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解約率を5%改善すると利益は25%以上改善する

Frederick F. Reichheld(wiki)という、研究者が以下のハーバードビジネスレビューで、解約率を下げる重要性を発表しています。

上記リンク先の以下の青いマーカーの記述部分です。

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上記の青いマーカー部分の日本語訳は、

結論、顧客維持率を5%上げる(つまり解約率を5%下げる)と、利益が25%から95%増加します。

と書いてあります。

この研究者はネット企業が解約率を5%下げる、つまりリピーター率を5%向上させることで、顧客一人あたりのLTV(wiki)が向上し、企業の利益が25%~95%上昇することを突き止めました。

解約率の話は、よくバケツに注ぐ水に例えられます。一定以上の解約率は穴が大きいバケツです。

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以下、解約率10%と5%の計算式を記載します。

例1:月次解約率を10%の場合

6ヶ月で既存客は約半分(0.9の6乗=約0.53)になります。100人の客が、53人まで既存客が減ります。

例2:月次解約率を5%の場合

6ヶ月で既存客は約74%(0.95の6乗=約0.74)です。100人の客がいたら、74人まで既存客が減ります。

つまり、解約率が5%違うと、半年で既存客が21人(例2の74人-例1の53人)違います。5%の違いが何年も積もると、とても大きな差になります。

完全な新規客21人捕まえてくるのと、既存客を21人維持するのは、直感的に考えても既存客を21人維持する方が楽でしょう。

つまり、新規客より、リピーター客などの既存客の維持に経営資源を集中するのが重要です。

以下の画像で、具体例の一つとしてSaaS事業での顧客の3つのサイズ(中小、中堅、大企業)毎の適切な解約率を提示します。(出典:The Innovator's Dilemma for SaaS Startups)

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上記3つの企業区分の出典:ガートナー社の記事

もしあなたが私と同じように、SaaSの企業を運営する場合、上記の解約率を目指しましょう。新規のお客の獲得は大変です。既存客の解約率をまずは低くすることに経営資源を集中しましょう。

あなたが、SaaS以外の業界で起業する場合、それぞれの業界の適切な解約率が存在します。それを調べて自社の目安としましょう。


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