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就活生にコーチングをして気づいた事

こんにちは、そでこです。

ちょっと前に就活生を対象に無料でコーチングをするという事をしていました。

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就活の時期からもズレていたので、あまり来ないかなーとか3人くらい来てくれたら嬉しいなーくらいに思っていたら、なんと10人も来てくれました!
このFacebookの投稿を広めてくれた方もいて、本当に嬉しかったです。ありがとうございました!

今日は、就活生にコーチングをしていて気づいた事をまとめようと思い、noteを書いています。
色々と言葉にしたい気づきや思いがあったのですが、上手くまとまらないまま時間だけ経っていました。
でも、「まとまってから書く」ではいつまで経ってもやらないので「書いてまとめてる」ことにしました。

1.就活における自己分析について

就活生にコーチングをしていてまず思ったのは、「自己分析の視野が狭くなっている」という事です。
つまり、就活という枠の中で自己分析を進めている場合が多いという事です。

「就活中の自分」とは、自分という多面的で奥行きのある存在の一部分にしか過ぎないため、結果的に就活用の自己分析のアウトプットが出来上がります。
なので、そもそもそのアウトプットに対する「本当にこれが自分の軸なのか?」という疑問もさることながら、就活が終わった後でさえも「あの軸で本当に正しかったのか」という疑問が湧いてくるのです。

事実、僕がコーチングをした就活生は上記の二つに大別されていました。
つまり「就活をするにあたっての軸に対する疑問」を持つ人と、「就活を終えてから自分の軸に対する疑問」を持つ人の二つです。

ここに対するコーチングにおけるアプローチは一つでした。
それは、自分の人生における軸とは何なのかを考え、就活をライフイベントの一つとして捉え直す、というものです。

「自分の人生で大切にしたい価値観は何か?」
「自分はどういう風に在りたいのか?」
「自分の人生の目的は何か?」

こういった大きなところから就活生に意識を向けてもらい、アウトプットを重ねていき、就活に降ろしてくるという流れです。
こうする事で、就活というものは一つの出来事に過ぎず、あくまでも大事にすべきなのは自分の生き方であると気づいていくのです。

もちろん、コーチングにおいてライブ感(セッションを今その瞬間からつくりだしていく、非連続性)はとても大切な事なので、上記のアプローチを意識していたわけではないですが、今振り返るとこういった流れであったなと思うわけです。

ただ、ここで気になったのが「じゃあどうして自己分析が窮屈なものになっているのか」という話ですが、これは最後に書きます。

2.生き方の自由がもたらす将来への不安

哲学者キルケゴールの言葉に「不安は自由のめまいだ」というものがあります。
就活生にコーチングをしていて、この言葉が浮かんできました。

自分が選ぼうとする道が自分に合っているのか、そもそも就活中に自分のキャリアを決めきることなんて可能なのか…。
これらの不安は全て「選択肢が多過ぎる」事に起因しています。

そう、新卒の就活生はだいたいが20代前半です。
言ってしまえば、無限の可能性を秘めています。なぜなら若さという武器があるから。何か一つの道を極めるにしろ、色々試すにしろ、時間という意味においてアドバンテージがあるのです。

そんな事は分かっている、いや分かっているからこそ、どういうキャリアなら良いのか考えてしまうのではないかと思いました。

愚痴屋、コーチングをやってきて思うのは、人の悩みは突き詰めると「自分の人生に納得したい」という事だと思います。
就活生たちも納得したいのです、自分の進む道に。

けど、あまりにも自由なこの就活。どれを選んでも一方ではやめとけと言われ、一方ではお勧めされるような「何を信じればいいのか分からない」状態にもなっていると思いました。

もうお気づきの方もいると思いますが、結局は自分の軸こそが信じるに足るものだと僕は思いました。
実際、コーチングをしていて「やりたいことがない」と言っていた就活生とこんなやり取りがありました。少し長いですが、ぜひ読んでみてください。
(以下のやり取りはクライアントから許可をもらって掲載しています)

