天体の夢の話
星の夢を見たときは大変気分がいい。
年に一度見れるか見れないかのスペクタルな夢。
しゅんしゅんと沖に向かって流れていく流星群とか、
ガラス窓に映る双子の地球とか。
中でも随分前に見たのに鮮明に思い出せる夢がある。
自分の家と向かいの家の間にすっぽりとはまっている木星が
ゆっくり、ゆっくり、自転している。
それをベランダから見下ろしている自分。
ガス体なので輪郭はふわっとしているけど
鮮やかな縞模様ははっきりと浮かび上がり
目玉のような大赤斑はギロリとこちらを見ている。
そのゾクゾクする感じ。
気持ちが激しく高揚して震えが止まらない。
今でも思い出すと興奮がよみがえる。
夢占いとかどうでもよくて
畏れを抱く圧倒的な存在を
ただ、ただ感じる。
以来、あれを超える夢はまだ見ていない。
インプットすれば見られるかもしれないと下心を抱きつつ、
近々プラネタリウムに行こうかと計画を立てている。