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20150921 Moran 夜明け前、最後の夜に永遠を紐解く方程式を夢む

こんばんは、この記事から3年後の出来事であるMoranの解散ライブの事を書いていきます。


時系列がめちゃくちゃですが…2015年、私のバンギャルとしての出来事は波乱が起こると共に過去にも現在にも繋がる大きなものも潜んでいます。

(Moran、左から:dr.Soan、gt.vivi、Vo Hitomi、b.Ivy、gt.SIZNA)

このMoranと言うバンドはamber grisと同じくSugarからSIZNAさんを追ってたどり着いたバンドです。

あとはFatimaというバンドにより追う事にもなったバンドです。昔、初めてSanaka(現Hitomi)を見た時ハートを見事射抜かれたな…

Fatimaと言うバンドは極彩色夢絵空事と言う復活ライブのタイトルが示す通り如何わしいという言葉が1番似合うギラギラしたグラマラスなバンドでした。(自己解釈)

Sugarから繋がるお話しやMoranでの他の出来事などはまたいつか…

Moranの初回は解散ライブから始まりますが、読んでくれたら嬉しいです。

それでは今から6年前まで時間を巻き戻します。

※おことわり。
当時の記憶が曖昧なこともあり、発表時の文章やライブ中の出来事は詳細ではなく感じた事のみの感想になります。予めご了承ください。


20150609


2015年6月9日。

Moranより皆様へ大切なお知らせ。

結成時よりバンドとファッションの融合「トータルアートを掲げて活動してきたMoranですが
この度、2015年9月21日のZeppDiverCityTokyoでのワンマンをもって解散します。
(下記リンクにあるびじゅなびより引用)


…いよいよ来たか。

2015年、立て続けに黒夢の活休とamber grisの解散を見送ったばかりだったが、最初に思ったのがこの一言だった。

Moranと言うバンドはライブバンドと言って良いくらい精力的にライブを行っていた。

そのハードスケジュールもあってか…メンバーの申し出により急遽活動を一時休止する事もあった。

これもあってその時の私は悲しみよりもこの先皆が幸せになる選択なら良いと言う気持ちが大きかった。

この時、ライブ3daysと予備日の為9月21日から4日間新潟に滞在する予定だったが変更したのは言うまでもない。


違う闇の中で

2013年から2015年、私は主にamber grisとMoranを追っていた

喪失の悲しみと寂しさを必要以上に引き摺る事なくいられたのもこの2つのバンドのおかげである。

この2つのバンド…例えるならamber grisが光でMoranは闇だ。

9GOATS BLACK OUTも同じ闇じゃないか?と思われるかもしれないが全く種類が違う。

9GOATSは冬の朝の夜明けの景色やピンと張り詰めた空気など自然現象が浮かぶ有機物の闇だと考えている。

Moranは見た目と楽曲の華やかさときらびやかさに目に行きがちだが、実は…その内側に深い悲しみと暗くて冷たい闇を感じる。

それは私がFatimaの頃からHitomiが書く言葉に光を感じた事はないと思っているからなのかもしれない。

Moranは自ら浸り込む為に作り出した人工的で無機質な夜の闇。

楽曲以外の大きな特徴はライブ時に客席がフラッシュリングを着用し煽られるまま暴れ狂う姿はまるで夜光虫のようだった。

そのせいか人工物の闇であるはずなのに夜の海の景色も浮かぶことがある。

Hitomiが作り出す退廃的で無機質な闇の表面の感触は熱を帯びていて優しい…

これを温もりだと誤解させられ、その闇に触れれば触れるほど抜け出せなくなる怖ろしさがある。

ハマってもハメられても自己責任…抜け出す事ができなくなればその闇に耽溺し続ける他方法が無いのだ。

めいちゃん「まきちゃんストップ!」


めいちゃん「もう、長くなってるわよ!」

くろし君「まきちゃんがMoranで好きなのはSIZNAさんでしょ?」

私「ゴホン、失礼。私がHitomiに溺れなかったのはSIZNAのおかげだったわ…その頃色々あったし自分の中で大きな決断を下した事もあるしね…」


20150921

その日の午後、新幹線で東京に向かっていた。

既に会場に到着した友人達からこの日行われている大規模な野外音楽イベントに来たパリピからの被害報告や注意喚起のメールが来ていたのだが…

私、Moranでは上手住民のSIZNAホリック!会場でパーティーモンスターになるから問題ないわ!!

