【配達員の日記】 2024年7月、第31週

7月7日(日)

7時起床。

昨晩、というか今日の午前1時過ぎに寝たのだが、いつも通りの時間にとりあえずは起きるという身体になってしまったことが哀しい。二度寝をしようにも中途半端に目が冴えてしまった。

まずはメダカに餌をやる。新しく立ち上げた睡蓮鉢はどうだろうか。とりあえずはメダカたちは元気そうにみえる。と思ったら一匹だけいない。もしや新しい環境に合わなくて船底で死んでいやしないか、と心配して水の中に手を入れ探ってみると、ホテイアオイの葉の裏に身を隠していた。隔離して、身体も少し大きくなったから、またいっしょにしてみたが、まだ時期尚早だったか。

さて、トーストを齧って自室へ。

まずは絵に取りかかる。色は昨日の夜に塗り終わっているから、あとはペンを入れるだけ。アドリブで強弱をつけながら、どうにか線を面白くできないか迷いながら筆ペンを走らせる。久しぶりに緊縛絵を描く。これはインスタにそのまま投稿したらすぐに警告がくるだろうからPatreon用。

絵を描くのに飽きたら気分転換に『FF7R』を進める。ルッキズム甚だしいがあまり気にならない。たぶん年をとったせいだ。ゲームシステムは少々ややこしいが慣れてくると面白い。さすがスクエニというべきか。

絵を描いたり、ゲームしたり、本を読んだりして一日のほとんどを過ごす。ときどきトイレや飲み物を取りにリビングに行くと、庄助は『マイクラ』をして、妻は布団に横たわって最近中古で買った『鋼の錬金術師』を読んでいた。家族三人揃っているのにそれぞれ好き勝手にやっている。これでいいのだろうか、と親として堕落を感じないわけではないが、わたし自身も偉そうに言える立場ではない。

夕方4時。さすがに一日中部屋の中に引きこもっているのもよくないと思って、近所のぶんぐまるでクラフトペーパーを買いに行くことに。庄助に声をかけると、彼も行く意思をしましたが、その顔には何かを期待している表情がみている。「ガチャ?」と聞いてみると、庄助は答える代わりにニヤリと口元を歪めた。

暑い。蒸し焼きにされているようだ。じりじりと太陽の熱が頬を焦がす。梅雨はどこにいったのだろう? 庄助の小さな手もじっとりと汗ばんでいる。

ぶんぐまるにて、クラフトペーパーを買う。庄助は星のカービィのガチャ。狙っているのはコックカワサキというキャラクター。200円。庄助はそれを引き当てた。

夕方6時すぎ。晩飯。妻が作った料理。あんまりうまくない。今日はハズレの日だ。

食器を洗って再び自室にて作業の続き。

夜8時過ぎ、妻が狼狽した様子で自室にやってきて、小池当確を知らせを持ってくる。わたしたちは埼玉県民だけど東京都知事選に注目していた。もしかしたら、を密かに期待していたが、やはり、という結果になったというわけだ。わたしは暗澹たる気持ちを引きずったまま作業を続け、そのまま床に着いた。ヤケになるな、と自分に言い聞かせながら、寝る。

7月8日(月)

7時起床。メダカにエサをやる。

昨日は買い物をしなかったからパンがない。で、炊飯器の中に半端に残っている米で醤油おにぎりを作る。だんだんとおにぎりを作るのがうまくなっている気がする。みんなでおにぎりを頬張って朝飯とする。

8時15分ごろ、家を出る。まずは保育園に庄助を送り届けてから職場へ。

8時47分、打刻。オードリーのANNを流しながら配達。

梅雨明けまでは車のエアコンを使わないようにしていたけど、今日はさすがにエアコンに頼った。

昼飯は蕎麦。

回収業務は『Arc Times』を流しながら。蓮舫氏を破って得票数2位につけた石丸氏について。彼がどういうビジョンを持っているかは知らないが(彼は選挙期間中、一度も具体的なことは言わなかったそうだが)あの自信たっぷりで自意識過剰なにやけ面をみていると気分が悪くなるのであまりみたくない。調べてみると石丸氏は現在41歳。わたしより三つしか違わない。ああはなりたくないものだ。気をつけよう。

