医療的ケア児を取り巻く課題について
医療的ケア児を抱える家族の負担は大きい
0歳から5,6歳までは、医療的ケアを必要としない子どもでも手がかかるといわれていますが、呼吸ケアや経管栄養などの医療的ケアを必要とする子どもの育児は、24時間体制でケアが必要な場合が多い状況です。
そのため、多くの親御さんが睡眠不足や将来の不安など、体力的・精神的に悩みを抱え、負担を感じています。
さらに同調査では、40%以上の人が緊急一時預かりや移動支援・訪問レスパイトをもっと利用したいと答えているのに対し、78%の人が医療的ケアに対応可能な事業所が十分でないと回答しており、福祉サービスを利用したくても利用できていないのが現状です。
医療的ケア児を抱える家族の悩み
母親の悩み
・保育園が見つからないので仕事をやめなければならない
・命の危険と隣り合わせで、目が離せない。慢性的な不眠でとてもきつい
・母子家庭なので自分に何かあったらどうしたらいいのか不安
・書類の手続きや、医療機関(自身の健康管理)へ中々行く時間が取れない
医療的ケア児のケアや育児は母親がメインになっている場合が多く、仕事が続けられない・身体的疲労・育児を代わってくれる人がいないなどの悩みがあり、精神的・体力的にも負担は大きいようです。
父親の悩み
・仕事が忙しく、思うように家事や医療的ケアの手伝いができていない
・妻のことを考えると自分も休むわけにいかないと感じる
・医療ケアをやっていないので妻の体調不良時や急用時にケアをすることが不安
・父親が主で介護することにまだ偏見を感じる
父親の悩みとしては、仕事と育児を両立する難しさや、時間と精神的な余裕がなく積極的にケアに加われない葛藤があるようです。
きょうだいの悩み
・いつも後回しにされる
・両親が忙しくなかなか構ってもらえず、寂しい
・友達を家に呼べない
・大人になったら面倒をみないといけないかもしれないという不安がある
医療的ケア児のきょうだいは、自分を後回しにされているように感じるなど「さみしさ」を抱えていることが多いようです。
また、重度の障がいや予測できない体調不良などもあるため、外出が困難な場合があり、我慢を強いられることも多々あるそうです。
医療的ケア児の家族への支援について
2021年 医療的ケア児の健全な保育と家族の負担軽減や離職防止を目的として「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」が交付され、行政による支援の整備が進められています。
子育てに関する支援通所支援・児童発達支援事業
・医療型児童発達支援
・放課後児童クラブ
・訪問支援・居宅訪問型保育事業
・訪問看護
・訪問診察
教育・自立に関する支援・小児慢性特定疾病児童等自立支援事業
・教育・就学相談
お金に関する支援・小児慢性特定疾病医療費
・難病医療費
・特別児童扶養手当
・障害児福祉手当
・障害者扶養共済制度
・生活用品に関する支援・小児慢性特定疾病児童等日常生活用具給付事業
※各制度により実施団体や対象者は異なります。詳しくは、お近くの市町村へお問合せください。
医療的ケア児を抱えるご家族の方へ
医療的ケア児を抱えるご家族の負担は大きく、医療的ケア児に対する公的支援がまだ十分でないことは今後の課題だといえます。
Soi Nurse(ソイナース)では専門知識を持ったスタッフが、医療ケアが必要なお子様とご家族が安心して在宅生活を送れるよう、それぞれのご家庭に合わせたケアを継続的にサポートいたします。
お気軽にお問い合わせください。
#SoiNurse #ソイナース #小児訪問看護
#医療的ケア児 #NICU卒 #共働き #看護師転職 #小児看護 #潜在看護師 #看護師の働き方
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?