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スメハラには気を付けましょう。
【口臭を防ぐために大切なこと】
口臭予防には歯みがきが一番効果的で手っ取り早いのです。
朝,昼,晩と食後に歯を磨く習慣が身に付いている方。どれほどいらっしゃるでしょうか?
特に職場のランチタイムの後に、歯を磨いている男性社員を見たことがありません。
私の幼少期の歯磨き剤は、予め水で湿らせた歯ブラシに粉末を付けるものでした。
今もそのタイプがあるのかな?と思いまして、家の近くのドラッグストアを覗いてみました。やはりありませんでした。きっと衛生上の問題もあって製造中止になったんでしょうね。
今はフッ素の入ったチューブタイプの歯磨き剤が主流ですね。フッ化物による再石灰化によってむし歯の進行を防ぐものです。
そこで気を付けなければならないのは、歯磨き後に口を濯ぐ回数を2回までに止めるということです。
せっかく歯の表面にフッ化物を塗布したのに、すっかり洗い流してしまうからです。
実は私は数年前まで4~5回濯いでいました。歯磨き剤の清涼感が、変に気になっていたからです。何回も濯ぐものではないと知ってから、回数を1回に減らしてみた。意外と苦も無くスムーズに受け入れることができました。
アルコールを控えることは口臭予防に繋がるのでしょうか?
アルコールそのものが口臭の原因ではないようです。口臭の原因は歯周病菌(嫌気性菌)が口の中で繁殖して、硫化水素やメチルメルカプタンという臭気ガスを発生させるためです。(※1)
確かに私も深酒した翌日、「昨日の夜、結構酒飲んだだろう!?」と周りの人に言われたものです。お酒を飲む前の歯磨きは、ワインなどの酸性飲料による酸蝕症を予防に期待できます。しかし歯磨き剤の味が残ることで、お酒の旨さを邪魔してしまうかも知れません。そんな時はお酒を飲む1時間くらい前に歯磨きするのは如何でしょうか?
口腔内の健康を妨げ、むし歯~口臭にも繋がる原因に「ドライマウス」があります。
唾液が少なくなれば、口の中が乾燥してしまいます。
≪睡眠中は唾液の分泌が少なくなる≫ と明記されたポスターを、係り付けの歯科クリニックで見掛けたことがあります。
唾液には、
① 酵素(アミラーゼ)によって消化を助けてくれる
② 食べカスを洗い流してくれる
③ 食物によって酸性に傾いた口の中を中性に戻してくれる
➃ 歯から溶け出したカルシウムやリン酸を戻して再石灰化を促してくれる
といった効果があります。(※2)
ドライマウスになると、口の中に雑菌が増殖して口臭が発生する。
口呼吸すると口の中が乾燥しますよね。できるだけ鼻呼吸を心掛けることも必要です。又、最近私も実感することに、夜眠っていて口が渇いて目覚めることです。
以前参加した「第24回口腔保健シンポジウム」では、唾液腺(耳下腺,顎下腺,舌下腺)をマッサージして唾液の分泌を促すコツを教わりました。実演の様子をスクリーンに映して、歯科衛生士の方が分かり易く解説してくれました。
ビジネスの商談や社内会議での議論の最中。漂ってくる口臭によって、せっかくの話し合いの場を台無しにしたくないですよね。口臭によるスメハラに至ることの無いように気を付けたいですよね。
意志の伝達方法で一番たいせつな「会話」。
自分と話し相手双方の口臭が気になって、せっかくの会話にケチがついてしまう。気持ちの良い人間関係を築くことができなくなってしまうかもしれません。
【出典】
(※1)葉石かおり著 お酒好きが教える最高の飲み方
(※2)健検テキスト増補改訂版 歯の二大疾患