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Magic of Straw in リトアニア⑮最終日のマーケット
2019年7月27日、土曜日。
22日月曜日から6日間の藁フェス、インターナショナルストローフェスティバル inリトアニアもいよいよ最終日。
世界各国からの参加者による麦わらを素材としたワークショップ、リトアニアの伝統的麦わら装飾ソダスにちなんだ首都ヴィリニュスや地方ツアー、と毎日盛り沢山のプログラムで駆け抜けてきた日々も、今日で終わり。
プログラムの最後は、連日ワークショップが開催されていたヴィリニュス国立保護地区センターのお隣り、ヴィリニュステックパークの中にあるミエストロ・ラボラトリヤというスペースで、参加者による作品展示販売マーケットが一般公開で開催される。
(藁マーケット会場外観↓)
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/33886639/picture_pc_dd8e3058285d0761d44d8c34e55bec7f.png?width=1200)
展示販売については、藁フェス参加申し込みの時点で出展するかどうか希望の有無を出している。私は何を売っていいのか、(物価の違いもあり)値段設定の相場もわからなかったし、何より仕事と家事で準備に手も気もまわらずフェス参加が精一杯だったので出展しないことにしていた。そんなこんなでみんなの作品をのんびりじっくり見て回れる、気楽な1日だ。
いつも通り朝食をとり、会場へ行ってみると、藁フェス中ずっとお天気続きだった日々とうってかわって、結構な雨。中に入ると朝からみんなはりきって自分のブースを設営している。会場は、小さめの窓はいくつかあるが外から中の様子はうかがい知れない、昔は倉庫か何かであったのだろう閉じた建物。しかし中に入るとカウンターカフェもあって、お茶もできる、明るい雰囲気にリノベートされたマーケットにぴったりな場所だ。
しばらくすると、外に様子を見に外に出たラリサ姐さんが戻ってくるやいなや、せっせとテーブルを外に運び出し始めた。どうやら雨が上がったようだ。それを察知してわれ先にとすばやく続く数人のロシア語圏組。自分のブースを外に設置するのだ。そうか、外から中が見えないから来場者が会場を見つけられないかもしれないという危機感。マーケット開催PRと入る前に即捕獲するアイデア、長年の経験で磨かれたさすがの臭覚。外ブースに並ぶ品々も、たくましさと旺盛な自己顕示欲を体現するような、エネルギッシュなものばかり。
(時々ぱらつく雨もなんのその、おおらかに戸外にブースを準備するグループ↓)
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/33886815/picture_pc_725413f9e10b1ef28ce5eba1b34e1f75.png?width=1200)
![画像3](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/34631099/picture_pc_f12a5bbba5ad8d19881bb9b529885be7.png?width=1200)
(もちろん全部藁でできている。根っこ・・・・↑)
![画像4](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/34631227/picture_pc_498d9e3d7a61e09038e083df8b1cdada.png?width=1200)
(麦わらを束ねればそれなりのドライフラワー束になるのに、それを時間をかけて編んで葉や茎にし、それを束ねて花束に見立てて・・・という、これでもかという熱量の使い方の作品たち。↑)
![画像5](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/33886926/picture_pc_912ed89e308f36f4b04925c66f32157b.png?width=1200)
(2005年の愛知万博にも藁マスターとして来日したマリアは、いつも満面の笑みで自撮りに販売にと自己PRに余念がない永遠の夢見るパワフル乙女。右端は赤ちゃん用ガラガラ。↑)
来場者が来ると両手に自分の作品を手に持ちアピールする、パンチの効いた出迎え感とは対照的に、会場の中は和やかなムードであれこれ作り方や藁情報交換に花を咲かせつつ、みなそれぞれ持ってきたものを並べている。気に入ったものがあれば買ったり、物々交換したり。あいにくのお天気で来場者が少ないのは否めないが、午後になると徐々に一般の人々も来始めた。
![画像6](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/33887227/picture_pc_f238dd02ecdf75b8a9dadb7e3e3c6fdf.png?width=1200)
![画像7](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/33887235/picture_pc_2bd4055b9205a21b9dc41bb646bea8aa.png?width=1200)
私もここに日本の手芸用品コーナーを出展していたら・・・と一瞬妄想するも、きっとまたリョウコさんのワークショップの時のようにみんな群がって、値切りまくって、奪い合いになって・・・・と和やかムードに水をさすカオスな結果になっただろうことが浮かんできて、開きかけた妄想箱にそっとふたをした。
![画像8](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/34629864/picture_pc_d0194ab1a361097730148c6ab5862bab.png?width=1200)
![画像9](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/34629873/picture_pc_cce00b9bedfcee1bc70dbaaa492ee3d1.png?width=1200)
![画像10](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/34629879/picture_pc_e3c1828d10a082ed958e1740dc415bc7.png?width=1200)
帰国してアメリカのドリス作のオーナメント、スイスの繊細な、編んだ紐状の藁素材、カード織りキットやその他購入したいくつかの作品たちを時々取り出しては眺め、もっといろいろ買ってくればよかったなあと後悔しているが、時すでに遅し。ご縁があればまたいつか、どこかで手に入れよう。
(奥の仏画は通訳兼マネージャーが同行していた中国からの参加者による巨大藁画の数々。王冠の後ろでアンニュイに手を振るのはセルビアのジョゼフィーナ。手前に並ぶ可憐なお花のブローチの数々。誰か、王冠買ってあげて!と思っていたら、藁博物館館長モーガンがのちに入手していて、めでたしめでたし。今頃ロスの藁博物館に鎮座しているはず・・・↓)
![画像11](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/34631295/picture_pc_299a4eed9651424e1ac3a5203f0af102.png?width=1200)
ひととおりブースを回ってみんなと話をし、買い物も済ませたところで、カウンターカフェで美味しいリトアニアのケーキとコーヒーで休憩。会場を抜け出して、今夜の便でリトアニアを発つリョウコさんと数時間の旧市街駆け足ツアーへ出かけることにした。
![画像12](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/34632714/picture_pc_a8bfa02c05df731ab5e03b272fd46395.png?width=1200)
(リトアニアらしい、ポピーシードのフィリングのタルト(左)と、シナモンやクローブ、ナツメグ、カルダモンで味付けしたカステラとクッキーの中間のような生地をキノコ型の焼き器で焼き、アイシングがけした「グリブカイ」(右)は、アイシングが見た目の予想を覆すさわやかなレモン味で美味しい。芸が細かい根元の部分はポピーシード。↓)
![画像13](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/34631335/picture_pc_a18fafef29e68e822c6969b95e69f88b.png?width=1200)
(最終回⑯に続く)