午後3時ちょい前、退勤。

帰りにヤオヒロに寄る。財布の中身が1000円弱しか入っていなかったため、必要最低限のものだけ買う。ほうれん草、香薫のウィンナー、超熟、クリームキャラメル、ロックアイス。

帰宅。メダカに餌やり。まずはシャワー。それから洗濯物を干して食器を洗い衣類を畳む。晩飯の準備をする。今日は庄助のリクエストでほうれん草のパスタ。

夕方5時、庄助を迎えに行く。

帰ってきてすぐに風呂に入る。庄助は今日も妻と入るとのこと。

夕方6時、晩飯。ほうれん草のパスタと昨晩の残り物。食べている途中で妻が帰ってくる。

食器を洗い、妻の仕事の帰りに買ってきてもらったアイスクリンを食べてから自室へ。

絵を仕上げる。21時ごろ、突然腹が痛くなってしばらくトイレに篭る。出てきて日記を書く。庄助がやってきて「今日はパパとみんなで寝る」というので、作業がひと段落したら行くから、と言って先に寝るよう庄助を促す。

7月9日(火)

7時起床。メダカに水やり。空は薄い雲で覆われ、昨日ほどの暑さにはならなそう。それだけでもよし。

朝飯は昨晩妻が食べきれなかったパスタ。庄助はコッペパン。味は変わり種のスーパーカップのバニラ味。妻はトーストの上に、一昨日からなかなか減らないトマトベースの炒め物をかけて食べる。

最近また妻への不満が沸々と溜まってつい小言を漏らしてしまう。わたしは朝起きると洗濯機の予約をし、タオルを取り替え、庄助(とわたし)の水筒に麦茶を注ぎ、庄助の着替えと、水遊び用のタオルとビニール袋をリュックに入れて、庄助(と自分)の朝メシまで用意するというのに、妻はゆっくりと朝起きて、スマホを見ながら用を足し、スマホを見ながら着替えを済ませ、スマホを見ながら自分のトーストを焼き、スマホをみながらそれを齧る。朝の動きの不公平感。もう少し気を回して手伝ってほしい。ああ、イライラする。

8時15分。庄助がダンボムシの虫籠に水を吹きかけてから、家を出る。今日は早めに迎えにきてほしいとのこと。つまり午後4時半である。

庄助を保育園に送り、職場へ。8時46分、打刻。

今日の分の集計が遅れ、準備に手間取る。

9時28分、出発。少し急ぎ目で配達。『ルネラジ』から最新の『東京ポッド許可局』を流す。

狩猟論がとても面白い。マキタスポーツ氏がまだ上京したばかりの頃、右も左もわからないときに東京という山をいかに登るかというときに、古本屋でビートたけしの著書をとりあえず手に取り、たけしの口から出る人物の著書を片っ端から読み漁ることで知識を深めていたったという。わたしも似たような経験があった。ろくでもない担任兼顧問の高校教師に虐待されて、荒野に裸で放り出されたような孤独感に苛まれていた時、故今敏監督の作品に触れ、今敏に憧れ、彼が読んだ本や映画を片っ端から吸収していった時期がある。それを思い出した。

F弁が足りないことに気づき、店に電話。準備の段階から計算間違いをしたのだ。そのあと別のときに、荷台の天井のところに頭をしこたま打ってひとり毒づく。

昼飯はうどん。セブンでリポDと紅茶花伝と麦茶を買う。ぱらぱらと雨が降り出す。降るならもっと降ってくれ。

14時58分、退勤。

帰りにヤオヒロに寄って夕飯の買い物。生姜焼き。クックパッドでいつもと違うレシピを試してみる。生姜焼き用豚肉250グラム350円をふたパック買うかどうか悩む。結局ひとパックだけ買って玉ねぎでかさ増しをする。片栗粉がもうすぐ無くなりそうだからそれも買う。

