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詩「綺麗なもの」

 綺麗なものは、手の届かない所のもの程、人を強く惹きつけ、手の届く所のものほど酷く儚い。それは近ければ近いほど。

 例えば、触れた途端に弾けるシャボン玉の様に、もしくは近過ぎて傷ついた誰かと誰かの心の様に、或いは脈を感じられる鼓動もまた。

 一つ、一つと散っていくそれを、私はまだ綺麗と感じた事はない。
 貴方もそうでしょう。

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