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【要約】戦略を、実行できる組織、できない組織。

上記の本が素晴らしかったので以下に要約します。

上記の本は、名著「イノベーションのジレンマ」を書いた、クレイトン・クリステンセンが序文を書くほどの名著です。

本の内容を要約すると以下です。

以下の4つの規律を守ると、戦略(計画)を実行できる組織になりやすいです。

・第1の規律:最重要目標にフォーカスする
・第2の規律:先行指標に基づいて行動する
・第3の規律:行動を促すスコアボードをつける
・第4の規律:アカウンタビリティ(報告責任)のリズムを生み出す

以下、それぞれの規律を補足します。

・第1の規律:最重要目標にフォーカスする

第1の規律を導入するときは、本当に重要な目標を一つ(多くて二つ)を選ぶ。

これを最重要目標(WildlyImportantGoal:WIG)と名づけて、何よりも重要な目標であることをチームにはっきりと示す。

その目標を達成できなかったら、他のどんな目標を達成したところで、たかが知れている。ほとんど何の効果もないと言ってもいいだろう。

あなたが今、五個、一〇個、あるいは二〇個もの重要な目標を実行しようとしているなら、チームがフォーカスできないのは目に見えている。

クリス・マチェズニー,ショーン・コヴィー,ジム・ヒューリング. 戦略を、実行できる組織、できない組織。 (Japanese Edition) (pp.35-36). Kindle 版.

人は、注意散漫な生き物です。何もかも達成しようとすると、結局何も達成できないです。

リーンスタートアップという起業の手法でも、似たようなことが言及されています。

起業家は、ユニットエコノミクス、チャーンレート、バイラル係数の3つの中から、一つだけ選び、経営をします。

・第2の規律:先行指標に基づいて行動する

遅行指標とは、最重要目標を追跡する測定基準であり、普段あなたが最も時間をかけて祈りを捧げている指標だ。売上高、利益、マーケットシェア、顧客満足度はすべて遅行指標である。

クリス・マチェズニー,ショーン・コヴィー,ジム・ヒューリング. 戦略を、実行できる組織、できない組織。 (Japanese Edition) (p.36). Kindle 版.

先行指標は、遅行指標とはまるで異なる。目標を達成するためにチームが実行しなければならない最もインパクトの強い活動の指標だからだ。

先行指標は基本的に、遅行指標を成功に導く新たな活動を測定する。

たとえば、ベーカリーの来店客全員に試供品を提供するというようなごく単純な活動も、ジェットエンジン設計の規格を守るといった複雑な活動も、先行指標になる。

適切な先行指標には、二つの基本的な特徴がある。目標達成を予測できること、そしてチームのメンバーが影響を及ぼせることである。

クリス・マチェズニー,ショーン・コヴィー,ジム・ヒューリング. 戦略を、実行できる組織、できない組織。 (Japanese Edition) (p.37). Kindle 版.

起業家の場合、最初のゴールである「PMFの達成」に先行指標のショーンエリステストを使います。遅行指標の起業家のフォロワー数などを見ていてはダメです。

・第3の規律:行動を促すスコアボードをつける

選手専用につくられ、そしてたいていは選手自身が考案したスコアボードなら、チームの意欲を最大限に引き出せる。

リーダーはコーチ用の複雑なスコアボードを好むものだが、選手専用のスコアボードはそれではだめだ。シンプルでなければならない。試合に勝っているのか負けているのか一目でわかるスコアボードであることが必須条件だ。

クリス・マチェズニー,ショーン・コヴィー,ジム・ヒューリング. 戦略を、実行できる組織、できない組織。 (Japanese Edition) (p.38). Kindle 版.

 チームが見やすい場所に、NPS(顧客の満足度)や、チャーンレートが見られるようにしておくといいでしょう。

・第4の規律:アカウンタビリティ(報告責任)のリズムを生み出す

アカウンタビリティのリズムとは、最重要目標に取り組むチームが定期的に、かつ頻繁にミーティングをもつことを意味する。ミーティングは少なくとも週一回、長くても二〇~三〇分程度が理想的だ。

クリス・マチェズニー,ショーン・コヴィー,ジム・ヒューリング. 戦略を、実行できる組織、できない組織。 (Japanese Edition) (p.39). Kindle 版.

アカウンタビリティのリズムがこれほど重要なのはなぜだろう?我々の同僚の一人の経験を例に挙げよう。

彼の一〇代の娘は家族の自家用車を使いたかった。そこで彼は、毎週土曜日の午前中に洗車すれば使ってもよいという約束を交わした。

車がきれいになっているか、毎週土曜日に二人で確かめることにした。二人は、約束どおり土曜日に洗車の結果を確かめた。

そうして問題なく数週間が過ぎたあと、彼は二週間出張した。出張から戻ると、車はすっかり汚れていた。なぜ洗車しなかったのかと尋ねると、「まだやるわけ?」という答えが返ってきた。

アカウンタビリティのシステムが崩壊するまで、たった二週間しかかからなかったわけである。

一対一の関係でさえこうなのだから、チームや組織全体だったらどうなるか、想像に難くない。だからリズムが重要なのだ。チームのメンバーはお互いに、リズムよく定期的に報告しあえなくてはならない。

毎週、「スコアボードに最大のインパクトを与えるために、竜巻の外で来週できる一つか二つの重要なことは何か」という簡潔明瞭な質問に一人ひとり答える。

前週の約束を果たしたかどうか、スコアボード上で先行指標と遅行指標はどう動いたか、来週は何をするのかを、メンバー一人ひとりが数分以内にまとめて報告する。

クリス・マチェズニー,ショーン・コヴィー,ジム・ヒューリング. 戦略を、実行できる組織、できない組織。 (Japanese Edition) (pp.39-40). Kindle 版.

まとめ

1.最重要目標を達成するため、2.先行指標に基づいて行動し、3.行動結果を確認するスコアボードを設置し、4.毎週一回は報告し合う。

組織は、戦略や計画を実行できる可能性が高まる。

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