帰宅。メダカに餌やり。今日は早めの迎えだからシャワーはなし。洗濯物を干して、食器を洗い、衣類を畳む。帰ってきてすぐに調理できるようレシピを見ながら調味料の中に豚肉を漬け込んでおく。

16時20分、庄助を迎えに行く。帰ってきてすぐに風呂に入る。

料理をしているときにYouTubeの件で庄助と一悶着。だが、今日はいつも以上に庄助がゴネて、しだいに泣き出したかと思ったら、つかつかと歩み寄ってきてわたしの太腿をバシンと叩き(その後同じくらいの強さで庄助の肩を叩き返した)、最後に彼が考えうる限りの罵詈雑言を浴びせてきた。さすがに一連の庄助の行動は目に余るので、「いい加減にしなさい」と一喝。その後は庄助は布団に顔を突っ伏して黙っていた。

庄助の気持ちも理解できる。しかし、うちはYouTubeは一日一時間に制限している。YouTubeに限らずスマホなどは、わたしがこどもの頃よく母に怒られていたゲームとは、異質なもののように思えるからだ。いずれ庄助もスマホを持ち出せば、歯止めが効かなくなることはわかっている。わかっているが、その時期をなるべく遅らせたいというのは、わたしのひとりよがりなのだろうか。

夕方6時過ぎ、晩飯は生姜焼き。その頃には、わたしと庄助はいつも通りふざけ合いながら食べていた。妻も途中から合流。

食器を洗ってから自室へ。庄助の風呂など、あとは妻に任す。

絵の下描き。なかなか決まらず、断念。夜9時から日記を書く。

寝る前に少しだけ『FF7R』を進める。ミスリルマイン、タークス戦まで。

23時過ぎ、あまり音を立てないようにリビングへ。電気は消してあったが庄助はまだ起きていた。妻は寝ている。庄助を寝かしつけ、そのままわたしも寝ようとしたが、妻が賑やかな音を立てはじめたので、寝室へ避難して就寝。

7月10日(水)

6時45分、起床。しばしスマホいじりした後、メダカにエサやり。

めずらしく妻が昨晩洗った食器を棚に戻してくれた。

歯磨きをしながら、冷蔵庫に貼ってある『超からだのひみつ大冒険2024』のチラシを見ていたら、端っこに印字してある開催場所をみてギョッとする。幕張メッセ。先日保育園の玄関のところに貼ってあるポスターをみた庄助が「行きたい!」というので、うちは車を持っていないし普段なかなか遠出もできないから、庄助を哀れに思ったわたしは中身もろくにみずに安請け合いしてしまったのだ。妻も休みが取れないというし、二時間近くかけて電車で行って、バスに乗り継いで、遊んで、また二時間かけて帰ってくるのはハードすぎる。帰りは遊び疲れて庄助は寝てしまうことも考えられる。妻が言うには、庄助はそのイベントを楽しみにするあまり、毎日寝る前に妻にチラシを読んでもらっているらしい。どうやって伝えるか。やめるにしても何か別の埋め合わせを考えなくてはならないだろう。

庄助を保育園に送ったあと、職場へ。暑いには暑いが今日は曇り空で太陽の熱を雲が遮ってくれているだけマシな感じ。

8時43分、打刻。

9時23分、出発。『東京ポッド許可局』の過去のアーカイブ。「子供に接する論」での当時のマキタ氏(2012年12月16日放送分)の話に深く共感する。

ポツポツと雨が降ってきた。

配達終了後、いつものセブンイレブンの駐車場で蕎麦を食べようとしたところで会社から電話が来る。割り箸を置き忘れたところがあるとのこと。急いで車を飛ばして割り箸を届ける。それからまたセブンイレブンに戻って蕎麦を食べる。

