしさのなか繰り返される着火音
進んでくうちに、聞こえてくる音を自分の中でざっくり文類してきた。会話、BGM(モリコーネ)、背景の音(風や雪嵐)、道具の音(砲音、ドアの音など)。あまりにもいろんな種類の音が鳴ることは画面の邪魔になるし、このバランスが重要なんだなと当たり前の感想。
そう言う意味でも他になってるものを全て黙らせる音が火炎放射器の放射音。コレが出るとほとんどが黙る。物体Xの鳴き声くらいかな。
1番色んな音がガチャガチャ鳴るのは、パーマーが変身してウインドウスを襲うシーン(カウチでギャリーが揺れるとこ笑ってしまう)。みんなの叫び声、物体Xの鳴き声。(BGMはなし)、その裏でずっと着火できない火炎放射器ボッ、ボッ、ボッと繰り返される。早く別の方法考えろよ!と毎回思うんだけど、めちゃくちゃソワソワさせられる。
名前を呼んでくれ
英語は得意ではないけど、今回は記憶で補いながら真剣に聞いた。いままで字幕を読んでたので印象がだいぶ変わる。
「字幕」は、真意を汲み取ったうえで無駄を省くという取捨選択の繰り返しだと思う。というのも、人間の発声時間に対して、記載できる文字数は決められているからだ。
そのため早口のシーンでは少ない文字で端的に言わないといけない。
悪い翻訳ではないが、真剣に聴くと、翻訳されてなかった部分がかなり多い。
今回聞き取ろうとしてるうちに気づいた印象的なことは、「名前」。
めちゃくちゃお互い名前を呼び合っている。
この作品の感想でよく聴くのは「誰が誰だかわからなかった」。
実際この映画は印象的なシーンほど、複数人を同等に写す。火の周りに集まる隊員たちは、誰が中心というわけでもなく呆然とする。個性ということがあまりに前に出ない。誰かが抜きん出たヒーローというわけではなく、一方で物体Xである可能性を孕ませている。
だからもともと名前を発するのを減らしてるのかなと思っていたが、、、実は結構名前を呼び合っていた!
みんな質問を投げかけ、名前を呼ぶ。呼ばれたものは回答者となる。
字幕では名前がぜんぜん呼ばれない。この現象は翻訳する時に名前をかいてたら文字数オーバーになるためだろう。
そういう意味でも、一度英語字幕で見た方が良さそうだなとおもう。見落とされがちなキャラの背景(ギャリーのベトナム戦争、パーマーのドラッグカルチャーなど)が見えるかも。
来週に向けて
0.5倍速
英語字幕鑑賞
音無し鑑賞。
光の赤、光の青、昼の白を考える
顔、そして視線
マップ使いながら視聴
カメラの位置
BGMの特定
それぞれのヤられ方
無理だったら普通に楽しむ。好きな映画のいいところは、普通に楽しめること。
本当は今回思ったことはたくさんあるんですが、また違う回に検証するため書き溜めときます。