…などとバカな事を考えているうちに東京に到着。

説明しよう!
HolicとはMoranのファンの名称。
Moranの上手…特にしずなホリックが多く生息していたその場所はライブではキ××イばかりだと言われてたとかなんとか…(友人ホリック談)


ホテルに直行、装備と荷物を必要最低限にしたのちゆりかもめにてお台場へ向かう。

パリピに絡まれる覚悟で駅を降り駅前の広場に行くと…


お囃子に合わせて獅子舞が舞っていた…

どうやら、親子向けイベントが行われていた模様で拍子抜けしたものの、段々解散ライブに対する気合いと覚悟がかたま…




パリピの音楽うるせーーーーーーーーーーーーー!!!!


頭が痛くなるほどうるさい!!野外の音楽イベントでこんな音量大きくする必要があるのか…

会場周辺のパリピの弾けっぷりと開場をただ静かに待つホリックたちのくっきりしたコントラストよ…

開場前、フラッシュリングとシュシュと共に0209に頂いた白いバラを身につけた。

この0209の白いバラはお守りとして0527にもつけましたし、いつか書く9GOATSの終わりの始まりの最後の日の記事にて触れます。


入場したらロビーにはたくさんのお花が来ていた。この時9GOATSから共に追ってきたホリックさんからお声掛け頂き、連名でお花を出させていただきました。

(画像データが消えてしまってもうないのですが、ロゴを絵画作品のようにした素敵なお花でした)

そして、先に物語を終えた盟友であるamber grisも…バンドからと個人からの連名で2つのお花が並んでいました、画像はデータ無くなっちゃったから無い(´;ω;`)

開演予定時間を少し過ぎた頃…SEと共にメンバーのシルエットが白い幕に映し出され、その幕が落とされると共にMoranに溺れる最後の夜が始まった。


セットリスト(ネットでググった)

01.痕跡とキャンバス
02.Element
03.Eclipse
04.ハーメルン
05.White Out
06.紅差し
07.暁に燃ゆ
08.望めないと知る結末に、理由が僕を慰める
09.The Hermit
10.rub
11.Wing or Tail
12.同じ闇の中で
13.遥かの青
14.人間の人間による人間の為の恋路
15.目下の泥濘
16.明日への剥離
17.幸福についての尺度
18.Reverse
19.彼
20.今夜、月のない海岸で
21.Lyric of the DEAD
22.Maybe Lucy in the Sky
23.Break the Silence
24.浮遊病

EN1
01.以降、白紙のクロニクル
02.Fairy tale
03.堕落へと続く偏愛の感触
04.ロワゾブルー
05.Vegaの花
06.Bulbs

EN2
01.夜明けを前に

EN3
01.マニキュア
02.LOSER'S THEATER
03.Stage gazer
04.Silent Whisper
04.CELLO SUITE
06.Party Monster

EN4
01.Maybe Lucy in the Sky


ここからの事については…とにかく闇に溺れるのも夜光虫になれるのも最後だから何も考えずに感じたまま動く事しか考えられなかったし、細かいことを覚えられていない。

思い出せる事があるならばSoanさんのあの煽りがもう最後なのかとずっと考えていた事とか、ド上手にいたから最後なのにIvyさんとviviさんが見辛くて四苦八苦していた事とか…

あとは本編中盤からアンコール2回目までずっと真っ暗な海底にいる様な感覚だった事と本編最後の浮遊病でこれまで見送ったバンドの事などが込み上げてきてひたすらボロ泣きした事。

