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失敗の法則
私は田端大学というオンラインサロンのMVPを獲得しました。そして人として更に上を目指し、起業家の立場から起業家希望者向けに実践的なノウハウを届けたいと思い、noteを連載中です。
(このnoteは、マーケティングの名著である「売れるもマーケ当たるもマーケの失敗の法則の章」を私が日本の読者向けに加筆修正と要約した内容です。)
以下のサッポロビールのラガービールのスペルミスの記事は、2021年の年始に話題になりました(出典記事はこちら)。ミスは誰にでも起こります。
ミスを認めながらそれに対して何の手も打たないのであれば、あなたのキャリアに傷がつきます。うまいやり方は早いうちに失敗を認め、損害を食い止めることです。
三菱重工業は、三菱リージョナルジェットの事業で累計1兆円とも言われる巨額の損失を出しました(出典記事)。何度も納入延期を繰り返した時点で、明らかに早めに撤退すべきでした。しかしコロナ危機が訪れ、世の中に「赤字事業の撤退は仕方ない」という雰囲気が出るまで、撤退はできなかった。
何かに成功したいのなら、挑戦して失敗するリスク負います。もし失敗したくないのであれば、「挑戦しない」という選択しか無いです。何も挑戦しない人生はそれ自体が失敗でしょう。何かに失敗したら早く失敗を認めて早く撤退することです。
三菱重工業のように、撤退がずるずると引き伸ばされてしまう原因は、「失敗(撤退ライン)」を計画時点で定義しないことに最大の要因があります。
「この新規事業で赤字を1000万円出したら、絶対に撤退」などを事業開始時点で決めておきます。そして、実際撤退しても本業に悪影響が残らないようにします。
マーケティング上の決定は
第一に意思決定者の私的な仕事上のキャリア、
第二に競争状況ないし敵に与えるインパクト、
を念頭に置いて下されることが多いです。
マーケティングを担当する個人は、昇進など私的なキャリアへの配慮と、公的な会社の事情との間に、せめぎ合いが存在します。この結果、会社のために新しいマーケティングに挑戦し、私的キャリアに対する損害リスクを取ろうとする者がいなくなります。
高い給料を得て、定年まであとわずかの幹部にとって大胆なマーケティング策の実行は無理です。また、若手幹部でさえ昇進のハシゴを崩されないように無難な決定をしたがります。大胆な行動とらなかったかといってクビになりません。
アメリカ最大の小売業のウォルマートの社長は雑誌のビジネスウィークで次のように述べています。
「もし何かを学び、その何かに挑戦すれば、その人は何かを得るはずだ。ウォルマートでは誰かが新しい企画に失敗しても罰せられる事は無い。」
あなたもウォルマートのような失敗に寛容な会社を創造しましょう。