2.10月23日「家族写真の日」
カフェはいい塩梅に空いている。
ボサノバを栞にして思考を閉じた。
二人きりの時間。彼も喜んでる。彼の甘い吐息が私は大好きで、今もこうして嗅いでいる。彼も、もとい、モンブラン君もそわそわして、私に中身を想像させてくる。
濃厚なマロンクリームがフォークに僅かな抵抗をして、その後はふふっという具合に。最早口の中な訳だが、綺麗な純白のクリームで舌を喜ばせて、マロンが濃厚な結論を舌に思い知らせてくれる。
これほど強く、そして上品に甘さを教えてくれる食べ物は他に無いと、私は思っ