LOOKMEは「おもいを言語化するサービス」に生まれ変わります。(β版リリースから一年のまとめと未来の話)
こんにちは!取材されたいヒト×したいヒトのマッチングLOOKMEというサービスを運営している小南です。
一年前の1月22日、β版をリリース。以来ずっと取材・取材・・取材・・・と考え続けてきた結果、自分を自分で取材するという技を習得!以下、自作自演のインタビュー記事です。
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‥と、その前に。まずはLOOKMEを使っていただいているユーザーの皆さん、デザインチームaiiroの皆さん(益田さん、原さん、久保さん)、システムチームJMCの皆さん(池田さん、エンジニアの皆さん)、メンバーのじょんさん、原口さん、中新さん、なつきさん、オンラインサロンのメンバーの皆さん、本当にありがとうございます。
以下1年間のまとめと未来の話です。※自作自演だよ!
これまでの話し
― 現在のサービス利用はどのような状況でしょうか?
取材されたいということでサイトにご登録いただいているのが約2,200名、その中から出来た取材記事は1割にも満たない、100記事くらいです。
― 取材が起きないのは何が問題なのでしょう?
一言で言うと、「LOOKMEで取材する動機が不足している」これだと考えています。
一部、積極的にLOOKMEをご活用いただいている取材したい側のユーザーもいらっしゃいますが、メディアを立ち上げて取材先を積極的に探している、無報酬でもよいので今は実績を積みたい、といった強い動機のある人ばかりです。
大半の、特にプロとして取材ライターをされている方からすると、取材にかかる労力>取材で得られる価値、という風になってしまっていて、コンセプトには共感するけれど、実際に取材するってのはちょっと・・という状況が続いています。
― それに対し、どんな対策をとられたのでしょう?
この一年に行って企画は全て、
・取材にかかる労力をいかに下げるか
・取材で得られる価値をいかに上げるか
ということに集約されているような気がします。
1人でかかる労力を分散するため、みんなで取材をしよう!というLOOKUPから始まり
取材先探しの代行LOOKFOR
記事発表の場所があると、取材の動機付けになるのでは?と始めたSPOTWRITE
オンラインがダメならリアルな場で出会ってはどうか?と開催した、マッチングイベントmeetball
取材の学校というコミュニティを立ち上げたりしました。※現在休止中。
昨年末からは、報酬をいただいて公認のライターが取材にあたる、LOOKMEプロという企画も実験的に動かしています。
また、せめて登録いただいた方のPRのお手伝いができればとるっくんの他己紹介という企画も昨年11月から継続して行っています。
あまりにいろいろLOOK〇〇で新企画を打ち出しすぎて「正直よくわからなくなった」と声も見かけたので、登録いただいているユーザーさんに申し訳ないな…と反省しています。
― 成果はあがったのでしょうか?
その瞬間の成果は上がります。ただ、どの施策も、再現性、というか、広がりがないんですね。
その中で唯一、手ごたえを感じた企画がありました。それが新LOOKMEのカタチを考えるヒントにもなった「取材したいヒトまとめnote」です。無報酬でも取材するよ!取材先探しているいる!という17名を僕のnoteでご紹介。2ヵ月間で、確認できただけでも10件以上の取材を起こすことが出来ました。
noteの閲覧数は1,000ほどですから、確率的には、かなりいい数字だと思っています。
― それがどう新LOOKMEと繋がるのでしょうか?
この取材したいヒトまとめnoteそれから、先ほどお話したmeetballでゲスト講師を務めていただいた議論メシの黒田さんが最近リリースされた鞄もちされたい人としたい人のマッチングサービスを見た時、マッチングサービスの原理原則にハッ!と気づいたんですね。
それは、希少性が高い方が「待ち」、動いてでも出会いたい方が「動く」です。
例えば…美女10人とむさくるしい男1,000人が住む島があったとします。この島で人気のマッチングサービスをつくろうとしたら、むさくるしい男1,000人図鑑はつくらないですよね?美女10人を掲載した図鑑をつくると思うんです。(これ伝わっていますかね??)
