Magic of Straw in リトアニア⑤長い一日が始まる
藁フェス初日の朝、チュルリョーニス芸術学校の食堂。すでに知った顔との再会に喜んだり、所在なげにあるいは我関せずとマイペースに朝食をとったりコーヒーを飲んだりしながら、それぞれが主催者の第一声を待っている。モダンな食堂(キャンティーン)は、スカンジナビアや西欧の学校のそれとも見劣りしないイマドキの環境だ。リトアニアが「西側」になってから、もうすぐ30年の時が経とうとしている。ソビエト支配の跡形は日々リトアニア中で上書きされているけれど、それが完全に消え去ることはないのかもしれない。
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