14時59分、退勤。

帰りにコープに寄って夕飯の買い物。天然のぶりが目に入って、久しぶりに今晩のおかずはぶりの照り焼きに決める。確か長ネギもまだ残っていたはず。ぶりよりもタレと絡めて焼き目が入ったネギが目当てだったりする。ぶどうも買ってやる。庄助に頼まれたチョコボーも忘れずにカゴに入れる。アイスクリン2つと妻にはチョコモナカジャンボ。

帰宅。メダカにエサやり。シャワーはなし。洗濯物を干して、食器を洗い、衣類を干す。それから調味料にぶりを漬け込んでおく。ネギには味が染み込みやすいように切れ目を入れておく。

16時20分、庄助を迎えに行く。

帰ってきてすぐに入浴。庄助は今日も妻と入るとのこと。

スマホでストレッチの動画を見ながら身体をほぐす。

料理をしていると、庄助が冷蔵庫に貼ってあるチラシをじっと見ていた。切り出すのが長引くとそれだけ傷も深くなると思い、調理の手を止め、庄助と向き合って、イベントには行けない旨を伝え、丁寧に謝罪する。庄助は床にうずくまってひどく落胆しし、目には涙も浮かべていた。それをみて一寸すべて冗談にしようかという考えが頭をよぎったが、やはり飲み込んで、代わりに東武動物公園に行こうと提案する。少し前に庄助が行きたがっていたことを思い出したのだ。庄助はしばし考えたのち承諾。庄助の大好きな象のぬいぐるみのおまけつき。

夕方6時過ぎ、晩飯はぶりの照り焼きと冷奴。妻からラインが来ないので、残業の可能性も考え、ひと足さきに食べ始める。いつものように庄助とふざけ合いながらの食事。途中から妻が合流。

食器を洗ってから自室へ。

うまくいかなかった下描きの続き。線がなかなか決まらない。仕切り直しに別の紙に描き始めて一応の形に落ち着く。日記を書きはじめたところで、風呂上がりの庄助がアイスクリンを持ってきてくれた。でもスプーンがなかったので、一旦作業は中止して、リビングで家族みんなでアイスを食べる。それからまた戻ってきて日記の続きを書く。

23時過ぎ、まだ起きていた庄助を寝かしつける。妻はすでに夢の中。いい気なもんだ。睡魔に負け、庄助のお腹をぽんぽんと叩く手を止めると、庄助から注意される。やがて就寝。

午前2時に妻の賑やかな寝息で目が覚める。庄助を起こさないように、忍足で布団を抜け出し、2階の寝室へ。目が疲れるまでコリン・ウィルソンの『アウトサイダー』を読み、再び就寝。

7月11日(木)

7時、起床。メダカにエサやり。

昨晩残ったぶりの照り焼きを一切れと卵かけご飯。なんとなくの思いつきで卵かけご飯にはごま油を少し垂らしてみたが、それが美味い。料理好きではないけど、こう毎日作っていると感覚が鍛えられるのかしら。

8時15分。曇天。少し雨がぱらついているが合羽を切るほどではない。

庄助を保育園に送ったあと職場へ。

8時46分、打刻。

9時26分、出発。『東京ポッド許可局』の過去放送分。11時45分、配達完了。

昼飯はうどん。セブンイレブンにて紅茶花伝、麦茶、R-1、和菓子を購入。

午後の回収業務。回収場所がひとつ増える。今日はお試し分とのこと。ルートから少し外れたところにあり、信号も二、三個増え、できれば今日で終わりにしてほしい。

15時01分、退勤。

日本亭のからあげが食べたくなる。日本亭は妻が務める病院の近くにあるため、帰りに買ってきてもらうことにする。それから冷蔵庫の中身を思い出し、今日は買い物をしなくてよさそうだと結論づける。

