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Jリーグのチケットは何時まで販売すべきか

きっかけのツイート

先日 Twitter を見ていたら、とある北海道コンサドーレ札幌サポーターの方の悲しみ(と怒り)のツイートがタイムラインに流れてきた。
勝手に引用するのもアレなので要約すると、、

4月20日(水)平日ナイターで行われた札幌ドームでのYBCルヴァンカップグループステージの試合。その日仕事を終えて札幌ドームに向かっていざチケットを購入しようとすると、タッチの差で販売終了となってしまい、せっかく札幌ドームに行ったのに試合を観ることが叶わなかった。

というもの。
この試合は結果として新加入のシャビエルと期待の若手中島大嘉がそれぞれ2得点してコンサドーレが快勝したこともあり、札幌ドームまで駆けつけながら観戦が叶わなかったことは相当ショックであったのだろうことが、試合の翌日投稿されたこのツイートから伺える。

さらに状況を追記すると、、

  • この試合は結果として観客動員数3627人と札幌ドームの定員を大きく割り込んでおり、チケットが足りない状況ではなかった

  • チケットの販売は試合の前半15分時点で打ち切られた

このような状況も加味してか、ツイートのコメント欄等でのリアクションを見ると、他のコンサドーレサポーターも概ね「販売時間を延ばすべき」という意見で一致しているように見える。

では、実施に販売時間を延ばすとしたら、いつまで延ばすべきなのだろうか。
ビジネスライクに考えればチケットが売れた際の時刻の統計をとって、券売による売上と販売窓口を開ける費用や入場者を迎え入れるための人員の費用との損益分岐点を見極めることになるだろう。
感覚的には試合が始まってしばらくしてからチケットを買って観戦しようとする人は相当少ないと思われるので、この考え方だと前半15分で販売終了、というのは実はかなり妥当な感じがする。

当該ツイートにかかるリアクションを見ると、「窓口を絞ってでも」とコスト面を懸念する意見が見られる。
また、販売時間の問題提起をされた当該ツイートの主も無闇に販売時間の延長を主張しているわけではなく、後のツイートで「自分の下調べ不足」であるとし、「販売時間の事前の周知」を改善策にあげている。

当該ツイートに関連する一連の意見を見ると、ファンとのコミュニケーションがしっかり取れていることを前提として、クラブは費用対効果が最も高いチケット販売時間を設定するのが妥当と思われる。

Jリーグの規約を見ると

ところが、Jリーグの規約によるとそうはいかない可能性がある。
2022 明治安田生命J1・J2・J3リーグ戦試合実施要項第 22 条 3 項によると

入場券の販売は、売り切れにならない限りその試合の後半15分経過時まで行う。

https://aboutj.jleague.jp/corporate/wp-content/themes/j_corp/assets/pdf/020_20220131.pdf

とある。
となるとこれは後半15分まではクラブの都合にかかわらず、原則としてチケットを販売しないといけないのではないか。

冒頭のツイートはYBCルヴァンカップの試合に関するものだったが、2022Jリーグ YBC ルヴァンカップ試合実施要項第1条には以下のようにあり、

試合の実施に関して本要項に定めのない事項については「2022明治安田生命J1・J2・J3リーグ戦試合実施要項」(以下「リーグ戦実施要項」という)を準用する。

https://aboutj.jleague.jp/corporate/wp-content/themes/j_corp/assets/pdf/021_20220131.pdf

やはりルヴァンカップでも後半15分まではチケットを販売すべき(しなければいけない)ように思われる。

コンサドーレに限らず、他のJクラブのチケット販売状況を見るに、この規約を厳格に遵守しているクラブはむしろ少ないのではないかと思われるが、目先のビジネスやコストを重視するとどうしても先に私があげたような「ビジネスライク」な結論になりやすく、結果として少数かもしれないが、サッカーを観たかった人が観られないといった結果を生んでしまう。

日本のサッカーが文化として根付いたとはまだまだ言えない状況なので、規約をもって少しでも多くの人がサッカーに触れる日常を送れるよう、後半15分までの販売を提言してこのポストは結びとさせていただく。

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