この原理原則に沿って考えると、希少で動きづらい取材したいヒトを動かすのに必死になるよりも、ニーズがあることがわかっている取材されたいヒト達に動いてもらった方がいいやん!と。
― かなり抜本的な仕様の変更になりますね!?
そうなんです。今のLOOKMEの形は、取材されたいヒトが登録して待ち、取材したいヒトたちがそこに対して動くというカタチをとっています。なので、導線が真逆になります。
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長くなってきたので、ここらで一休み。ちょうど折り返し地点です。ここから先が本題なので、しばしお付き合いください🙇♂️
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これからの話し
― どんなサービスをイメージしているのでしょうか?
マッチングサービスではなく「取材を通じた言語化サービス」と定義しなおしています。今までのLOOKMEとは3つ大きな違いがあります。
※新しいLOOKMEのイメージをデザイナーの原さんにまとめたもらったのがこちら。
今までのLOOKMEとの大きな違いは3つ。
1つ目は、取材されたいヒトからしたいヒトへ取材依頼をできるようにすること
2つ目は、取材するヒトが報酬を受け取れるようになること
3つ目は、インタビュー以外の〇〇も取材を通じて生まれる、ということ。
今までのLOOKMEでは取材の結果生まれるのは、インタビュー記事という暗黙の了解のようなものがありました。それを…
・自分だけのキャッチコピー
・子どもに贈る言葉
・就活のエントリーシート
・出産エピソード
・婚活用のプロフィール
・活動の記録
・ラブレター などなど・・個人の想いや経験、体験などの言語化、というところまで広げたいと考えています。
― 出産エピソードですか?
そうです!これはご自身も出産を経験されているライターの方からのアイデアで。出産ってあれだけ壮絶な体験をしているにも関わらず、ほとんど記録に残っていないよね、と。あるとしたら数枚の写真だけで、そのあとは育児に追われて振り返る暇もない。
子どもが大きくなった時に「あなたはこんな風に生まれてきたのよ」とかパートナーと「あの時はこうだった、ああだったね」って文章で振り返られたら素敵ですよね、と。
自分ではなかなかまとめるのが大変だけど、それを話を聞いてもらってまとめるのが得意な人に文章にしてもらう、こんな世界ですね。
― なるほど!
こんな風に、単にインタビュー記事を書く、というだけでなく、言語化が価値である、と再定義すると、取材するヒトにとってもいいことが多いと思うのです。
―取材するヒトにもですか?
報酬を得る取材のお仕事では、取材するテーマに関する専門知識が必要な場合が多いと思います。これを、先ほど例を上げたような個人の取材、ライフログの領域まで広げることで、
今まで、何か特別な人だけが受けるけることが出来るというイメージのあった取材を、誰しもが受けられる取材の民主化ができるのでは?と構想していまして、
そんな世界をつくれたら、話を聞くことは好き、それを文章にまとめるのも得意・・けれども専門知識はない、という取材したいヒトにも活躍の機会を生み出すことできる、と考えています。
―取材の民主化!それはまた大きく出ましたね
新しいLOOKME、ジャンルでいうと取材関連の案件に特化したスキルシェアリング型のサービスになるのでしょうが、僕がイメージしているのは、取材版のラブグラフのようなサービスです。
「写真を撮るだけじゃなく、付き合いたての時の気持ちをコトバで残したいね。」
「子どもの名前に込めた思いを今のうちにまとめておこう。」
「社史・・じゃなく自分史で活動の記録を。」
こんな風に
今までコトバ以外形で残されたり整理されていたり、そもそもカタチになることのなかった個人の「思い」や「経験」が、取材を通じて「コトバで表現して残しておく」ことが出来るようになる。これが取材の民主化で実現したい世界ですね。
― でも、大事なメッセージや記録。そういうものは自分でまとめるべきと考える人も多そうに思いますが?
