OCIC体験記
兄のアライソウマです。
今回、2月21日から2月24日にかけてオーストラリアのメルボルンにて行われたOCICに参加してきました。海外の大会の雰囲気や海外の大会に出場するためにどのような準備をしてきたのかを伝えるという趣旨でこのレポートを書いていきます。時間のある時などに読んでいただければ幸いです。
全て無料で読めますが、寄付してくださる方がいらっしゃれば次のICの渡航費に当てさせていただきます。
1.OCICについて
・International Championshipsとは
OCICとはOceania International Championshipsの略で、1年に4回開催されるInternational Championships(以下IC)の内の1つです。ICの規模は世界大会(WCS)の一つ下、日本のJCSほどの規模です。オセアニアのほかには南米、ヨーロッパ、北米で開催されます。今年の4月に開催予定だったヨーロッパでのICはコロナウイルスの影響で中止になってしまったので、今年は残すところ北米と南米の2大会となります。
・大会参加までの流れ
大会の日程が近づくと海外のポケモンのサイトに登録用のページが現れます。そこのページから説明に沿って名前やメールアドレスなどの情報を入力していきます。あまり難しいことを入力する場面はないのでやってみると思ったよりも簡単にできると思います。海外の大会では参加費がかかる大会がほとんどなので、注意が必要です。今回は5000円前後でした。
あとは現地についてからの登録となります。今回は大会初日の前日、20日の夕方ごろに会場に選手が集まりデッキ登録を確認されました。デッキ登録では入力したメールアドレスに来たメールにリンクが張ってあり、そこから登録することができます。デッキ登録を確認してもらった後にウェルカムキットをもらいました。
・ルール、レギュレーションの違い
まずルールから説明していきます。日本では1試合25分の1本先取ですが、海外では1試合50分の2本先取が主流です。1試合の時間が異なり2本先取ということもあり、日本で使われているデッキとはかなり異なることが印象的でした。レギュレーションはオセアニアではカードの左下のマークがB、Cのカードに加えソード&シールドのパックに含まれるカード、その他にも使えるカードがいくつかあり、「ルザミーネ」「リーリエ」「スーパーポケモン回収」「レインボーエネルギー」などが挙げられ、これらのカードが使えるものとなります。
・大会スケジュール
ここではオセアニアを例に書いていきます。大会は3日間に分けて行われ1日目では9Round、2日目では5Roundに加え準々決勝、準決勝を行います。3日目は決勝のみでした。オセアニアでは1日目の参加者は400人程度、2日目に駒を進めた人は50人程度だったと記憶しています。2日目に進むにはボーダーライン(今回は19)以上のポイントを獲得する必要があります。準々決勝に進むためには1日目2日目の合計ポイントの上位8人に入る必要があります。2日目までの計14Roundはスイスドロー形式、ベスト8以降の試合はトーナメント形式で行われます。
2.環境考察とデッキ選択の経緯
・日本での環境
日本ではCL愛知のレギュレーションがICに近い環境でした。CL愛知で使われていたデッキを挙げてみると「超ミュウミュウ」、「三神ザシアン」、「ピカゼク」、「ルカメタ+ザシアン」など。これらのデッキが多かった印象です。その後、シティリーグをきっかけに「マグカルゴLO」が使われるようになってきました。
・海外での環境
海外のトッププレイヤーの環境考察を参考にすると日本の環境に加え「チラチーノLO 」、「ズガドーン」などが環境上位に入ってくるとの予想でした。海外の環境を知るのに参考にしたtier表がこちらになります。
・デッキ選択の経緯
日本と海外で使われているデッキにそこまで差がないため、当時日本で猛威を振るっていた「マグカルゴLO」が強そうだという結論に至りました。海外のルールを考えると1日に9Roundつまり最大で27戦することになります。日本での大会よりも長時間ポケモンカードをすることを考えると、より「マグカルゴLO」の強みが見えてきました。「マグカルゴLO」というデッキは勝てるデッキには相当運が悪くない限り負けません。つまり楽に勝てるのです。先ほどのtier表を見てみると「ピカゼク」、「ズガドーン」、「チラチーノLO」、「ルカメタ+ザシアン」などはこの部類に入ります。
一方、「マグカルゴLO」がきつそうなデッキとして挙げられるのは「三神ザシアン」、「超ミュウミュウ」です。「三神ザシアン」には[ザオボー]、[メリープ]などの対策カードで相手の展開を送らせ、速い段階から[ジュジュベ&ハチクマン]を使うことで勝てることがわかりました。