就活生(以後『就』)「やりたいことがなくて、でも就活はしないといけない。だから無理やりそれっぽいことをESに書くけど、そもそも想いも乗っていないし、自分でも何書いてるか分からないから落とされていく」
僕「そうなんだ。落とされた事を知った時どんな気分になった?」
就「それが、何も感じないんですよね。悔しくもないし、辛くもない…」
(中略)
僕「今の君は誰かに求められるままに自分の軸を考えているようだけど、本当に何も制限がなくて好きなことが何でも叶う世界だとしたら何をしたい?
就「そんなこと考えたこともなかったんですけど…カフェをやりたいです。自分のカフェ。」
僕「お、いいじゃんカフェ。そのカフェってさ、こんな場所にしたいとか想いはある?」
就「人と人との繋がりが広がっていく場所が良いです。刺激を与え合う事で新しいアイデアも生まれるし、困ってる人に助けも探すネットワークが出来る。そうすればもっと住みやすい生活が出来るんじゃないかなって。」
僕「そうなんだ、すごく素敵じゃんそれ。今話してみてどんな気分になった?」
就「楽しいです。ちょっとワクワクしたかも。」
僕「そうだよね、目の色が変わったよ。ちょっと赤い熱を帯びたように見える。」
就「そう言われてみればそうかもしれないです。」
僕「今の話には君の何か大切な価値観があるように思ったんだけど、どうだろう?何がありそう?」
就「うーん…。人同士の繋がりを広げる、ですかね。」
僕「おおーいいじゃん、いいじゃん。そしたらさ、その価値観から見て今の就活の軸ってどう見える?」
就「いやー全然違ってますね。けど、就活の軸でこんな価値観持っててもいいんですかね?

このやりとりの末、この就活生は自分の価値観に従って働ける業種を調べると言って行動を起こしてくれました。(後日、ちゃんとESが通ったことも教えてくれました)

上記のように、就活が自由なゆえに正解を求めてしまうのと、自分の軸を信じる事が出来ないのが、「自由のめまい」を引き起こしているのではないかなと思いました。

じゃあどうすればいいのか。それも最後に書きます。

3.就活にもっとコーチングを

さて、1と2で就活における気づきをまとめました。

「就活の自己分析がなぜ窮屈なものになるのか」
「就活における自由のめまいはどう解決するのか」

この二つに対して書きます。結論から言うとコーチングがもっと就活の場で必要だと考えています。

自己分析とは、「自分の経験や記憶から言語化するステップ」と「言語化したものに対するフィードバックを貰うステップ」の二つから成り立つと思います。この二つのステップは循環します。
僕は両者においてコーチングが貢献出来たなと思っています。

就活生の自己分析のアウトプットが視野の狭いものになっていれば、視野を広げる関わりをしますし、自分の軸に納得感を持たせるためによりコアな部分(価値観や人生の目的)を引き出してフィードバックをする事も出来ます。
こういうやり取りを重ね、就活生が自分の軸を磨き続ける事で、自信もついてくるのだと思いました。

ただ、今の就活においてコーチングという考え方は取り入れられてないんじゃないかと思いました。
キャリアカウンセーや、キャリア面談という機会においてコーチングというスキルはどれくらい活かされているのでしょうか。これはちょっと今回だけでは分かりませんでしたが、今後調べてみる価値はありそうです。

僕は改めて就活生にコーチングをしてみて良かったなと思っています。
彼ら彼女らが自分の人生に納得を持つために一歩進もうとする姿には胸打たれるものがありました。その場に居合わせられたことはコーチ冥利につきます。
セッションで関わった10人全ての人生に納得感と変化が起きることを願っています。そして、僕に色々な気づきを与えてくれた、この機会をいただいて感謝の気持ちです。

今回の就活生コーチングで就活におけるコーチングの普及をやりたいと強く思いました。
僕は、最初のFacebookの投稿の画像にも書いてますが、この国の未来を担っていく人たちに納得感を持ってキャリアを選んで欲しいと心から思っています。
僕のミッションでもある「人が自分の可能性を最大限発揮する事が、一番の社会貢献である」のためでもありますが、より多くの就活生にコーチングを届けたいなと思いました。

そのためにどうするか、これは僕が考えなければいけない問題ですね。
就活生の皆さん、僕もまだ道半ばですが、一緒に頑張りましょう!

それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!

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