帰宅。メダカにえさやり。水位の減りが早い。

洗濯物を干し、食器を洗い、衣類を畳む。畳みながら、からあげはおろしポン酢で食べようと思いつく。しかし大根がないため、庄助を迎えに行った帰りにコープに寄ることにする。

夕方4時20分。庄助を迎えに行き、そのままコープへ。半分にカットしてある大根、チョコボー、わたぼくのいちご牛乳、チョコスティックパンを購入。

妻に日本亭でからあげを買ってくるようラインを送る。それから入浴。出てきてから、ストレッチ動画を見ながら身体をほぐす。味噌汁とサラダと大根おろしだけ作っておく。

夜7時。妻へのライン未だ既読がつかず。今日に限って重めの残業かもしれない。庄助も空腹を耐えかねた様子。わたしの腹もぐうぐうと情けない音を立てている。メロンパンをふたりで分けて胃袋を持たせようとするが、結局空腹には勝てず、からあげは断念。かといってメインのおかずとなるような食材は買っていない。仕方がないので、冷凍のおかずで我慢をすることに。甘辛ダレのメンチカツ。これはこれで美味い。

しかし、残業というのは誰も幸福にしない、とつくづく思う。一昨年の冬は妻は毎日夜の9時過ぎに帰ってきたし、パートをしながら庄助と家のことを全部やっていたら、翌年の3月に立ってられないくい調子を崩し、二週間、仕事終わりに点滴を打つ羽目になった。あの地獄はもう二度と繰り返したくはない。

さて、庄助が遊びながら食べて、何かの拍子に手が当たって味噌汁をこぼした。わたしは液体をこぼされるのが本当に嫌いだから、注意する口調もつい強くなってしまう。液体がテーブルの上に留まってくれればいいが、それが床にこぼれ、パズルみたいなマットの隙間に浸透したときの手間といったらない。幸い、それほど酷いこぼし方ではなかった。まあ、わたしもいっしょになって遊んでいたのもいけなかったのだが。

ごちそうさまをしたあと、庄助の短パンの裾も味噌汁で汚れていたため、そのまま庄助を風呂に入れることに。さっきのこともあって大嫌いな風呂でも庄助は従順である。頭と身体も庄助が自分で洗えるところは自分でやって、足りないところは手伝ってやる。

風呂から出てスマホをみると妻からの着信履歴が残っていた。折り返して電話。

夜7時半。妻は帰ってくるなり「今日は何も話さないでいい?」と言う。その言いぐさに文句のひとつも言ってやりたくないが、グッと我慢をする。おそらくわた氏のおしゃべりを封じたいほど疲れたのだろう。なんでも老人の患者が突然今日退院したいと言い出して聞かなかったそうな。精神的に奇形化した患者が多いらしく、話を聞いているだけで大変そうだ。わたし自身、すでに精神的奇形化が進んでいるだけに、老後、人様に余計な迷惑をかけてしまわないか心配である。

食器を洗って自室へ。疲労困憊で絵の作業は諦める。でも日記だけは気力を振りしぼって描く。昨晩の寝不足でいつもより早く睡魔が襲ってくる。今日の作業は日記だけにして明日に備える。

夜10時半。就寝。

7月12日(金)

6時起床。にしばし布団の中でスマホを見ながらグズグズした後、メダカに餌やり。

庄助が妻と保育園に行く間際、メダカの一匹のお腹に卵がくっついていることに気づき、教えてくれる。しかし、わたしは5月からメダカの飼育を始めたばかりビギナーなので、いきなり稚魚の飼育はまだ荷が重い。来年の春に挑戦したい。

今日はわたしと妻を担当している保険屋の山崎氏が11時半に来ることになっている。床に散らばる庄助のおもちゃや、敷きっぱなしの布団、昨日部屋干ししてまだ乾いていない洗濯物を他人の目に晒すのは少し具合が悪い。なので、部屋の掃除と片付けをする。食器を洗い、布団は畳んで隅に追いやり、洗濯物の上にタオルケットをかけて、家全体に掃除機をかけた。