また超ミュウミュウに対して最初は[アーゴヨンGX]の〈スティンガーGX〉を警戒せず、[メリープ]で眠らせながら[ミュウ]をベンチに出すことで勝てそうだと思っていました。しかし海外の「超ミュウミュウ」のデッキリストを見てみると[アーゴヨンGX]の採用が一般的でした。実際に回してみるとほとんど勝てず、対策案を考えました。
まず考えたことは〈スティンガーGX〉を使われた後に[ズガドーンGX]の〈バーストGX〉などを使うことで相手のズガドーンの技の威力を抑えようというものでした。しかし[ズガドーンGX]が技を打つことで相手のポケモンに[ズガドーンGX]が倒されてしまうでしょう。この案は却下になり、次に〈スティンガーGX〉を使ってきた[ミュウツー&ミュウGX]を倒す案が出てきました。こちらも[ミュウツー&ミュウGX]で最低140ダメージを出すことで弱点を含めると倒せます。
①技に使うエネルギーの数が1つであること
②140以上のダメージが確実に出せること
③GXポケモンであること
これらを考えてカード検索をかけてみると[プテラGX]が条件に当てはまることがわかりました。実際に[プテラGX]を入れて「超ミュウミュウ」を相手にしてみると、かなりの確率で勝てることがわかりました。
3.デッキ構築
今回は趣旨とずれるため内容は少なくなっています。
今回、OCICで使用した構築になります。
今回は一般的なカルゴLOの構築であること、キーカードの解説はデッキ選択の経緯で行ったことを理由にデッキの解説は省略させていただきます。
これもう一枚欲しかったなというカードを挙げると[ポケモンいれかえ]、[ザオボー]です。[ポケモンいれかえ]は「チラチーノLO」を相手にするときに大事な役割を持つカードで、その他のデッキ相手にも使いたいことが多かったので、もう一枚ほしいカードでした。[ザオボー]は主に「三神ザシアン」を相手にするときに使いたいカードです。本番では「三神ザシアン」以外にも使う機会が多かったです。
4.結果
結果は8位の人が失格になり10位に繰り上がりました。反省点もかなり多く悔しかったのですが、海外でのポケモンカードはいつもより新鮮でとても楽しかったです。
余談にはなりますが、1回ピンチをプテラGXに救われました。
5.メルボルン情報
ここからは来年、同じメルボルンの会場でICが行われるかもしれないので、メルボルンの情報を書き留めておこうと思います。
・VISA
まずオーストラリアに入国する際にVISAが必要です。「ETAS」というVISAをとるためには、インターネット上で申請する必要があります。公式サイトで申請する場合20AUD、業者などに頼むともう少し安くなります。
・海外保険
OCICが開催された時期は日本でコロナウイルスの被害が出始めていました。もしオーストラリアでコロナウイルスにかかっているとわかれば、治療費は全額負担ですからかなりの額がかかります。なので海外保険に入りました。JTBなどで予約すると楽ですが高くつきます。
・飛行機とホテル
私は渡航の1か月前に飛行機とホテルのセットを予約しました。飛行機は「カンタス航空」の直行便、ホテルは「パンパシフィックメルボルン」を予約しました。ホテルは会場の隣にあり、非常に便利でした。ネット上で予約しようとすると250000円という値段が表示されていて行くのを諦めかけましたが、JTBの店舗に行きダイナミックプランで申し込むと150000で同じホテルと飛行機を予約することができました。私より少し前に取った友人は私より2、3万円安く予約してました。
・高速バス
メルボルン空港からホテルまでJTB専用バスがあり、JTBに頼むと追加で3万円かかりますが、現地で自分で1ヶ月乗り放題のバスのチケットを買うと日本円で約3000円かかります。ただしバス停から少し歩きます。
・食事
会場の近くにカジノがあり、カジノの中にビュッフェがあります。その他にも会場の近くに食事ができる場所が多くあります。ハンバーガーを食べられるところが多いです。
6.最後に
今回のOCICは私にとって非常に良い経験になりました。海外での時間の使い方やプレイング、諸々の技術、まだまだ足りないものばかりでした。リベンジしたい対戦相手もいるのでまたICに参加し、今度こそは勝ちたいと思います。
何か質問がありましたら気軽にtwitterの方にDM送ってくださいましたら、丁寧に対応させていただきます。
最後になりますがオセアニアでお世話になった方々、対戦していただいた方々ありがとうございました。
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