その「普通は」という固定概念があるからこそ、逆に可能性を感じています。今回の想いや経験、体験などの言語化はあくまで取材を経てのことであり、単なる創作ではないというのがポイントです。
僕は、それを人の協力を得ながらやったとしても不誠実とは思いません。むしろ、せっかく熱い想いや考えがあったり、貴重な経験、体験をされているのに、そのまとめ方がちょっとイマイチなせいで、思うように伝わらなかったり、そもそも、言葉として残されないままに消えていく方が、よほどもったいないと思うんです。
― これからは動画の時代だ!という意見も多いと思います。その中であえて「コトバでの表現」にこだわる理由は何でしょうか?
確かにYoutube、TikTokとスキマの時間に消費するコンテンツとしては、動画や音声が、これから先もどんどんと伸びていくだろうと思います。
一方、コンテンツが大量に消費される今だからこそ節目節目の大切な想いや体験は「コトバで表現して残しておく」ことの価値が上がっていくような気がするのです。
いわゆる「会社」だったら、大事な発表は記者会見をして、プレスリリースをして、とかってやりますよね。あんな感じで、個人でも大きな決断をした、みたいなときに、LOOKMEをつかっていただき取材を受けて、その時の想いを「コトバで表現残しておこう」とかってことが起きたらいいな、と。
― マッチングのサービスから、言語化を依頼できるサービスへ。かなり大きなリニューアルだと思うのですが、いつ頃のリリースを予定されていますか?
今回はユーザーさん同士のお金のやりとりが発生することもあり、法的な部分でのチェック、仕組みの構築なども含めて最低でも3,4ヶ月。目標としては、今年6月のリリースを目指しています。
― それまで今のLOOKMEは活用可能なのでしょうか?
現在のLOOKMEのサイト公開はしておきますが、各種企画は基本的に全て休止。新LOOKMEの開発に集中します。それから、非常に大切なポイントとなるのがテーマ設定だと思っていまして。
ー テーマですか?
取材をして〇〇をつくってほしい!という〇〇にあたる部分ですね。メッセージ・プロフィール・キャッチコピー・はたまた出産や出会い、結婚や別れなどライフログの需要があるかもしれない。ただこれは、あくまで僕の妄想。
そもそも需要があるのか?お金をお支払いいただけるのか?そのテーマで取材をしたい人はいるのか?等々の検証が非常に重要になってきます。
なので、これらの仮説検証を、システムの開発と並行して行っていきたいと思っています。
ー β版リリースからの反省を踏まえると特に大事なポイントでしょうね!
新LOOKMEの事業開発の進捗は、オンラインサロンにて毎日投稿していますので、参加していただけると嬉しいです!
お願いだったりお知らせ
ー 最後に、何かお伝えしたいことがあれば。
LOOKMEは「実はすごいヒトにスポットライトを」というコンセプトを掲げてきました。この「すごいヒト」に反応して、LOOKMEを使って有名人になろう!みたいなことを期待される方がいらっしゃるのですが…
実はそれって僕らがイメージしている世界とちょっとだけ違っていて。
実はすごいヒトにスポットライトを、に込めた思いというのは、スポットライトをあびてすごいヒトになろう!ではなくて。
スポットライトがあたる(=取材をされる→思いや経験が言葉として表現され残る)ことで、実はみんなすごいヒトであって、すごいコト(経験や体験)をしているってことに気づけたらいいな、ってことなんですね。
多分、人生で取材をされるって経験ができる人ってごく少数。そのすそ野をもっと広げて、個人が取材を受けていただけるようにする、これが取材の民主化。
こんな世界をつくることで、取材されるヒトはもちろん、するヒトも含め、自分自身のヒトやコトが肯定できるようになる、そんなサービスを目指します。
どうぞこれからも宜しくお願いいたします。
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以上、自作自演の長文インタビューにお付き合いいただき、本当にありがとうございます!
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