サックス四重奏について
師匠である冨岡和男氏のサックス四重奏団『キャトルロゾーサクソフォンアンサンブル』(以下キャトル)のCDが出てきて久し振りに聴き込んでいる。
高校生の時に冨岡氏から直々に買わされて購入し、擦り切れるほど聴いたCD。
久々に聴いても隅から隅まで、細かいディテールまで完全に記憶していた。
大好きなこのアルバムたち。
改めて4名の凄さに驚愕してる。
キャトルをYouTubeで探したら恐らく東京芸術劇場やったと思しき公演が出てきた。もし芸劇だったら自分もチケットを買わされ譲っていただきこの会場にいた。当時は内心(with Stringsじゃなくて純粋なキャトルだけの音を聴かせてくれ!)って思っていたが、今聴くとこれはこれで最高。
キャトルサウンドは学生時代聴きまくって惚れ惚れしていたせいか、ジャズポピュラーを吹いている今もサックスアンサンブルといえばこのサウンドを無意識のうちに目指している。
クラシックサックスの本場フランスのパリではダニエル・デファイエ・サクソフォーン四重奏団がキャトルに近い。実際は歴史の順番的にキャトルがディファイエ四重奏団に近いのだが、自分が出会った順なので失礼。
もう最高。ホント素晴らしい。
キャトルがディファイエ四重奏団を愛したのが良くわかる。
キャトルがコピーしたんじゃないかと思うほどに要所要所ソックリ。
余談だが大学在学中、幸いなことに大学内のサックス四重奏団が選抜され、洗足を代表してディファイエ四重奏団のバリトン奏者ジャンルデュー氏のレッスンを受けたことがある。
もう何を教わったかすっかり忘れてしまったが、当時のMDを探せばもしかしたら録音が出てくるかもしれない。
次もディファイエ四重奏団。
キャトルだったら押し切るところをイキ切らずにオシャレに仕上げるあたりがエスプリ感あってタマラン。
もうちょっと歴史を遡ると、クラシックサックスの神様、マルセル・ミュール サクソフォン四重奏団。
もうサウンドが凄すぎて、、、溶けそう。溶けた。
このnote書いてて確信した。
そう、オレはこういうサウンドでアンサンブルしたいのだ。
ミュールの音が本当に好きで好きで、言葉で表現しようとすると途端に粗末になってしまうんだが、なんと言うかシルクのように滑らかで綿毛のように柔らかで繊細だけどものすごく強い。
このイベール二楽章の冒頭聴いて欲しい。
すごい音。
集中して聴いていると、ふと気付いた時には泣いている。
長い間昔の録音を聴く事ができなかったが、チャーリーパーカーさんをちゃんとコピーするようになってから、むしろ1940〜1970の録音ばかりを聴くようになった。どうもその時代の音源に”真実がある”と、無意識のうちに感じているふしがある。
ミュールのようなサウンドで(を目指して)、クラシックの言語とジャズの言語をグラデーション的に使ったコンテンポラリーサックス四重奏団(インプロ有り)、絶対楽しいのでやります。
ワタクシ代表の副田です。
専属作曲家は宮嶋みぎわです。
というか録った音源はよリリースします。
お楽しみに。