僕は〇〇で気を失ったことがある
みなさんは痛みで気を失ったことは有るだろうか。
僕は有る。
昨日、「拷問も二度目は快感にも変わる」というような記事を書いたが、今回は違う。
痛みで全身から汗が吹き出し、終いには気を失ったのだ。
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▼僕は目の痛みで気を失ったことがある
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気を失うほどの痛みというのは探せばキリがないだろうが、僕が体験したのは意外にも目だった。
目がそんなに痛くなるとは、誰も想像しないのではないだろうか。
大学2回生の春、新入生歓迎のために張り切ってテニスコートを走り回っていた頃。
ハードコートでサーブ練習をしていて、僕は球拾いの番だった。
ボールを拾おうと前屈みになっている時に、対面から打たれたサーブがワンバウンドして僕の左目を直撃。
ソフトコンタクトレンズは破れ、目からも流血。
流血まですると「失明」が頭をよぎるが、視界は良好。
激痛も数日で引いたので、事なきを得たと思い普通に過ごしていた。
半年後、季節が秋に変わったころ、ようやう異変に気付く。
家族で並んで歩いていた時、自分の左側、真横にいるはずの父親が見えなかったのだ。
明らかに左だけ視野が狭まっていた。
京都の下宿に戻ってすぐ、京都大学病院に検査に行ったところ、「網膜剥離」との診断。
即日入院が決まった。
手術当日、看護婦さんが
「こどもなら全身麻酔にしますが、大人は部分麻酔が一般的ですね。どうされますか?」
なんて聞くもんだから、もちろん「部分麻酔で」と答えた。
#クソみたいなプライド
そもそもこの部分麻酔、肩から打つ「筋肉注射」というものらしいが、これ自体がメチャクチャ痛い。
ただ、この痛みなど序の口だったのだと後で思い知ることになる。
手術台に乗り手術が始まる。
部分麻酔だから意識は有る。
今回の手術は剥がれた網膜をレーザーで焼き付けて戻すというもの。
自分ではもちろん見えないので良く分からないが、何より恐ろしかったのは、ハサミが眼球に近づいてきてそのままチョキチョキと切開したこと。
#文面だけでもホラー
ただ、ここまではなんとか意識を保っていた。
意外にも激痛だったのは、眼球が動いてしまうこと。
目の中で何かが行われているのでなぜだかは分からないが、動くだけで激痛だったのだ。
「そう言われればそうやな」とみなさんも思うはずだが、眼球の動きは自分で意識して「止めよう」と思って止めれるものではないのだ。
#試しにやってみて
#絶対無理だから
#微妙にキョロキョロ動いちゃうはず
「痛かったら右手を挙げてくださいね」
と言われたものの、「大人は部分麻酔」というクソみたいな呪文が邪魔をしてそう簡単には右手を挙げれない。
右手を挙げずに我慢するも、全身から汗が吹き出しているのが自分でもわかった。
そして、次に気づいたときには手術が終わっていたのだ。
結局、手術中も術後も目を動かすだけで激痛だったし、後遺症的な感じで左目の視力は落ちたし、視界が若干歪んでいるし、飛蚊症になるし散々だった。
こんな激痛は二度と経験したくないし、次が有ったら絶対全身麻酔にする。
…が、ある意味珍しい経験談なので会話のネタとしては重宝させていただいている。
いつ役に立つか分からないが、目の手術は気を失うほど痛いので気をつけた方が良いということと、クソみたいなプライドは捨てた方が良いということが伝わっていたら幸いだ。
PS(追伸)
配信時間がバラバラですが、LINEで繋がっていれば読み逃し無くお楽しみいただけます。