…何よりもSIZNAがステージでギターを弾く姿を見るのはこれで最後になるかもしれないからその姿をとにかく目に焼き付けていた事。

この日のSIZNAはとてもいい表情だった事を記憶している。

アンコールを呼ぶ客席は別れなきゃいけないのにそれを必死に引き止める感じで叫んでいる人が多いなと思った。

Moranに溺れるのもこれが最後だし、以降求める事ができなくなるからね…。

誰かがその時の様子を終わらせたくない恋のようだみたいな事を書いていたのを見たのだがまさにそれだと思う。

2回目のアンコールで夜明けを前に…をやったのでこれでラストか…と。

Moranのライブなのにパーティーモンスターをやらないのは不完全燃焼だ…と思いきやまた出てきてくれた。

アンコール3回目突入前かな?いつになく饒舌なHitomiが「あのウルトラとか言うイベントに来てる奴ら…あいつら太陽に焼かれて死ねばいい!」とか「時間の決まりがあるけど今日が最後だから出禁になってもいいや!」とか言っている…

どのタイミングかは忘れてしまったが

会場の空調を切られてしまった…

アンコール3回目は暴れ曲オンパレード…どこかでSIZNAがダイブした途端に客席が支えきれず沈んでしまった…

「SIZNAさん!!」と思わず叫んでしまい、駆け寄ったがSIZNA含め全員無事だったのが何より…Hitomiがダイブした時も同じだった。

6曲連続で暴れたらとにかく暑い…身体が熱くなり身体中濡れてもう…頭の中も身体もぐちゃぐちゃになっていた…

逆ダイしたり、柵に飛びつくように折り畳んだり、思い切りモッシュしているうちに腕に付けた白いバラがどこかへぶっ飛んでしまったが、無事戻った。

(これ以降、大切にしまっています。)

わけがわからない程バカになって大暴れして終わったのは個人的に望んでいたMoranの最後だから満足。

そして、約10年に及ぶSIZNAを追う旅も共に終わった。

この終わりが一旦なのか永遠なのかわからないけどね…

明日が来る前に


ライブ終了後、友人と合流しお台場から抜け出した。

この友人とは明日も明後日も道中と宿は違えど共に同じライブを見る為新潟へ行く。

私たちには明日がある。

ゆりかもめで色々話しているうちに新橋駅に到着し、また明日新潟でね!と言って友人と別れた。

解散ライブの後なのにまた明日ね!と言えるのは幸せな事だな…と思いながらホテルへ帰り、翌日の支度をして眠りについた。

-それから数時間後-

目が覚めて身体を起こし窓に近寄ってカーテンを開けると外はまだ暗かった。

その直後、周りの景色が徐々に明るくなってきた。

これは…夜明けだ。

ここは新橋のホテルでビルに囲まれて朝日は見えなかったが、徐々に明るみになる街の景色がきらきら輝いてきてるように見えた。

このタイミングで目が覚めたのは夜明けをきちんと見なさいと言う事だったのだろうか?


私はこの夜明け前から夜が明けるまでの景色を正気を保っているうちは忘れたくない…いや、忘れない。


そんな事を思いながら、再び眠りについた。


-20150921、同じお台場の向こう側にて-


2015年9月21日、同じお台場の違うライブハウスでライブを行ったあるバンドがその活動に区切りを付けた。

この日から約3年…そのバンドにいる人とMoranと共演した事により知った人を追うこの話に繋がる未来が訪れるなんてこの時一ミリも想像してなかった。

そして、更にお台場の…いや、この続きはまたいつか書きますね。

あとがき

これまでMoranの解散ライブの感想をきちんと書いた事がなかった為6年越しですがこのブログを立ち上げたのを機に書かせて頂きました。

実は…夜明け前のDVDは…理由は言いませんが見る事ができていない為ライブ中の事は敢えて残った記憶をそのまま取り出して書かせていただきました。

今思えばMoranに触れている時間は純粋に楽んでいた分狂っていたと思います、その時の思い出話などはこれからも書いていきますのでよろしくお願いします。

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