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山本粧子の Hola! ジャガイモ人間~ペルーからコンニチワ~┃ 第7回

ブエノスディアス!山本粧子です。

ペルーに到着してから1ヶ月以上経ち、リマ生活に慣れてきました。
大好きなレストランも2軒できましたので、今回はそのお店について紹介したいと思います。

CAFE2222(カフェ・ドス・ドス・ドス・ドス)

まずは、CAFE2222(カフェ・ドス・ドス・ドス・ドス)です。
語学学校から徒歩10分くらいのところにあって、昼休みに昼食を食べに毎日通っていました。
CAFE2222に行くことを、ドスに行く、略して「ドスる」と造語するくらい、本当に毎日行きました。

店の前にメニューが書かれた黒板があり、
注文時に見直せるよう写真を撮ってから店内に入ります。
分からない単語が並んでいるので、店内で単語を調べて理解したのちにようやく注文です。

この店は、前菜から1品、メインから1品選ぶスタイルなのですが、私はいつも前菜にはスープを頼みます。
ここのスープには、セロリ、ユカイモ、お肉などの具がゴロゴロ入っています。ただ、お肉が入っている時と、入っていない時があるので、それはその時の運次第。 シェフのおっちゃんがお玉ですくった箇所によります。肉がゴロゴロ入っている日 はラッキーな日です。

メインは毎日7種類くらいの中から選べ、その7種類の内容も毎日変わるのです。そして、何を頼んでもハズレがないのがドスの強みです。
ガチガチのペルー料理から、手の込んだイタリアンまで、 幅広くいろんなメニューがあります。私は、ニョッキやラビオリが大好きでよく頼んでいました。
しかもそのうえ、パイナップルウォーターが飲み放題。

この内容で15S/(約600円)です。めちゃくちゃ美味しく、めちゃくちゃお腹いっぱいになって、栄養満点で600円。価値高すぎでしょう。
しかも、ミラフローレスという高級エリアにあってこの安さとクオリティはあっぱれです。存在に感謝します。 ありがとうございます。


初めてCAFE2222を訪れた時の様子です。
美味しさのあまりスプーンを置くことなくむさぼり食ってます。
CAFE2222の看板娘です。ミラフローレスを去る日に写真を撮りました。

みなさんもリマに行く機会があれば、ぜひこの高コスパ体験をしてみてください。

ミラフローレスには、太平洋が一望できるショッピングモール「ラルコ・マール」 や、恋人が抱き合いキスをしている巨大なモニュメントのある「恋人たちの公園」 などもあるので、オススメ観光スポットです。
ちなみに、南米トップレストランNo.1 に輝いた「Maido」もミラフローレスにあります。

恋人たちがキスしている巨大モニュメント。


El Bodegón(エル・ボデゴン)

次は、El Bodegón(エル・ボデゴン)。私は「ボデゴン」と呼んでます。
ボデゴンは、世界的に有名なペルー人シェフGaston Acurio(ガストン・アクリオ)がプロデュースするお店です。
こちらのお店もミラフローレスにあります。
70年代の音楽が流れ、店内には偉人の写真が飾られ、1900年代初頭にリマにあったような正統派のビストロというのがコンセプトらしいです。

店内の様子。写真のテイストによって、額の種類を変えているのがオシャレですよね。

ペルー料理に、ニッケイ(日系)やイタリアン、アメリカンなテイストがちょっとずつ入りながら進化したフュージョン料理が食べられます。
一口食べた瞬間、あ、ここの料理はちょっと違うぞ、美味しい、また来たいと思わせる何かがあり、結局毎週通いました。
なんか美味しいもの食べたいなと思ったら、気づけば足を向けているのです。結局、短いリマ生活の中で3度食べに行っています。

ここに初めて足を踏み入れたのはまったくの偶然で、そのときはそんなに有名なシェフのお店だとはと知らなかったのです。
その日はリマを横断する勢いで3万歩以上歩いており、すっかり歩き疲れた19時ごろになってもなかなかレストランが見つからず、困っていたところに突如現れたのが、このレストランだったのです。
空腹だし、歩きすぎだしで疲れ切った私が口にした一口は、天にも昇る心地で、救いの神のような味だったわけです。
初めて、ペルーで感動した瞬間でした。涙が出そうでした。

それから、後日この店をもう一度訪れたとき、あの感動は空腹と疲労によるものだけではなかったと確かめるとともに、ガストン・アクリオの有名店だと知ったのです。
困り果てた末にたまたま引き当てたレストランが、ペルーでも指折りのお店だったと知ったときには、ああ、なんか見知らぬ土地で協力隊をしてみようと思った私の直感は色々間違ってないかも、ここペルーで頑張って生きていこうと思ったのでした。

私が感動した「Ravioles de abuela(おばあちゃんのラビオリ)」。
スペイン語でおばあちゃんは、アブエラと言います。料理名に温かみがありますね。
一つ一つのラビオリがとても大きいのです。

ちなみに、価格帯はだいたい一皿30S/(約1200円)〜60S/(約2400円)で、私が初めて食べたおばあちゃんのお手製ラビオリは一皿39S/(約1560円)です。
量は、二人で食べても十分なくらいたくさん入っています(もちろん、私は一人で一皿平らげましたが)。

ボデゴンは、デザートも充実しています。チョコレートケーキが推しだそうです。
ボデゴンで行った私の誕生日会では、スタッフの皆さんが誕生日ソングを歌ってくれました。

いよいよ今週、リマでの研修を終えて派遣先のパラカスへ出発します。
パラカスは砂と海の楽園なので、首都リマでしかできないシティらしいことを後悔のないよう1分1秒を無駄にせず、アクティブにいきたいと思います。
ミュージアムやギャラリーもできる限りまわりたいと思いますし、アイスクリーム も一つでもたくさん食べたいと思いますし、できる限り多くの人に出会ってからパラカスへ行きます。

それでは、今回はこの辺りでアディオス!

〜編集Oが選ぶ今週の一枚〜

〈プロフィール〉
山本粧子(やまもと・しょうこ)
神戸市生まれ。大阪教育大学教育学部教養学科芸術専攻芸術学コース卒業。卒業後、国境の街に興味があったことと、中学生の頃から目指していた宝塚歌劇団の演出家になる夢を叶える修行のため、フランスのストラスブールに2年ほど滞在しながら、ヨーロッパの美術館や劇場を巡る。残念ながら宝塚歌劇団の演出家試験には落ち、イベントデザイン会社で7年半、ディレクターとして国内外のイベントに携わる。また、大学時代より人の顔をモチーフに油絵を描いており「人間とはなんだ」というタイトルで兵庫県立美術館原田の森ギャラリーや神戸アートビレッジセンターにて個展を開催。趣味は、旅行の計画を立てること。2016年からは韓国ドラマも欠かさず見ている。2023年秋より南米ペルーのイカ州パラカスに海外協力隊として滞在し、ペルーとジャガイモと人間について発信していく予定。