猫が食べ物を吐くのは・・
犬と猫が健康であるように・・note65
新聞の夕刊の『ペットの何でも相談室』という欄に、「猫が頻繁に吐くけれど調子が悪い?」という質問が掲載されていました。
「夜中に台所付近で、毎日のように何かを吐いているので、心配になりました。飼い主仲間に聞くと、よくあることだと言われたが、ナゼ吐くのでしょうか?」という内容でした。
回答では、「本来猫は、ヒトや犬よりずっと吐くことは少ない動物です。それは「吐き出し」とか、「吐き戻し」といわれている反射的な食べ物の逆流で、「嘔吐」とは別のものです。
猫の吐き出しが多いのかは、孤独なハンターである猫は大きな動物を捕らえるのが苦手で、畑などの小さなネズミが主食でした。
それはつまり一回の食事量が少ないかわりに何回も食べるという、胃の小さな動物なのです。この為食事の回数が少なく、しかも水分の多い猫缶を沢山食べる生活だと、すぐに吐き出してしまうのです。
これらは「吐き出し」「吐き戻し」で病気ではありません。
一方注意をしなければならないのは「嘔吐」で、胃や腸に異常があるときにお腹を絞るように吐き出します。その他、嘔吐による原因はさまざまな疾患が考えられます。」ということでした。
以上の説明は適確な内容かと思います。
しかし、現実にこの飼い主さんが与える量を減らしても、吐き出さなくなるかは少々疑問です。
■キャットフードの問題かも
確かにイエ猫は獲物を噛む力は大型の猫科の動物や小型犬に比べても弱いものです。その為に大型の獲物を襲わずに、小型の生き物(ネズミや小鳥)を主食としてきました。
それらには被毛や羽、そして骨などがありますので、やむなく一緒に食べてしまいます。しかし、消化できませんから、吐き出すというふうに進化してきたのでしょう。
しかし考えてみてください、私たち飼い主が与えるキャットフードには、ネズミの毛や鳥の羽のような消化できないものは入っていないはずです。
以前にも例えに出しましたが、80頭もの猫を飼っている方が、
「今まで家に帰って一番大変で困ったのが、猫たちの糞の処理ではなく、吐き出したものでした。部屋中あちこちにそれがあって、暗い中で足で踏んでしまうこともありましたが、今では吐き出したものが全然無くなって、本当に助かっています」とフードを替えられての結果報告を頂きました。
これらの事実が語ることは、それまでに与えていたフードが消化吸収されずに、猫の小さな胃の中に留まってしまう(停留)ので、猫は吐き出すという行為を繰り返していたと考えられます。
その中には食べ過ぎたということもあるでしょうが、本来猫は犬よりも遙かに摂食する量をコントロールできる生き物です。もし過食していたとすれば、そのフードの品質が良くないからと判断できます。
■正しいキャットフードとは
正しいキャットフードの選択は簡単です。
①食べた後に吐き出さないもの
②糞や尿の臭いがきつくないもの(腎臓や肝臓に負荷が掛かっているサイン)
③食べ過ぎないもの(食べすぎるものは自然ではないものが添加されている)
これを給与量に沿って与えればいいのです。
*7~8歳以降は給与量を10~20%減らします。
*猫の胃は小さいのですから、一度に与える量は少なくして、回数を分けた方が良いです。
猫の「吐き出し」「吐き戻し」は当たり前のこと、当然のことと書いてある書物も見ますが、本当にそうでしょうか。
猫科の野生動物が、自然の中でも吐き戻しをしているとは思えません。何故なら吐く時には胃液も同時に吐いていますから、その頻度が増すと「脱水症状」を呈します。
獣医もいない自然界で、脱水症状を起こす危険があるような吐き戻しが、当たり前のように行われているとは、到底考えられないのです。
■お勧めするキャットフード
クプレラ:ラム&ミレットキャット
最後まで、お読み頂きありがとうございました。少しずつですが、継続して載せていきますので、今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。