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密林のダンス
今日は朝から弱い霧のような雨がずっと降っています。この季節、作業場の周りの草木の勢いに驚き、鳥たちのにぎやかな声を聞いていたらルソーの絵を思い出しました。
画家アンリ・ルソーはちょっと不思議な絵をたくさん描いた画家です。彼は空想のジャングルの絵を描きました。それらの絵からは動物たちの鳴き声や湿った空気、熱帯植物のムンとした匂いまで伝わってきそうです。
彼はそんなジャングルの片隅で虎に襲われている人物を黒い影で表現しています。それは密林の中で無数に繰り広げられる生と死の営みを象徴しているようです。その繰り返しは終わることのない生命のダンスです。虹のように音なく生滅するステップ。その終わることのない無数の生と死の繰り返しの集合が密林です。ジャングル全体がひとつの生命になっています。それを外から俯瞰しつつ、密林の中へと踏み込むこともできる不思議な絵を思い出しました。