朝9時、ひとまず他人を迎え入れる体裁を整えた後は、再び寝室に戻って二度寝。妻は夕飯の買い物に出かけた。

11時半、保険屋の山崎氏が来る。長髪を少し茶色く染めた細身の女性。前に来てもらったときとは我が家の状況が変わった旨を伝える。大きく変わったのはわたしで、前の仕事の収入と比べると今は半分ぐらいになり、年金や国民健康保険を払うのもむつかしくなったので妻の扶養に入ったこと、など。あまり気にしていなかったつもりだったけど、自分が妻の扶養に入っているということを他人に知られるのは、少し居心地が悪かった。山崎氏は親身に話を聞いてくれた、ようにみえた。

前回はメガネをかけたショートカットの女性もいたが、病気になって会社を辞めてしまったらしい。自身も前に事故にあった経験も語ったりして、同僚の病気の話も織り交ぜて話を進める保険屋の仕事ぶりに内心感心してしまった。

結局、妻はそのままで、わたしの方は少し保険料が安くなるよう見積もりを出してもらうことにした。山崎氏は帰りしなキャンペーンの称して鞄からipadを取り出した。で、気づくと妻とわたしはハローキティのミニゲームをさせられていた。しかも、はずれた。

山崎氏が帰るころには雨は止んでいた。

昼食は妻が袋ラーメンを作ってくれた。旭川しょうゆラーメン。味がわたしと妻には合わなくて、残りの二袋がずっと残っていて気がかりではあったのだ。味の印象は前と変わらず。

そのあとは夕方まで自室で作業。緊縛絵を描き進めて、色を乾かしている間はゲームをして、また絵に戻って、を繰り返した。

そのうち、妻が庄助を連れて帰ってきた。

夕方5時半、入浴。出たあとは動画をみながらストレッチ。途中から庄助もいっしょになってストレッチをし始める。

晩飯は昨晩食べられなかったからあげ。妻が揚げてくれのだ。うまい。大根おろしにおろしポン酢をかけて食べたらさらに美味かった。わたしはまだ揚げ物には手を出していないから、どうやって作ったか教えてもらった。味付けた鶏もも肉に小麦粉と片栗粉をつけて、まずは1分ほど揚げる。外に取り出してしばらく放置して、また1分。これを3回くらい繰り返すそうだ。どこで知ったか聞くと『衛宮さんちの今日のご飯』というアニメからとのこと。

食器を洗ってから自室にて作業。絵を仕上げ、日記を書く。

夜9時過ぎ、とりあえずは今日のノルマは達成、あとは寝る時間まで『FF7R』を進める。アンダージュノンにてユフィ登場後、クエスト散策。

0時、就寝。

7月13日(土)

7時起床。メダカに餌やり。昨日とはうってかわっての夏日。暑くなりそうである。仕事は休みだが、健康診断があるため職場には行かなければならない。

庄助はそのまま寝かしたままにしておいて、自室へ。新しい緊縛絵の下描きに取りかかる。今回はあまり悩まず、順調に進んだところで時間切れ。妻が仕事に行くので、リビングへ。

トイレで西村賢太の『一私小説書きの日乗』をスマホで読みながら、便座に座って用を足しているときに、健康診断の尿検査の存在を思い出す。ほとんど出し切ってしまった感はあったが、急いで検尿セットを取って来て、容器に刻んである必要最小限の線のところまで、なんとか絞り出すことができた。

庄助の朝飯はチョコチップスティックパン2本とR-1。わたしはこれから採血があるため、朝食は抜く。

9時過ぎ、家を出る。庄助といっしょに職場へ行くのは半年以上ぶりである。去年の夏休み明けから庄助は幼稚園に通うのがむつかしくなり、社長の奥さんの中島氏とみんなのまとめ役の高野氏と相談して、庄助を連れて配達ができるよういろいろと調整と便宜を図ってくれたことがあるのだ。

