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クリスマスに。イチオシ絵本『あすはたのしいクリスマス』
11月ももうすぐ終わる。
クリスマスが近づいてきた。
娘(小3)と息子(年少)と、最近読んでるクリスマス本が何冊かある。
今日はその中の1冊、『あすはたのしいクリスマス』(ほるぷ出版)を勝手に紹介。
あるうちのお父さんが物音に気づいて窓から外を見てみると、サンタさんがトナカイの引くそりでやってきたというはじまり。
この絵本は読んでいて小気味いい。
おそらくわざと訳者(金関寿夫氏)が七五調にしている部分が多く、クリスマスの話なのになんだか日本っぽさも感じて面白い。
文はアメリカ人のクレメント・ムーア氏(調べると他の人作など諸説あり)。
なんと1822年の詩だそう。
絵はトミー・デ・パオラ氏。
全体の絵も好きだけど、お父さんやサンタさんの表情がシュールでいい。
同じパオラさんが描いている『神の道化師』(ほるぷ出版)もどーんと深くて好き。
絶版のようなので図書館で借りて一度は読んでみてほしいな。
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『クリスマスのまえのばん』というタイトルで別な絵、訳もあるが、ぜひ『あすは〜』をおすすめしたい。
娘だけでなく息子もよく読んでと持ってくる。
本当に考え抜かれて作られた絵本は、何度読んでも飽きにくい。
話の展開はもちろん知ってるんだけど、自分も絵をよく見てから読むと小さな発見がある。
それに小気味いいリズムの絵本は、読むのが苦にならないし、脳トレというか、言葉のトレーニングになってるなぁと感じる。
数年前まで、絵本の選び方や読み方の講座を保育園や公共施設でやっていたので、絵本にはこだわりがある。
あの短い話の中に、人を引き込む世界観やストーリーが詰め込まれていて、「たかが絵本されど絵本」という言葉がぴったりだと思う。
絵本を読む、読んでもらう体験は大人だって心地いい。
私なら選ばない話を子どもが選ぶこともあり、小さな世界を知る場になることもある。
明日は何を子どもが選ぶのかな。
ひそかな楽しみ。