霜乃会プラス「文楽・竹本碩太夫に聞く」レポート
霜乃会事務局です。
令和3年7月8日木曜日。緊急事態宣言からまん延防止等重点措置に移行した大阪で、霜乃会プラスが開催されました。
今年の霜乃会プラスは、落語家・桂紋四郎と事務局・朝原広基が担当して、霜乃会の各分野を深掘りしていく形で行っております。
4回目の今回のゲストは、文楽の竹本碩太夫。
北海道で生まれ育った碩太夫が、どのようにして文楽に出会ったのか。
進行役の2人は関西生まれですが、残念ながら大学を出るまで文楽に出会ったことがなかったため、そのあたりは素朴な疑問でした。
すると、北海道には25年の歴史がある「さっぽろ人形浄瑠璃芝居あしり座」という人形浄瑠璃の一座があり、碩太夫はそこで、子どものころから人形浄瑠璃に触れていた、とのこと。
そして、高校卒業後には国立文楽劇場の研修生に。高校の先生には最後まで「文楽」が通じなかったそうですが💦 何度言っても「ぶんがく」と読み間違えられ、そのうち流すようになったとか。
それはともかく、碩太夫のまっすぐさやスピード感に圧倒される思いです。
そこから研修期間のお話もいろいろと楽しい話がありました。
中盤は、碩太夫が持っている文楽の道具を見せてもらいました。
道具の話ではありますが、何せ自身のもの。手に入れたり、作ったりした際の、それぞれにこもった本人の思いが披瀝され、道具を通して、最終的には碩太夫の芸へ向かう姿勢が見えてくる話となりました。
後半は、コロナ禍を受けての文楽への変化について。
最後は、今回、碩太夫と三味線の鶴澤燕二郎がメインとなって準備を進めている霜乃会本公演の宣伝を少しだけさせてもらって、お開きとなりました。
このように、今年の霜乃会プラスは、それぞれのメンバーの人となりを尋ねながら、その先に芸能の魅力を探る内容となっています。
次回の霜乃会プラスは8月12日(木)18:45~、浪曲師の京山幸太がゲストです。まだ申し込み受付中ですので、多くの方のご来場をお待ちしております。
また、締めにも話した通り、霜乃会メンバー全員が出演する霜乃会本公演を、9月29日(水)・30日(木)に、国立文楽劇場小ホールにて開催させていただく予定です。
こちらの詳細や受付開始はもう少しお待ちくださいませ。
今後とも霜乃会を何卒よろしくお願い申し上げます。