2階にある事務所はボロい外階段を使う必要があった。庄助が一段一段登る後ろ姿を見ていると、あのときの不安な日々が思い出され、ふと感傷的な気分になってしまった。

職場の人たちも、主に主婦の人たちだが、みんなやさしく、庄助との久しぶりの再会を喜んでくれた。庄助も久しぶりのせいか少し恥ずかしがっていたが、すぐにその場の雰囲気に慣れたようだ。下賤の身ながら、自然と感謝の念が込み上げる。

いろいろな職場を渡り歩いてきたが、今働かせてもらっているここいちばん働きやすい。ここを取り仕切っているのが女性たちだからかもしれない。やたらと声のでかい男がいないのである。今までの職場を考えるとはるかに居心地がいい。でも社長とその奥さんの中島氏は70を過ぎた高齢で、いまだ現役で働いてはいるが、どこまで続けられるかわからない。ふたりが引退した場合、ここはどうなるのだろうか。

午前9時半。健康診断はそれほど時間もかからなかった。『スラムダンク』の山王高校の河田雅史に顔がそっくりの菊池氏が、「中に唐揚げといなり寿司があるから食べていきな」と声をかけてくれたので、庄助といっしょに食べる。わたしは唐揚げを3個といなり寿司を1個。庄助は唐揚げを2個食べた。

アッピーランド児童館にて、昼まで庄助と遊ぶ。

ヤオヒロに寄って今晩の買い物。久しぶりにカレーにするつもり。

午後1時帰宅。メダカに餌やり。庄助はあまりお腹が減っていないとのこと。わたしはまだ多少腹が減っていたので、昨晩の残り物の唐揚げをおろしポン酢で食べる。あとはナスの煮浸しときゅうりの漬物。ご飯には最近ハマっているご胡麻油たまごかけごはん。

妻から「今日も7時くらいになるかも」とラインが入っていたことに気づく。

頭痛がしてきて、少し仮眠をとる。庄助はテレビでYouTube。

Netflixで『ウルトラマン:ライジング』を庄助とみる。コアなウルトラマンファンはどう評価するか知らないが、わたしは面白かった。主人公のケン・サトウが成り行きで怪獣の赤ちゃんを育てることになり、彼に鋭い質問を浴びせるジャーナリストのアミ・ワキタに(彼女もシングルマザー)、「やりたいことと、子育てをどう両立させてるんだ?」と質問するシーンは、親なら共感するひとも多いはず。ウルトラマンのシルエットのバランスもわたし好み。

夕方5時、入浴。庄助は妻と入るとのこと。出てきて頭痛を抱えながらカレーの仕込み。今日はニンニクも入れてみる。

夜7時。妻はまだ帰れないようだ。なので先に食べることに。我ながら美味しくできた。庄助もパクパク食べてくれる。

食器を洗う。

外から「わっしょい、わっしょい」という掛け声が聞こえてきて、庄助といっしょに外に飛び出した。上尾祭りである。神輿が煌びやかな電飾で彩られているのには驚いた。その神輿の後ろに法被を着た人たちが長蛇の列をなしていた。一寸しか見られなかったが、庄助も興奮していた。

夜8時過ぎに妻帰宅。疲労困憊な様子。同僚にコロナ陽性が出て、15日の休みも出勤になるそうな。

頭痛が止まらないのでロキソを服用して、自室へ。絵は朝に描けたし夜は休んで、日記を書く。

明日は上尾祭り二日目。予報だと雨模様。庄助の提案でてるてる坊主を作ることに。一寸めんどくせ、と思ったが表には出さず。親業はベタをちゃんとやることが大事だと思っているため。

薬が効いてきたのか、頭痛が治ってくる。日記も書き終えたので『FF7R』を進める。クエストや討伐など。

0時過ぎ、就寝。

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