見出し画像

欠勤9日目 冷たい雨が降れば煙草に火をつけて少しだけ平気な様子でいよう

往年の名作ドラマをちゃんと観てみようキャンペーン継続中。

・信長協奏曲
妻が「今まで観たドラマで一番好き」と言い切る作品で、放送当時、妻はかなり夢中で毎週観ていた。

全く高校生には見えないけれどイケメンの小栗旬

妻が毎週観ていた関係で俺もところどころ観ていたけれど、ちゃんと観るのは今回が初めて。
現代の高校生が戦国時代にタイムスリップしてしまい、顔が瓜二つの織田信長と入れ替わって天下統一を目指しながら成長していく、というストーリー。
小栗旬が高校生に見えないとか、鉄砲で撃たれたのに数日寝込んだだけでピンピンしてるとか、スマホ持ってんのかってくらい作中の情報伝達が早いとか、色々言いたいことはあるけれど、演出が一本調子なのがキツイ。一週間ごとに観ていればそこまで気にならないのかもしれないけれど、一気に観ると、情緒に流れすぎの展開にお決まりのBGMがアホみたいに流れてくどすぎる。ちょっと深刻なシーンになれば眠たいピアノ曲が流れ、登場人物はすべての心情をセリフで説明してしまう。妻は観ながら泣いていたけれど、俺は一切泣けなかった。
芝居の上手い役者がどんどん退場していってしまうのもつらかった。柳楽優弥、新井浩文、西田敏行、古田新太など。唯一、羽柴秀吉を演じる山田孝之だけが質の違う芝居で引っ張ってくれたから良かったけれど。
つまらないわけではないし、楽しんだけれど、妻のように夢中にはなれなかった。
何より、主人公の天下統一の動機が「現代のように戦さの無い平和な世の中を作る」というのが浅薄でキツイ。
現代は本当に戦さの無い平和な世界だろうか?それは日本に限ったことではないだろうか?
現代の世界にも戦争はあるし、内戦や暴動が起こっている。例えば主人公が戦国時代で生き抜く中で現代も決して平和ではない、戦争で苦しんだり死んでいく人たちがいるんだ、と気付き、現代に帰ってからも、本当の意味での平和を目指す、という感じならこちらの溜飲も下がるけれど、フジテレビのドラマにそこまで期待することは酷だろう。残念。
ちなみに、藤木直人が軍師の竹中半兵衛を演じているのだけれど、彼は凄く良かった。控えめであまりグイグイ前には出てこないけれど、策士な感じがビンビンに伝わってきた。
ゆえに、第四話が一番面白かったかな。

イケメン


・池袋ウエストゲートパーク
中学生の頃に毎週観ていたドラマ。20年ぶりくらいに観てみた。

超豪華キャスト

長瀬智也、佐藤隆太、山下智久、加藤愛、酒井若菜、窪塚洋介、渡辺謙、妻夫木聡、高橋一生、小雪、矢沢心、坂口憲二、という信じられないような超豪華キャスト。
脚本はクドカン、演出は堤幸彦。
カラーギャングやチーマー、ギャル系ファッションや売春など当時の時代感が出ていて色んな意味で面白い。
ストラングラー事件の顛末を最終回まで引っ張るものの、途中で様々な事件に巻き込まれるので、物語の求心力が異常に弱いのが難点。
堤幸彦の意味不明な演出もキレキレで、「映画でやられるとクソだけどテレビならまぁ許せるよな」と思ったり。
それにしても、タカシを演じる窪塚洋介が全くケンカが強そうに見えない。殴り方やカラダ付きが。もうちょいどうにかならなかったのかしら。せめてもうちょっと引き締まった筋肉をつけるとか。


・黒革の手帖
言わずと知れた松本清張の代表作のドラマ化。主演は米倉涼子。

銀座のホステスの成り上がりモノ、くらいの認識しかなかったのだけれど、改めてちゃんと観ると、かなり面白かった。
地味な銀行員が10年勤めた銀行で1億3000万円を横領。その金で銀座にクラブを建て、魑魅魍魎が跋扈する裏の世界で孤軍奮闘する、というストーリー。
テンションの高い演出でグイグイ引っ張ってくれるので、観ていて爽快。米倉涼子は恐ろしいほど美人で主人公のしたたかさに説得力があるし、オーバーアクトが作中のテンションにマッチしていて違和感無し。
柳葉敏郎、津川雅彦、小林稔侍など脇を固める手練れの役者陣も個性的で良い。
久しぶりに面白いドラマだった。
良い機会だから原作も読んでみようかしら。


さて、今日の一枚

20230215
日向ひかげ
別バージョン


今は清春の「忘却の空」を聴いている。

中学、高校生の頃は黒夢もSADSもよく聴いていた。思春期の音楽って感じ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?